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一枚のパンツから学んだこと。

タイトルにつられてきた人がいるかどうかはわからないが、念のため注意喚起しておく。これはけっして色っぽい記事などではなく、わたしの成長の軌跡だ。

パンツが主役になっているわけではない。ただ、きっかけがパンツだっただけ。とはいえ、パンツを取り上げることになるのは変わりないので迷ったが、価値観が少しばかり変わった記念として記しておくこととする。パンツと何度も記すことをおゆるし願いたい。

わたしはいつもと同じ手順で、お風呂上がりに身につけるパンツを選んでいた。色や柄は想像におまかせするが、引き出しにぎっしり詰められたなかで目をとめたパンツこそ、今回の主役となるそれだ。

一見するとなんの変哲もないパンツで、普段ならばとくになにも思わず脚をとおしただろう。
しかし、待てよ?これ、いつから持ってたっけ?

そう思ったのは、そのパンツがあまりにも変わらない姿で、あたりまえのようにそこにいたからだ。
たしか、10年は経ってる。
それなのに、めちゃくちゃきれい!!

パンツといえば、大概のものはゴムがのびたり、生地が薄くなったり、成れの果てには穴が空いたりして、思いをめぐらす前には脱落している。
しかし、この子(主役パンツ)は、あとから入った子たちが脱落していくのを見送りながら、今もなおしゃんと胸(生地)をはっているのだ。
伸びもない、薄れもない、穴なんてもってのほかだ。

タグを食い入るようにみると、大手下着メーカーの文字。そんなところで買った記憶はなかったが、どうやらわたしはいつのまにか ⟬本物⟭ と出会っていたようだ。
やられた、内心そう思った。
上質とは、このことかと。

なにかにつけプチプチ志向のわたし、そして影響を受けやすい代表のわたしは、こうして本物志向の泉へと足もとをひたすことになった。
センサーがはたらいているからか、身にまとうパジャマもまた、肌あたりがよいような気がする。

大手メーカーのパンツは、私をいっぽ大人へと導いてくれたのだ。4月16日は、パンツ記念日と名づけよう。

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