ミーク(うちの子)


Profile

固有能力:「灯火の護り」
(使い魔として光のオーブがつく。光のオーブを通して魔法が使える。)
苦悶能力:「影の器」
(周囲の穢れを吸収して変身する様になる)


敵性勢力にあたる仮面の集団「ティモリア」のチーフである男性。
チームIFやノーンとは協力的。

早い段階で幾度もぶちのめされているため、仮面がかなり傷んでいる。

元々製薬関係の研究をしていて、汚染変異した者達の為に「全食」の影響を抑えるための薬剤を開発していた。
抑制剤の研究開発には現役で携わっており、最近は時々リアと共同研究している。

元人間で初老に近く、容姿は何も無ければ良い方。
そして割と筋肉質。
普段は白衣やローブで隠してはいるが、背中が亀の甲羅のようなタンクのように変異していて、手足も肥大化している。
タンクは穢れの量に合わせて膨らむ性質もある。

背中は半透明のタンク状で非常に丈夫。
黒い膿が常に溜まっている。

1t近い背中のタンク、体が肥大化していることに加え、体の年齢も割と歳なので重い身体を支えるために杖を所持している。

公園等で静かに傍観しているのをよく見かける。
暗い外見に対して陽気で優しい人柄から、子供たちからはそんなに怖がられておらず、
「変なお面のおじさん」という認識らしい。

動くバイオハザード発生装置

特殊な半シャドウで侵食系。
罰としては「憂鬱」担当。

その場にいるだけで周囲5km圏内が少しずつ穢れ、シャドウの発生頻度が上がる。
そのため、あまりその場に長く留まれず、世界中を転々と彷徨い続ける根無し草。
至近距離にいても急激な汚染はせず、そう直ぐには問題は起こらないらしい。

黒い膿が溢れ出る発作が通常の末期症状の何倍も量が多く、頻度が非常に高い。
真昼間でも発作が起きる。
因みに元々太陽光には耐性があるため、日向で膿を浄化させている様子。

膿の排出自体が苦痛で体力を削るものな為、ミークは通常の数十倍近く負担が大きい。
普段は我慢しているものの冷や汗が流れ、仮面を被っていても分かりやすく疲れが見える。
誰もいない時や親しい人の前では、酷く呻吟して怠そうにしている。

体の主導権を掌握してはいるが、それでもダンやアールスにコントロールされかねないので油断はできない。

仮面と生きる人格

あまりにもキャラが違うせいか、一人称が異なる。

本人は仮面を受け入れており、しばしばお喋りしている。
長年そうしているためか、仮面も少しは心境が変化している。

仮面の人格
一人称は「ボク」で、口調は大人しい。

普段はニヒルで無口。無気力。
「全てが上っ面で無価値、ゴミは消すべき」と考えており、破滅願望が強い。
活動目的すらも「何にもない。どうでもいい」

仲間にもそれほど情がなく、ある意味ダンよりも容赦無い。
自分も例外ではなく無価値であると考えている。

しかし宿主である本人にだけは、本能的に生存価値を見出しており、無駄に死なせるわけにも行かない。
そのせいか宿主の扱いが割と甘く、だいたいは本人に任せっきり。
シャドウの力はナビゲートをしつつ自由に使わせている。

最近はあらゆる物に対して少しは価値を見出すようにはなってきた。
宿主に対しては「自分自身」と言うよりは、歳の近い兄弟のように慕っている感じ。

本人の人格
一人称は「手前」で、口調はフランク。
本人によれば、本名は「ランドルフ」。

仮面とは真逆で、積極的で陽気でユーモラス。よく喋る。
そして寛容で面倒見が良いおじさん。
若者相手だと自分のことをおっさん呼びする。

侵食系の体質を独自に研究して被害を最小限に抑え、
無駄に被害を増やさないように、持ち前の頑丈さを活かして人助けをして贖罪している。
呪われた体のこともあり、やむを得ず放浪している。

