Muchas gracias！　ホアキン・サンチェスのラストシーズンを振り返る！

2023年6月6日 17:11

最後の晩餐

ベティスの、スペインサッカー界のレジェンドが引退しました。

本当はね、去年引退するはずだったのが、コパ・デル・レイ優勝して1年延長したんですけど、スペインサッカーファンとしては、ホアキン・サンチェスという稀代の名ウインガーのラストは見過ごすわけにはいきません！！
そりゃね、かつてマルコス・アスンソンのフィードから右ホアキン、左デニウソンが素早く攻めるという古き善きスペインサッカーの象徴でもあった2000年代前半のベティスの更なるシンボルなので、リーガファンとしてはこのベティスは忘れられない名チームでした。後にベティスを飛び出してバレンシア、マラガ、フィオレンティーナと渡り歩いてベティスに戻ってきたのには、ベティコでなくとも汲み上げるモノはあったのではないでしょうか。

今回は、ホアキンのラストシーズンを振り返りたいと思います。

EL pisha Last Dance

■THE SEASON of Joaquín, by the Joaquín, for the Joaquín.

事のいきさつ。

そもそも、ホアキンの引退は本来は1年前を予定していたのであって、それがコパ・デルレイをベティスが優勝しちゃったもんだから、クラブもファンも一斉に「ホアキン、引退を撤回してくれ～」と言ったら本人が本当に引退を撤回しちゃったという展開。

今シーズンに関しては、何がおこっても本当にホアキンのラストシーズンなので、有終の美を飾りたいところ。

ただ、もう40過ぎのオッサンです。出番があるとしたら後半にジョーカーとしてか、チームを引き締め直すためか、ぐらいしかないんですけど、ビジャマリンでのカリスマは凄いからピッチに入るだけでも雰囲気を変えられるその姿はまさにレジェンド。最後まで走り切ってこそ伝説。

■ベティスの状況

そんなホアキンラストシーズンを飾るべく向けたベティスは、序盤は本当に絶好調で、10節の時点で6勝2分け2敗。アトレティコが序盤は苦戦していたこともあってCL圏内を行ったり来たり。マヌエル・ペジェグリーニの築き上げたチームはポゼッションを軸に快進撃。
現在のベティスは、かつてホアキン全盛期の頃のビクトル・フェルナンデス率いていたサイドアタックより、完全にポゼッションに舵を切ったスタイルをしています。たぶんキケ・セティエンの影響からでしょうけど、今のメンツで言ったらセルヒオ・カナレスとかウィリアム・ジョゼ。著名な選手で言ったら誰だろう、元バルサのモントーヤやクラウディオ・ブラーボかな。
でも今季のベティスと言ったらこの人で、

ボルハ・イグレシアス。滑り込みでワールドカップも行けんじゃね？くらいの勢いで、中断前ではスペイン人トップスコアラー。30目前にして大ブレイクを遂げてます。

今回はベティスの戦術分析というわけではないので簡略化しますけど、簡単にベティスのサッカーをまとめると、幅を広く使うというより、中央密集を攻略するサッカー。ウイングにそれこそホアキンのような生粋のウインガーを置くわけではなく、内側に集めて中から攻めていく。だから、戦術的にもホアキンが輝けるかはちょっと別の話になってくる。

中央に入れるために、最終ラインは横いっぱいに広がってプレスを分散させて空転させることで中に入れやすくする。疑似カウンターってわけではないですけど、後方の立ち位置に関してはブライトンに似ているかな。

■初先発！第10節カディス戦

ホアキンの今シーズンの先発は2試合しかないんですが、そのうちの1試合は最終節のバレンシア戦。これは壮行試合みたいなもんですね。初先発は第10節カディス戦。

ホアキンの位置なんですけど、トップ下です。流石にもうウイングは出来ないか。
トップ下でのホアキンの役割は至ってシンプル。ボールの中継点。

戦術や現在のホアキンを考えると、そんなに難しいことは出来ないのでシンプルな役割だけをやってもらう。長老には無理をさせない。チーム全体でSDGｓ。

■ラストマッチ！　最後の雄姿

ホアキンにとってイヤ～な展開になりかけたことがあって、それが第32節のバルサ戦。何がイヤな展開かというと、終了間際なんですけどケガで負傷退場したので、最後がこれだったらチョット神様を恨みたくなる感じでしたけど、何事もなかったかのように戻ってきました。そして迎えたラストは最終節でスタメン。画像ダイジェストでどうぞ！！