見出し画像

エルフって歳を"年"で数えるの?【プチ考察】

みなさん今期アニメは見ていますでしょうか。

今期エルフが出てくるアニメといえば、そう!








「結婚指輪物語」ですね。

その中でエルフのキャラクターであるネフリティスが他のエルフからまだ50歳で若いという風に言われていて、主人公のサトウが「(50ってオバサンじゃ……)」となる長命種お決まりシーンがありました。


逆張るのはこの辺にして、まあ「葬送のフリーレン」とかでも1000年以上生きているエルフが80年前だの1000年ぶりだのいろいろ言うシーンが出てきます。

そんな中思ったんですが、エルフみたいな長命種にもなってくると年齢を"年(歳)"で数えていたら500とか1000とかもっととかけっこう大きな数字になってくるけど、それでも"年"使って数えるのかなって。

というのも、普段使いされる単位って数字が大きくなってくると次の単位に移るじゃないですか。どのぐらいで次の単位になるかは様々ですが、身の回りのことに使うものでは1000とかを超えてくると次のやつがほしくなってくる気がします。
もちろん、人間の考えたフィクションなのだからとか、人間に合わせて単位も翻訳されているだとかそういうところもあるでしょうが、そこを除いて純粋にエルフだけの文明があったら別の単位で数えることもあり得るかもしれません。

そんなわけで、時間の単位やエルフの時間感覚についてこの間旧Twitterでちょっと考えたことを記事にまとめてみました。何か結論を出すというわけではないので、散らかり気味です。

(考察めいた内容ですが何ひとつまともに裏をとっているわけではないので歴史的なことは間違っているかもしれません。あと、似た話で先行研究等を知っていたらぜひ教えてください。)


人間が使う時間の単位おさらい

人間が使う時間の単位は
秒、分、時、日、週、月、年、世紀
とかでしょうか。
日本語ではあまり馴染みがないですがdecade(十年紀)やmillennium(千年紀)とかもあるようです。
ゲーマーの人は1秒の1/60をゲーム内の最小時間単位として「1f(フレーム)」と数えたりもしますよね。
話題にしたい時間スケールによってこのような単位を使い分けて、結果として数字は1〜3ケタぐらいにおさまるようになっている気もします。

これらの単位のうち、"日"と"月"と"年"はその他とは明確に異なり、自然のもつ周期性に直接的に由来します。
"日"は地球の自転(による昼↔夜)の周期、"月"は月の満ち欠け(に伴う川の増水や潮汐)の周期、"年"は地球の公転(による季節の変化)の周期から来た単位です。
一方で、秒、分、時は生活の時間スケールに合わせて12進法や60進法で切り分けたものなので、直接的に自然の周期性から来るものではありません。
(12進法の由来には諸説あって、"月"がだいたい12回で"年"となるからだとする話もありますが、単に約数が多くて便利だからという説明もあってよくわかりません……)

こうしてみると、時間の単位は自然由来のものと自然+人間の文明由来のものがあると考えられ、これはエルフがどんな時間単位を用いるかを考える手がかりになりそうです。


フィクション作品におけるエルフの生態と時間感覚

エルフの暮らす世界

時間の単位は自然由来のものがベースということでしたが、ではエルフが暮らす世界はどうでしょうか。
エルフは異世界に住んでいたり地球に住んでいたりといろいろな作品がありそうですが、概ね地球とよく似た"日"、"年"の周期がある世界な気がします。
月が複数あったりするのはあるあるなので"月"まで一緒かはあやしいですが、それはさておき月自体はある感じがします。

ということなので、エルフ文明においてもとりあえず"日"と"月"と"年"は使われていそうです。

エルフといえば森の奥とかに住んでいるイメージがありますが、人間と交流があれば人間文明による他の単位も使われているかもしれません。一方で、エルフの村の中まではめったに人間が入ってこない気もするので、エルフ文明独自の時間単位が何かあって使われている可能性もありますね。

