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セルフS◯プレイができるやつは、人生楽しそうだなという話

これは悲しい話だと思うんですけど、僕には見本となる先輩がいなかった。


入社して最初に配属された店舗は、薄暗くて汚い場末のような空間だった。その空間にお似合いの社員が働いていた。

アル中だと噂の支店長
ポンコツだと噂の融資係
常にキョドっている営業リーダー
もう一人の3個上の先輩は1年後にやらかして退職してしまった。

薄暗い店舗で、パッとしない上司・先輩たちと仕事をしていた。

もちろん、仕事のアレコレは教わった。でも、早々に学ぶものは無くなってしまった。1年目の後半には実績で同等以上のものを出すようになっていた。

別に上の人たちを馬鹿にしていたわけじゃない。実際に馬鹿にしていなかったし、嫌いでもなかった。ただ、彼らは仕事ができない人なんだと確信していた。そんなことはすぐにわかる。

彼らは僕の仕事を邪魔しなかったし、余計なことも言ってこなかった。

ただ、ほぼ指導もしてこなくなった。

指導することがなくなったわけじゃない。あったはずだ。でも、指導してこなかった。

「猫山君ならできるから!」

といって放置されていた気がする。まあそれはそれで楽だったけど。


その後、いろいろな店舗に転勤になった。そこそこの苦労もしたと思う。

けれど「この人のようになりたい!」と感じる人に出会うことはなかった。

ベンチマークとなる人はいなかった。

そして、社内でもう現れることはないだろう。

それでも成長はしてきた。出世が早かったのがその証拠だ。

しかし、ふと感じる時がある。

「もし、目指したい人がいたら、もっと成長していたのではないか?」

そう考えても不思議はない。実際にそうだろうから。

でも、それはクソみたいな言い訳だ。

僕はずっと、安全地帯で遊んできたヘタレだからだ。


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人生において、自分を奮い立たせる刺激はどんなものがあるだろう。

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