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200.柔道夢

2020.4.8
小学1年生の娘を連れて家電量販店に行く。
その店の2階がホールになっていて、そこで著名な女性柔道家に関する展示が行われているのだ。
女性柔道家は初日には来店していたが、今日は来ていない。
しかし私はイベントの関係者から娘さんを連れて是非来てくださいと頼まれていたのだった。
娘には幼い頃から柔道を習わせていた。

娘といっしょに店に入って店の奥の方にしばらく歩いてから娘を見ると、大きな箱を抱えている。
「それ、どうしたの?」と聞くと「もらった」と。
入口に顔見知りのイベント関係者がいて、お土産を持たせてくれたのかな?と思う。

オモチャ売場でひとしきり遊んだあと、娘の手をひいて2階のイベントホールに行こうとすると、そこが柔道のイベント会場だと気づいた娘に
「おかあさん」
「おかあさんは柔道のために、あたしをつれてきたの?」と、真顔で尋ねられた。

娘は嫌がらずにお稽古に行くと思っていたけれど、本当は柔道嫌いだったのかなぁ。
ちゃんと聞いてみて嫌だと言うならやめさせようと思った。

2階のイベントホールには行かずゲーム売場でまたちょっと遊んで帰った。帰る時に出口のところで「今日はありがとうございます」と江口洋介から声をかけられた。
来る時に娘にお土産をくれたのは、江口洋介さんだったのか。
イベントには行かなかったのだけど。
悪いことをしたな。







小倉千加子「草むらにハイヒール」読了。約10年前に週刊朝日に連載されていたコラム88編。連載中に東日本大震災があったり、中島梓や佐野洋子が亡くなっている。近しい人のことも、有名人の訃報に接しても、凄惨な事件が起こっても、著者はその人の産まれ育ちを考えずにいられない。特に母娘関係(ぼじょうかんけい)。母の存在(あるいは不在)が娘の性格に、成人してからの人生にどれほど密接に関わってくるか。読んですぐ、産んだこともない娘の夢を見るなんて、相変わらず単純な私。人は何かに依存しなくては生きていけないけれども、依存症は悪とされる。金婚式はめでたいこととされるけれど、同じ相手と20年以上暮らし続けるなんて共依存に決まってる、という話、面白かった。だよねー。


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