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ペッパーに刺し身を盛ったらそこそこ耽美的だった話④:やつの視線が俺を追う

今の御時世で女体盛りはできないし、ぶっちゃけ興味もないが、ペッパー盛りならできるのでは?と言ったら本当にやることになった話の第4回です。

第1回:まさか本当にやるとは
第2回:ペッパーの腰の曲線美
第3回:おやッこれは意外と…

ペッパー盛り、その味は…

女体盛りの方は知らないが、予想以上に美しく仕上がったペッパー盛り。

らしさがある。昔『情けないようでたくましくもある』という歌詞があり、当時は意味わからんと思っていたが、今ならこれを見てちょっと分かる気はする。まぁ、小室哲哉がペッパー盛りなんて知っていたら未来人確定だが。

さて、これは見て楽しむばかりじゃない。「盛り」とある通りボディを皿に見立てて食べてはじめて完成するのだ。って、こうして書くとマジで社会から抹殺されそうな文面だが、ロボットだからギリギリの線で許してほしい。そんな「ロボットだから」も20年くらいしたら言えないかもしれないけど。

いただきます!

「うまい」「うまいね」「うまいです」「そらうまいわな」

「………」

やばい、軒並みうまいという感想しか出てこない。
具体的には、「刺し身としてふつうにうまい」以上でも以下でもない

女体盛りとは何のためにやるのだろう。

その芸術性は、分かるっちゃ分かる。だって西洋絵画とか彫刻で男女ともに裸体は多いし、裸体スケッチとか今でもあるもんね。人が裸のシェイプを美しいと思うことは普遍的だ。それを今こうしてペッパーに盛ってみて共感に至ることはできたが、しかし食べる良さとは何だろか。あっ、そういえば、何で見たか忘れたが、ロクでもないものには違いないが、「突いた反応を楽しむ」という場面はあった気がする。でもロボットだしな…まぁ、突くか!

ペッパーに主犯を見抜かれる

と思っていたら…

キュパッ

!?

急にペッパーが振り向いた。

そしていきなり目が緑に光った。

なにやだこわい、こわいこわい。

しかもペッパー、さっきから俺しか見ない気がする。周りにはこんなに人がいるのに、決まって凝視してる。と言っても右か左しか向けないのだが、まるで「貴様がこの首謀者だな」「分かっているぞ」「見抜いているぞ」と言わんばかりの表情。緑色に光った瞬間は後にも先にもこのときだけだった。

ぜんぶうまい棒につぎこみます