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病の理

7月2日  

ずっとやらねばと思っていたnoteのアカウントを発掘した6月30日。

区切りがいいからと自分のプロフィールを書こうと思ってやめた7月1日。

また6月が始まったのではというくらい梅雨梅雨しい7月2日。

わたしは病室にいた。

ピンクのストライプの病院着を着てベッドの頭を上げたり下げたりしながら1日3食粥を食べてる。慢性的な便秘が腸炎になって絶食からの回復食だ。しかも今年で2回目だ。今回の方が入院期間が長く、ましてや無職だからなんだか悪いことをしているような罪悪感。対応してくださった看護師さんの冬のボーナスが上がりますようにと切に願う。こんな天気じゃ叶うもんも叶わなそうだが。

不安定な天気雨 日の射すほうへつい目が行って 

東京事変の新しいアルバム「音楽」の『獣の理』という曲のはじまりがイヤホンから流れる。退院したらなにをしよう、退院したらなにを食べよう、なにを買おう、いや、そういえば無職だった、なんて思考を繰り返し。入れ代わり立ち代わり聞こえる他の患者の会話からプロフィールを推測してみたり、音楽を聴いて目を閉じたり開けたり、わざわざ外に雨の音を聞きに行ったり、外を眺めながら無駄に何度も歯磨きをしたり。本当にスマホがない時代に入院していたらどうなっていたのか怖い怖い。

入院中何度も音楽とSNSに救われた。今だってそう。Twitterで面白いつぶやきを見て笑いたくても声出して笑えない。スペースで人々の交わりを聴き、1人参加出来ずに人知れず聴いているよと届くよう100点マークのスタンプを連打した。寂しいけれど、誰かとつながれていることは救いだった。声を出さずとも笑えた。

星野源を聴くと決まって泣いてしまうから聴かない。「これはなに……?入院中の私に宛てた歌なの?」なんて感傷的になってしまう。ただの糞詰まりなんかで入院している奴に星野源を聴いて泣く権利などあるんだろうか。きっと星野源は「それでもいいよ」と笑ってくれるだろうから、ズルいわ。

泣いてもティッシュが無い。これから入院する予定のある方にはティッシュを持っていくことをオススメします。消耗品のため自分で用意しなくてはいけません。しかし売店でも売っているので持ってこなくても問題はありません。

入院中はケチって無料で貸出しているタオルで拭っていたがついにポケットティッシュバラ売り93円を買った。少し負けた気がしてまた予期せず落ちる涙を拭いた。鼻をかんだ。ティッシュって便利。早く買えばよかった。

シン・エヴァの綾波(仮称)状態とでも言いましょうか、当たり前のことになぜと解決を繰り返し有難みを感じざるを得なかった。

何が言いたいのかわからなくなってしまった。とりあえず令和の3Kは「健康 金で 買えない」にしてほしい。

今後人生を取り戻すように文章を書いていこうと思っているので待っていてほしい。暗闇の隅っこで光る眼ひとつひとつに届くような文字を研いでる刃に込めながら。

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