2023年は「読む量」を減らすことにした。
これまで年始に一年の抱負をじっくり考えたことがあまりなかったし、考えたとしても発表したことがなかった。今年は年始にうんうんうなって考えついたので、この場を借りておおっぴらにしようと思う。
2023年は「読む量」を減らすことにした。
具体的には本やWEB記事の読む量、すなわち冊数や記事数である。
どうしてこのような抱負に至ったのか、減らしてどうするつもりなのか、これから書いていくことにする。
インプット過多と簡単に言うけれど
2022年、僕が読んだ本の数は144冊だった。
マンガや雑誌も少々含まれているとはいえ、だいたい月に10冊程度読んでいる計算になる。世界には恐ろしいレベルの読書家がうようよいることは承知だが、一般的に考えたらそれなりに読んだ方だとは自負してもいいだろう。
改めて自分の日常をかえりみつつ、この「144」という数について考えてみた。はっきり言おう。読みすぎである。
たまたまここ数ヶ月忙しかったり体調を崩しがちだったこともあったからか、自宅の本棚に並べられた本の数々がうっとおしくて仕方がない、プレッシャーに感じることもでてきた。
知り合いにも「インプットしすぎでは?」と言われたこともあった。なるほど、一般に考えるとそれは一理ある話かもしれない。
でも、ここではっきり言いたい。僕は決してインプットのために本を読んでいるわけではないのである。
もちろん仕事や人生の役に立てたい、知識を深めたいという気持ちがないわけではないが、それは二の次、三の次。
僕はただただ本が読みたくて仕方がないのだ。喫煙者がすぱすぱたばこを吸うように、酒好きがぐびぐびアルコールを飲むようにである。僕にとってそれがたまたま本だっただけだ。
だから単純に「インプット過多なので、読む本を減らしましょう」「はい、そうですか」というわけにはいかないのだ。自分が本を読めないことに耐えられなくなったり、ストレスになっては本末転倒である。
いつか読もうの「いつか」はきっとこない
上述した通り、読む量は減らそうと思うが、まったく読まないは耐えられない。そのバランスが僕には大事だ。
そう考えると、読書量を「月に4冊以内」に抑えるのが自分の妥協ラインな気がした。一年だと48冊。それでもまあまずまず読んだことになるのかもしれない。
僕は衝動的に買ったり、「後で読む」と思って買った本がかなり多い。もちろんそうやって本を積んでおくことも読書の楽しみのひとつだと僕は信じている。しかし、実際「いつか読もう」と思って買った本はだいたい読まない。自分の興味が別のところに目移りして、新しい本を買い足していくからだ。
今年は「読みたいと思ったらすぐ手に入れて読む」を意識したいと思う。代わりに「読みたい」気持ちのハードルを上げたい。ちょっと興味ある程度の本は、買わずに泣く泣く切り捨てることにする。
いっそ自宅の本棚に眠ったままの本たちもざっくり処分しようかとも考えている。もったいないかもしれないが、本当に読みたくなったときに「あの頃、手放した僕は愚かだった」と思い出しながら、もう一度買ってもいいのではないか。
同じことは、本だけじゃなくWEB記事にもいえる。「読まなくたって別にいいじゃん。取り残されないよ」の精神で、「読みたい」気持ちが心からわきあがった記事を読むことにしよう。
「読む量」を減らした自分になにが残るのだろうか
読む量を減らすということは、その分時間が作れる。その時間を自分は何に使っていけばいいのだろうか。大きく目標を立てたほうがいいのだろうが、読む量を減らすほど貫徹できる自信がないので「やりたいこと」程度の軽さであげていく。
まずは仕事の勉強である。今年か来年のうちに取りたい資格があるので、その勉強にあてたい。読書は趣味のインプット(めぐりめぐって仕事にも返ってくるかもしれないが)だったが、その分を仕事のインプットに振る。
アウトプットを増やすのもやりたいことだ。前々から思っていたし、言われることもあったのだが、僕はインプットとアウトプットのバランスが非常に悪い。
今はTwitterで思ったことや読んだ本の感想をつぶやいているが、他のプラットフォームでもアウトプットする機会を増やしたい。
ひとつはnoteだ。いっそ週一で必ず更新すると決めてもいいかもしれない。どんなに短くても、どんなくだらないことでもいい。特に書くことがなければ「ない」と書けばいいのだ。
もうひとつ、昨年末にはじめたPodcastがある。「息を大きく吸って吐きながらしゃべる場があると自分の健康維持に役立つ」という狙いでひっそりとスタートさせた。こちらも不定期ながら更新しようと思う。
読むインプットのくせはついている。だから今度はアウトプットのくせをつける。今後数年の課題のひとつになりそうだ。
あえて映像のインプットをしてみることも考えた。毎年、正月にNHKの「あたらしいテレビ」をみるたびに、今年は映像コンテンツを見てみようと思うのだがまったく実行できていない。
「今年は将棋を勉強する」と「今年は映画をみる」の二つは、僕にとっては絶対実現しない新年の抱負だ。
レビューアプリも使っていることだし、月に一本ぐらい配信でもいいから映画をみてみるのはいいかもしれない。
正直、やりたくないが運動も候補だ。僕が読みたい本のひとつに松浦弥太郎『それからの僕にはマラソンがあった』がある。これを読んだら走ろうという気持ちが少しはわくだろうか。
やってみたいことはぽろぽろあるが、時間は有限である。おそらくは「仕事の勉強」と「アウトプットを増やす」が大きな柱となりそうだが、どうなるかはわからない。
なにがともあれ「読む量」を減らすことで、自分にどんな変化が生じるか2023年は実験してみようと思う。