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ドラマシアター「朝に死す」アフタートークショーに出てきました

舞台芸術学院時代の同期である小菅かおりちゃんが主宰する「ドラマシアター」2回目の公演で、清水邦夫の「朝に死す」を上演。そのアフタートークにお呼ばれしまして、行ってきました愛知県豊橋市。千秋楽のステージを拝見し、そのままアフタートークへ・・・
若者の熱量が、迸る汗が、なんかもう嬉しくて開演早々泣いちゃったよね…。
音声配信でもいっぱい振り返ったので、こちらもぜひ↓

アフタートークは結局30分くらいやりました。作品解説と、作品の持つ時代性を現代の若者が表現するために努力した点や演技のことなど。客席の熱量も高かったです。当日のトークショーを聞いてくださった皆様、ありがとうございました。

インスタとかで宣伝した画像。

打ち上げにも参加させていただき、翌日も二人で新幹線の時間まで二時間以上喫茶店で話しこみました。
18から20歳の多感な時期を、演劇というテーマを通して共に過ごした、かおりん。出演する舞台を観に行ったりもしましたが、がっつり話すのは久しぶり・・・っていうか20年ぶりとかでした。空白の時間のこと、昔のこと、今のこと、お芝居のこと・・・たくさん話せて嬉しかったな。
かおりんは今、豊橋の演劇をリードしようと頑張っています。そして若者たちがその技術や情熱に触れるために集ってきています。かおりんの思慮深く愛情深いところ、なにより演劇への強い情熱を間近で見ながら共に作品を作れることは、きっと若者たちの表現活動のこれからにつながると思います。そしてかおりんのこれからも楽しみです。また豊橋に顔を出させてくださいね。

清水邦夫が「朝に死す」を書いたのが1958年。しかし初演は1979年に渋谷ジャンジャンです。今の若者にとって、私たちにとってもこの作品は時代劇に近いところがあります。高度成長期、時代において行かれそうで乗りこなそうと必死な若者。生と死、男と女、不安と安堵、様々な相反するものがうねり、大波となってドラマが進んでいきます。戯曲に力があるだけに、このうねりをさざ波程度に演じることはできます。しかし骨太な演技をして大波にしてこそ、この戯曲の持つ熱量が観客の心を掻き毟るのです。悲しみや切なさを心から笑うことで、観客は心から涙するのです。
ほぼ1場ものなので、舞台上と客席がほとんど同じだけの時間を過ごすこともこの作品に観客が溺れる一つの要因です。舞台上の俳優が作品の流れの中で緊張感を出せば客席もグッと力が入る。舞台上が弛緩すれば客席もため息に似た呼吸が起こる。上演場所の関係で地明かりが舞台上から客席に漏れ、まさに舞台上と客席が一体になっていました。

ドラマシアターの「朝に死す」は大成功のステージだったと思います。成功の要因として私が思うことは、様々なところで「諦めない交流」があったからだと思います。演劇の現場というのは本当にぶつかり合いです。戯曲と演出家と自分と共演者と、まるごとぶつかってお客様に役の生き様をドラマを見ていただきます。稽古場で人間として真に関わり合わないで、観客の心を動かすことはできないと思っています。舞台は、身一つで大海原に乗り出した勇気ある者だけが讃えられる場です。様々な恐れもあります、でも一つだけの希望を抱えて挑むのです。「演じることだけが自分の人生なのだ」と。諦めず、ぶつかりあったからこその、大成功だったと思います。

ドラマシアター「朝に死す」は演出家とオペレーションスタッフと若い俳優たちの覚悟を観ました。だから私は上演中、終始涙が止まらなかったんです。観せていただき、本当にありがとうございました。

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☆田坂あす香⭐︎
日本演劇学会会員・ ストアカ プラチナバッジ認定講師 ・
芸能事務所、声優養成所などでの演技講師
アート文脈各種モデレーター、ファシリテーター、ワークショッププロデューサー
俳優としては、フィジカルと目力を活かした演技で客演歴多数。
■経歴
舞台芸術学院演劇部本科卒業
Impact HUB Tokyo 起業家プログラムteam360出身
ストアカアワード優秀講座賞受賞
俳優、MC、ナレーター
ディレクターの想いを言語化し、対話によって俳優の演技に落とし込む演技指導者。ディレクターと俳優の橋渡し的存在であり、作品の創り出す世界観をより深めるためのメンターです。
立ち振る舞いや発話から俳優自身の性格を観察して表現に繋げていく、「その人らしさ」を最大限に引き出す教授法に定評あり。
演技講師としても発声の基礎から肉体表現まで、後進の指導に務めています。
現在11歳9歳の子育て中ー。家事は苦手。 お仕事の依頼はお気軽にメッセージくださーい !

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