割と早い時期から仮面を『もう一人の自分』として受け入れている。

ダン(エヴェン)にとっては良き先輩で、よく話をしている。
また、彼の精神的ストッパーとしても働いている。

仮面を受け入れる恩恵

寄生体たる仮面の人格は「醜い内面を強調した自分」そのもので、
それを完全に受け入れた者は殆ど居ない。

まず彼らは仮面がある限りはいくら死んでも蘇り、消えることが無い。
破壊することで消滅できる。
しかしチーフ達は何度も壊さないと消えない程に強い怨念がある。

しかし、仮面を受け入れる事で主の呪縛が消滅しても仮面は消滅せずに残るようになり、それ以降は傷むことも無く、結果的に不死身になる。 

ティモリアのチーフは外的要因で強制的に覚醒されている状態だが、
仮面を受け入れる事で自力で真の覚醒に至り、身体の負担を大きく軽減できる。

ミークは仮面を受け入れた事で不死身になり、シャドウの力を完全に己の物として扱える。
また、体の負担や発作が5割ほと軽減されていて、環境汚染の進行は以前よりもかなり緩やかになっている。
背中のタンクも以前よりは縮小しており、荷物でも背負ってる様な感じで、そんなに目立たない。

戦闘能力

見た目通りの異常な耐久力と防御力を誇るタンク系。
傷つく度に黒い膿が溢れるため、自己修復能力も高い。
いわゆる物理特化型で、魔法は苦手と本人は言っている。

また、周辺の黒い膿を自在に操り、硬質化する事も出来る。
それを応用して杖を剣、ハンマーなどの柄のある鈍器のようにする事も出来る。
また、膿を体に取り込んで一時的に肉体強化する事もできる。

魔法は苦手とはいっても、能力とセンスから魔導士としてはA級に位置する。
全ての炎、光魔法と回復魔法が使える。
彼の魔法は少し特殊で、使い魔である光のオーブを介して発動する形になっている。

更には彼の炎はなぜか太陽のように光り輝く特性があり、シャドウの天敵である。
本人が太陽光に耐性があるのはこの能力のせい。

オーブ自体は何も無い時は優しい光をほわほわと発する。
ある人物の力を借りると、さらに強力な炎を繰り出せる。

変身

半身を失った機械兵器のような姿で体長は約7kmと山のように大きく、チーム内では最大級。
弱点は浄化、水属性。太陽光には強い。

巨体から発する穢れが濃厚で、その場にいるだけで世界そのものの環境が一気に悪化、
効果範囲内の生物が最低でもレベル3の汚染を受ける。
下半身は粘液で構成されていて、至近距離だと問答無用で急激に汚染、下手をすれば死に至る。

装甲が非常に硬く、かなりタフ。
ただ、同時に体が耐えきれないほどの重量なため、下半身や腕で支えていないとろくに動けない。

なので腕や下半身を中心に攻撃して破壊。
そして自重で潰れるようにするのが妥当な倒し方とのこと。
(ちなみにこの方法を考えたのは自分自身。)

攻撃方法としては普通に巨体を活かして叩き潰すのもあるし、
指から穢れの結晶を発射したり、粘液を放出して変幻自在に操る。
自分の領域で発生したシャドウを強化して操ることが出来る。

現在は仮面がかなり傷み、所々に罅があって黒い粘液が漏れている。
今はミーク自身の意思で制御できている状態。

因みに機械のような装甲を外すと、その形はどことなくヴィルセルによく似ている。


補足:本当の自分と炎の縁

ミークの本名は「ランドルフ・インヴィクト」
リアの戦闘術の師であったスピサの実兄。
本来の目の色は少しくすんだ夕陽色。

ライドとヒュージとは少なからずとも関係があり、
2人からすれば曾祖伯父(曽祖父の兄)にあたる。
親戚のおじさんのように時々接している感じ。

特にライドはどこをとっても弟のスピサによく似ているらしく、
初めて見かけた辺りからそっと見守る決意をしていたらしい。

ランドルフにとっては弟は「憂鬱」を抱える原因そのもの。
弟には特別な力があるのに自分にはないという事実に内心では強い劣等感を覚え、自己肯定感が低くなってこの世の破滅を望んだことも少なからずある。

でも互いの事は認めており、兄弟関係はかなり良好だったという。

「世界を壊していく」侵食系のシャドウと、「全てに価値を見出せない」仮面にそれが強く反映されている。