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よしよし

こないだ、Hちゃんに先生に送ったメールの内容を話したら、

「すごいなー。頭いいからそこまで分析できるんやね。そういう風にくせがついとんやなー。よしよし。」

となでなでしてくれた。


泣きそうになった。


そう、私がほしかったのはこれ。


よしよし、されたかった。


きっと本当は親からされたかったんだろうけれど。

幼い頃から子供らしい子供じゃなかったから、

「しっかりしててえらいね」

と当たり前のように言ってもらってはいたけれど、
私がしっかりしているのは当たり前で、

「よくがんばってるなー。ありがとう。よしよし。」

とあったかく褒めてもらえるような感じではなかったし、自分自身、照れくさくて、たとえそういう風に褒められたとしても、十分に受け取れなかったと思う。


30を過ぎたくらいかな。まだ両親と普通の関係で、私が独身で全く結婚のけの字もなかった頃、父が

「もう、結婚せんでもええから、孫だけでもつれて帰ってきたら?」

なんて冗談めいて言って、

「ねいは年下の方がええんとちがうか」

と言った。


私は大学生で初めての同学年の彼氏と別れてから、10とか15とか上の人とばかり付き合っていて、自分のファザコンを自覚していたので、あー、親は本当の私のこと、なんにもわかってないんだなあ、と思ったのをよく覚えている。


子供の頃に親に甘えられなかった、父親が(いるけど)不在の家庭で育ったから、付き合う相手には自分がプライドを捨てて甘えられる年上の男ばかり選んでいたのだ。

親が子供のすべてを知る必要は全くないけれど、18年間同じ屋根の下で暮らしてきて、ここまで見当違いとは…まあ、私がそれだけ家族の中で自分らしくいられなかったということだな、と思った。


父親を知らないHちゃんは逆に誰かの父親代わりになることで、彼の中の何らかの欲を満たしたい人みたいだから、やはり私と彼の相性はとてもいいんだと思う。彼と一緒にいると安心する。甘えていいんだと思える。もちろん、お金のこととか、すべては無理だけどね。そして彼は私が求めていた父親像のように私のことを大事にしてくれて、心配してくれる。


今日は初めて街中で手をつないで歩いてデートした。夜市で食べ物を買って食べて、その後バルに入ってご飯を食べた。こんなご時世だし、彼はまだ求職中だし、そもそもあまり外食しないから、そんなにしょっちゅうはこんなデートできないだろうけど。うれしかったな。

もう彼は毎日

「今日も行っていいの?」

とは聞かない。子供ちゃんが来る土日以外は毎晩うちに来て一緒に寝ている。セックスはしない日もあるけど、朝か夜のどっちかほぼやってたのが少しだけ落ち着いてきたかな、w。

あとは仕事のことだけかなー。私は彼に彼の得意なことで自営することをお勧めしてるんだけど。なかなかすぐにそっちに前向きにいこう、って感じではないみたい。ま、そこは彼のタイミングがあるから、私は私で自分のことに集中しよう。

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