エルフの寿命と時間感覚

エルフといえば長寿命です。
作品に登場するエルフの歳は、"年"で数えるとあんまり2ケタのやつは見かけず、300〜500歳とかのが多い感じがします。作品によっては1000年、2000年以上生きていることもあります。10000を超えるのはあんまり明言されているのを見ないかも……?
寿命が存在するのかも謎で、こちらもあまり明言されないがち。

どうにせよ、人間と比べると10倍〜100倍ぐらいは生きているので、"年"の単位での時間感覚は人間よりだいぶ短く感じているかもしれません。
(人間の子どもにとっての1年より人間の大人にとっての1年の方が短く感じるであろうという、ジャネーの法則というのがあるように。)

エルフの身体サイズと時間感覚

少し脱線になりますが、生物の寿命だとか時間感覚には身体のサイズ(体重)と関係があるという話があります。身体が大きく心拍のゆっくりなゾウにとっての時間はのっしりしているのに対して、身体が小さく心拍の速いネズミにとっての時間はちょこちょこしているというそうです。
(本川達雄『ゾウの時間ネズミの時間』って本があるらしいです。ちゃんと読んでないけど……)

これで考えると、エルフの身体サイズは人間と同程度です。おそらく心拍も(あるとすれば)人間と同じペースでしょう。寿命については大きく差があるので当てはまりませんが、生活の時間スケールは人間と同じぐらいであると考えてよいのではないでしょうか。
つまり、運動は"秒"ぐらいのスケール、活動は"分"や"時間"ぐらいのスケールで行われ、かつ人間の感じ方とそこまで変わらないのではないかということです。
そうだとすると、人間文明から借りなくても独自に"秒"、"分"、"時間"ぐらいの長さの単位を持っているかもしれません。


エルフの年齢を数えるための"年"に代わる別の単位の可能性

以上の話から、たぶんエルフは地球と似た自然環境で暮らしているため"年"の単位は持っていそうです。
年齢も500とか1000ぐらいなら数字がでかすぎるとまではいかないので、歳を"年"で数えていてもおかしいほどでもないと思われます。
人間と絡む時も通じやすいし。

でも、"年"というスケールはエルフにとっては人間にとってのそれより短く感じていると思われるため、エルフ独自でそれより長い時間単位を持っていたら、エルフの内輪ではそれを用いている可能性もあるかもしれません。
◯進法などの文明由来の単位だといくらでもあり得てしまうので、自然由来で考えてみます。

植物のサイクル

エルフってやっぱ森に住んでますし、植物と仲が良いとうれしいな〜って。
「桃栗三年柿八年」とか言いますし、例えば柿を植えて実がなるまでの8年(実際にはもう少し短いらしい?)みたいなのを1つの単位として持っておけば、"年"より長い単位となります。もっとマジカルな果実でもなんでもよいですが。
ただ、これだと長さにばらつきがあって安定はしませんね。

木の寿命とかも考えましたが、木ってそれこそエルフぐらい生きるし、エルフの年齢帯によっては数えるのに適さないかもしれません。
エルフの村で神木みたいなのが死ぬまでの期間が暦に使われているとかはあるかも。


天体現象

自然の周期的な現象で安定したものといえば、やはり天体現象になってきます。エルフといえば魔法、魔法といえば星なところありますし、エルフって星とともに生きててほしいですよね。
地球の公転より長い周期で観測されるやつということになりますが、ハレー彗星とかが75年周期ぐらいで観測されていて記録も残っていて、けっこういい感じです。こういう系のやつがあれば、何回目みたいな数え方ができそうです。

そういえば「葬送のフリーレン」でも「半世紀流星(エーラりゅうせい)」という50年に一度降る流星群とか出てきましたね。まさにこれじゃあないか。


いかがでしたでしょうか

いかがでしたでしょうか。今回はエルフの使う時間単位というのをきっかけに、時間の単位そのものやエルフの時間感覚について考えてみました。
こんなことを考えつつエルフのアニメを見てみるのも楽しいかもしれませんね。


私は長命種だと吸血鬼も好きです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?