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jinjer部長

「jinjer部長!」で最近認知され出しているjinjerの分社化。

最近調達も行い何かと話題に出ることが多いです。社内では詳しく説明をしていますが、経営者仲間からも沢山聞かれることが多いのでこちらで概要を説明しておきます。

まず創業からどのように歩んできたかというと

◆2000年代 メディア、エージェントサービスを通して、企業様の中途採用、新卒採用のご支援を展開(今でも変化しながら主力事業)
◆2009年〜2012年 リーマンショックをきっかけに正社員領域の事業が大きくへこみ、事業転換を迫られ、派遣領域への展開や地方展開への逆張りを行う。結果ここの判断は会社を大きく飛躍させるきっかけとなり売上は100億を突破。
◆2013〜2020年 東日本大震災を皮切りに「日本を良くする」ために何が必要か。労働力を増やす、労働生産性を上げる、ここに改めてフォーカスをする事業展開をしていくと決め、介護、保育、海外、HR techといった領域へ事業を拡大。結果2019年には500億を突破。

非常に順風満帆に成長をしてきたように見えると思いますが、当然多くの課題も抱えていました。HR tech領域への投資により形ができてきた一方、本業の人材ビジネスに関しては投資余力がそこまで持てず、少しずつ成長性が鈍化していくという課題を抱えていました。とはいえ、この方向性を止めるわけにはいかないという事で、2020年1月には投資家の皆様から資金調達もさせていただきその流れをさらに加速していこうと考えていました。

そんな中、新型コロナウイルスが訪れ、弊社の舵取りを大きく変えざるを得ない事態となりました。また新型コロナウイルスだけではなく他にも内部的にも赤字を大きく出し続ける事業なども存在し、改めて事業運営のあり方などを見直さなければいけないきっかけとなりました。急速にマーケットが冷え込み、先が見えない中で、多くの決断を行いました。結果、2020年9月期に関してはリーマンショック以来の赤字決算となりましたが、2021年9月期は売上は減少ながら利益は過去最高に近い数字を出すことができました。金融機関の皆さんからはご評価を頂き引き続き同等の収益性をという声をもらいました。一方投資家の皆さんからは改めて平時に戻ったタイミングで今こそjinjerに投資をすべきというお声もいただきました。

結果として踊り場となり、久しぶりに経営者として深く思考する事ができたのが良かったのですが、改めてどのような会社を作って行きたいのか。また人材ビジネスとSaasの両効きの経営をこのまま続けるとこの先どういった結末となっていくのか。それぞれの事業価値を最大化するための打ち手はなんなのか。どういうストーリーを描いていくべきなのか。社内の声、金融機関をはじめとするステークホルダー様の声、専門家の声、経営陣の声、そして私自身の声。そうしたものを総合的に鑑み2021年の頭ぐらいには自分の考えは概ねまとまり、業績見通しが概ね固まったタイミングで経営陣へ相談をしました。様々な思いが交錯する中、最終的には考えがまとまり、あとは誰が新会社に移籍をするのか、何を引き継ぐのか、等々多くの論点がありましたが、

「人材、Saas、それぞれの事業価値の最大化」

というただ一つの目的に沿って全ての意思決定を行いました。今回の分社化はネオキャリアの子会社等ではなく、完全なる独立。新会社を設立し新経営陣が新たに事業運営を行うという形です。私はネオキャリアに集中。そして約300名の社員が新会社に移籍という大きな動きとなりました。一人一人様々な想い、ドラマがあったんではないかと思います。そして先日jinjer株式会社は以下のプレスが出ました。

ようやく、それぞれがスタートラインに立った形となり非常に嬉しい発表。ネオキャリア側も課題を一つずつ解決し、2年前から比べると見違えるように復活をし、一気に霧が晴れて前に進んで行ける準備が整いました。後はそれぞれがそれぞれの立場で自分達の成したい世界観を実現すべく前に向かって進み続けるだけ。

よく、経営者は孤独であるという言葉を多く耳にしますが、幸い私は本当に良い仲間に恵まれているし、良い社員に恵まれているし、心の底から信頼しあえる経営者仲間もたくさんいるし、本当に毎日が幸せだなと感じます。これだけ恵まれた人生を過ごせていることを感謝しつつ、せっかくなので決められた期間の中でどこまで「社会に爪痕を残せるか」と考えています。
1億の先は10億、10億の先は100億。100億の先は1000億。1000億の先は1兆。社会にとってはなくてはならない会社へと成長し続け、桁を一つずつ上げていけるよう取り組んでいきます。

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