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【映画レビュー】『ボブ・スピット 人間なんてクソくらえ』の感想。漫画家版インサイドヘッド!

※TAAF2022で邦題が付けられたので記事タイトルのみ修正しております。
(2022年3月12日)

新千歳空港国際アニメーション映画祭の話ではなく、今更オタワ国際アニメーション映画祭からの感想です。というわけで実はすごーい今更。

『Bob Spit: We Do Not Like People』のざっくりとした感想

オタワ国際アニメーション映画祭のオンライン配信にてブラジル映画『Bob Spit: We Do Not Like People』を観ましたよ。

Bob Cuspe - Nós Não Gostamos de Gente(英題:Bob Spit – We Do Not Like People)
制作年:2021年 / 制作国:ブラジル
監督:シーザー・カブラル

ブラジルの漫画家・アンジェリを題材に手がけられたアニメシリーズ『Angeli the Killer』をベースにした長編ストップモーションアニメーション。漫画家のアンジェリの心の中に住む、老いたパンクロッカーのボブ。そんなボブを殺してしまおうとする作者に対し、ボブが抗うという物語です。

英語字幕だったので十分な理解が出来ているとは言えない状態だったのですが、本作を観てみた感想をざっくり一言でいうと

秀作!

クリエイター版『インサイド・ヘッド』とでも言うような作品。
作者に殺されそうになる漫画のキャラがそれに抗っていく姿は、意外と新鮮で面白い。現実と脳内が交互に描かれていくのですが、満を持して創作者と創作物が対峙するシーンの見せ方とかまさに見事!センスあふれるオシャレな見せ場となっています。

汚いし、過激な大人なアニメーション

『インサイド・ヘッド』を例に出したり、ストップモーションアニメーションという点からも、子供見られる作品かと勘違いされてもいけないのではっきりいっておくと、本作は完全に大人向けの作品。

しょっぱなから子供の姿なのに鋭い歯を持った凶暴なキャラクターが登場したり、そんな子供達をボブは容赦無く抹殺していき、凄惨な状態になったりと過激。すぐに切り株を見せたり、弾け飛んだりみたいな過激さではないので、グロ目的に見られるのもちょっと違うのですが、子供向けには作っていないですよ、ってことだけでも分かって貰えればと思います。

ちなみにボブが襲撃に気づかずトイレで用を足している展開では、ボブの下半身を露出させたりといった場面も登場。

以下、そもそも本作の題材となっている漫画家って誰なの?とか、もっと詳しい感想を書いていきます。

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