戯曲「かり」の上演を見に行く

2019/07/15(Mon.)

8月の山下残さんとのパフォーマンスの会場(UrBANGUILD)の下見を兼ねて、戯曲のイベントを見に行きました。このイベントにはトークゲストとして山下残さんが登壇されました。僕はイベント終了後に会場での簡単な実験を行わせていただきました。
今日のイベントは劇作家の岸井大輔さんの戯曲「かり」を4人の俳優・演者によって上演するというものです。僕は今まで戯曲という形式

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【創作】最■の最■(仮)【戯曲形式】2

最■の最■(仮)

登場人物

愛宕 咲(あたご さき)
常恒 祥一朗(つねづね しょういちろう)
八重樫 望(やえがし のぞむ)
祈本 拓哉(きもと たくや)
魁 郁未(はじめ いくみ)

新幹線の車内
それぞれが荷物を置き、席へ座る

望「スキーウェア、苦しくない?」
拓哉「ぜんぜん」
咲「気が早い。ゲレンデ着くの4時間後だよ?」
拓哉「甘いな。俺は昨日寝る時から着てる」
咲「小学生じゃん」

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わたしという誰かの演劇_015

わたしのいるところで、演劇がはじまる。

わたし  多摩川をずうっと下っていくと羽田空港に着きます、自転車を買っていちばん遠出したのってあのときかもしれない、その日わたしは多摩川沿いの道をひたすらクロスバイクで走りました、クロスバイクってロードバイクほど本格的ではない街乗り用の、でもタイヤも細くてサドルも硬くてかなり前傾姿勢にならないと乗れないっていう、そういう自転車なんですけど、よく晴れた春の日

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体感型ミュージカルFumiko #7

Scene19自宅兼クリーンング店
1941.12.7.ルーズベルトの議会演説がラジオから流れる。

正一
本当なのか?これ?戦争なのか?

鐵三
みたいですね。

正一
なあ、俺たち、大丈夫だよな。

鐵三
どうでしょう。

正一
全くついてないぜ。


どうなるんだろうね。これから。

鐵三
すぐに終わればいいですが。


みんなどうするのかね。

鐵三
帰還船が出るみたいですから。戻る人

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わたしという誰かの演劇_014

わたしのいるところで、演劇がはじまる。

わたし  無傷の鹿が走り抜けていった、わたしはかまえていた銃を下ろし、梢をかすめて差し込む光がさっきまで鹿のいた場所をふちどるのを、ぼんやりと眺めていました、今日はもう帰ろう、そう思ってわたしは山を下り、田園都市線で渋谷へ、スクランブル交差点の信号が変わるのを待っているあいだに目にした向かいのビルの大型ビジョン、その中に広がった森の奥に、見憶えのある鹿の姿

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戯曲販売『うちに来るって本気ですか?』

2001年 演劇ぶっく・ニュークリエイト出版共催戯曲コンテスト優秀賞を受賞したコメディ作品。
演劇ぶっく社・ヨムゲキシリーズより出版されましたが、絶版となったため、こちらでPDFデータのみ販売いたします。
私の手元にある元原稿をPDFにしたものですので、販売されていた書籍とはフォーマットが異なります。ご了承下さい。
なお上演を希望される場合は、戯曲の最終頁の「上演許可について」をご確認の上、必ず著

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プロフィール

石原美か子(イシハラミカコ)とは

劇作家。コメディを中心とした戯曲(舞台脚本)を執筆、発表しています。
慶應義塾大学 創作サークル「創像工房in front of.」 出身。
日本劇作家協会戯曲セミナー研修課に採用され、故・井上ひさし氏に個人
研修生として師事しました。日本劇作家協会会員。

受賞歴
1995  慶應義塾大学N氏戯曲賞/佳作
2001  演劇ぶっく・ニュークリエイト出版共催 戯曲

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vol.62「なろう系の悲哀と気概」(『友達・棒になった男』安部公房/新潮文庫/1987年刊)

vol.62「なろう系の悲哀と気概」

みなさんこんにちは。
今週は邦文学です。

安部公房といえば、漫画『バーナード嬢曰く。』の遠藤くんが好きな作家です。

よって読みました。

この遠藤くんというキャラクターは、
太宰とかカミュが好きな、暗めの青年です。

あ、これは偏見を助長する物言いですね。

うそです。暗くはありません。
闇があります。

安部公房、『友達・棒になった男』。
では、どうぞ

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10

スパンク・ハッピー(冒頭)

男1〈宇宙食〉・・・・大学三年生
男2〈菊池〉・・・・・大学三年生(一浪)
女1〈智美〉・・・・・大学三年生
女2〈ひとみ〉・・・・大学三年生
女3〈死神代行〉・・・推定三十歳前後
女4〈店員〉・・・・・大学一年生

Chapter 0

生まれてきたのが最初の運の尽き
——キエるマキュウ『Somebody Got Murdered』

Chapter 1.1

七月一八日。午前七時。快晴。気

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わたしという誰かの演劇_013

わたしのいるところで、演劇がはじまる。

わたし  中学校に入るとき、父に腕時計を買ってもらいました、わたしその時計をまだつけています、ガラスに引っかいたような傷がついているのは中学生のころにはもうそうだったから慣れてしまったし、それなりに雑に扱ってもいいやって思えているのはそれもひとつの理由で、だからこそずっとつけていられるのかもしれない、シルバーのシンプルな腕時計、これから中学生になる自分のセ

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