霊能力者の品格
ちまたには色んな霊能力者がいます。
ですが、各々の霊能力を比較する機会はほとんどありません。
ですから、何の因果か、目の前に現れた霊能力者を唯一絶対の存在のように認識してしまっても仕方ありません。
過去の私もそうでした。
今回は、真の霊能力者かどうかを判断する基準について書いていきます。
簡潔に書くと、霊能力を行使する際に、人間の欲や願いをベースにしているかどうかです。
例えば、今の職場で出世するためにはどうしたらいいですか?
と相談してくる人がいるとします。
この問いは、出世したい、社会的地位やお金を増やしたいという欲が主軸になっています。
そもそも、出世して給料が上がることと、不満がない社会人生活を送れるかどうかは別の話です。
霊能力者の力を借りたことで、本来は能力不足で出世してはいけない人が出世してしまうこともあるでしょう。
一人の欲望を尊重した結果、部下や会社が困る可能性があるわけです。
また、もしも今の職場との相性が悪かったとしたら、出世した結果、かえって不幸な状況になる可能性もあります。
不要な責任を負わされたり、過剰なストレスを受けて心身を壊してしまったり…。
ですから、こうした人間の欲望を叶えるために霊能力を行使することは適切ではありません。
一方、真の霊能力者は何をベースに霊能力を行使しているのでしょうか。
個人でも社会でも国家でも地球だけでもなく、私たち人間が考えられる範疇を超えた領域を視野に入れて霊能力を行使してくださいます。
違いがわかりにくい読者のために補足しますと。
法律について知らないのに他人を裁く権利を持っている人間に、判決を任せたくはないですよね。
自己中心的な主観ではなく、法に基づいて公正に裁いてくれる人物の方が望ましいでしょう。
真の霊能力者が霊能力を行使する際には、人智の及ばぬ不可思議の領域を視野に入れたうえで判断を行います。
至上の霊能力を持っているからこそ、本人の霊能力の影響力の強さを自覚し、独断的に行使することはありません。
同時に、人間の欲を叶えることはなく、すべての世に対する影響を視野にいれて判断しています。
仕事欲しさに依頼人の欲を叶えることが全て間違っているとは思いません。
ですが、その欲を霊能力で強引に叶えることが、依頼人の将来や依頼人の欲を叶えたことで影響を受ける人々にとって望ましい結果になるのか。
そこまで踏まえて霊能力を行使していることを願うばかりです。
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