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症状から疾患を予想する③総論~触診~

総論の診察系は一旦今回で終了。
視て、聞いて、ついに触る。
問診で患者さんの主観的な訴え(痛いとかしびれるとか)から考えるのは、次のターン(東臨)でやろうと思う。

腹部

お腹を触ってみて腫れとか圧痛とかを確認する。
9分割にして、その付近にどの臓器があるか分かればなんとなくいけそう。
心窩部…胃、膵臓
(膵臓は腹腔後臓器で触れにくい)
季肋部
 右:肝臓、胆嚢
(肝臓は無痛臓器なので痛ければ胆嚢)
 左:脾臓
(胃の後ろ側にあって触れにくい)
側腹部…腎臓
(左は上の方にあって触れにくい)
下腹部…膀胱・子宮・卵巣
※直腸診で直腸や前立腺も触れる
腸骨窩部
 右:盲腸
 (虫垂炎の圧痛点が多すぎる件)
 左:大腸 
 (過敏性腸症候群とかで圧痛)
 ※ 大腸は心窩部(横行結腸)側腹部(上行結腸・下行結腸)あたりも通るので、病変があるとそこでも圧痛出る。

腹部9分画
~デルマトームとかじゃなく下にどの臓器があるかって話~


頭顔面部

顔面部の知覚は主に三叉神経
三叉神経痛とかだと神経の出てくる穴のあたりを押さえると痛い。
三叉神経は頭蓋内から出る穴と顔面にでる穴をとおる。
 Ⅴ1⇒上眼窩裂⇒眼窩上切痕(孔)
 Ⅴ2⇒正円孔⇒眼窩下孔
 Ⅴ3⇒卵円孔⇒オトガイ孔

三叉神経の圧痛点
~脳神経って枝の名前で言われると一瞬「え?」ってなる~



表在リンパ節

リンパ節は免疫担当。
側頭部や下顎部、鎖骨窩、腋窩、鼠径部、肘部、膝部などでほんのり触れる。
炎症や腫瘍によって腫れるとめちゃ触れる。
・すごい痛いのは、化膿性
 (結核や伝染性単核球症によるものは痛みは少ない。)
・腫瘍でも、悪性リンパ腫は軟らかくて、転移性のものは硬い

皮下腫瘤
~触ってみるって大事~

筋肉

筋肉を触って筋肉自体の異常や支配神経の異常を推測できる。
筋肉の肥大・萎縮や緊張(トーヌス)をチェック。
肥大や萎縮は力を入れた状態でみる。
 Ex.)硬くならない
   =萎縮
トーヌスは力を抜いた状態でみる。
 Ex.)他動的に動かして抵抗あり
   =トーヌス亢進

筋力が低下する疾患
~上位の神経が制御してるんだなぁっていうのがよくわかる~


ついでにバイタル

総論をいったん終了するので、バイタルについての資料も添付しておく。
正常な生命徴候を知っておくことは、異常を知る第一歩。
体温 36~37℃
脈拍 65~85/分
血圧 収縮期 120~130mmHg
   拡張期 80mmHg未満
呼吸数 16~20/分
※ 血圧の正常値は闇の力が働いているのか、結構変わる
(上記は日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」)


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