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睡眠と私。ナルコレプシーという病のこと ~vol.1 発症~

はじまりは高校1年生の時。

家から電車で1時間かかる高校に通っていた私は、授業が起きていられないのは早起きのせいだと思っていた。朝6:32発の電車に乗らないと、0時限(1元の前に特別授業が毎日ある)に間に合わない。進学クラスは夕方の補講もあって、家に着くのは毎日9時を過ぎている。そりゃ眠いよね、と。

しかしとにかく、吐くほど眠い。というか気づけば寝ている。眠気を限界まで我慢すると頭痛と吐き気がしてくる。名前を呼ばれて慌てて我に返る。スパルタで有名な英語の直美先生がこっちを睨んでいる。ああまただ。

毎日毎日怒られて起こされて怒られて起こされる。ただ人体とはよくできているもので、起きているわずかな時間の間に猛烈な勢いで板書するとか教科書読み込むとかの能力が自然と高まった結果、不思議と成績は悪くない。寝ているのに成績が良い生徒というのも何とも腹立たしい存在だろう。あるとき直美先生がやってきて、複雑な顔でこう言った。「職員会議の結果、あなたのことはもう放っておくことになったから。もう起こさないよ」

職員会議で議題になるほどの睡眠…

それでもまだ、自分でも病気だなんて思っていなくて「家遠いから疲れてるんだよなぁ」「青春って眠いって言うもんなぁ」「春眠暁を覚えずぅ」などとつぶやいていた。

寝まくって本当に記憶がない高校生活だ。

私の高校はスポーツが強かったので、やれラグビーだやれ野球だと応援に行くのだけれど、試合応援の爆音の中で立ったまま寝てしまう。甲子園のアルプス席で寝るという貴重な体験もさせてもらった。

受験はそりゃあ大変だった。試験時間が60分だとしたら、私に与えられた時間は正味20分。現代文読解・英語長文読解など拷問に近い。寝て起きて寝て起きて寝て起きて終了のベルが鳴る。なにより、試験用紙をよだれまみれにしてしまったときの回収時の恥ずかしさたるや…!

それでもなんとか受験を終え、いちおう悪くないところに引っかかって上京を果たした18歳。

ここからさらに睡眠障害は悪化していく。