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「いつもありがとう!」って言いたかっただけの長文。

はたけ仲間。友だちとも、お客さんとも、ちょっと違う。「畑」や「野菜」を中心として、人生の一部を共有しているような、パートナーのような存在。畑の「苦しい」部分を一緒に楽しんでくれる。とっても貴重な存在。

酷暑の中での、かぼちゃネットはがし

今日も、遠くから、めちゃくちゃに暑い中、かぼちゃのネットをはがす作業や、じゃがいもの選別なんかを手伝ってくれた。報酬は、無い。一緒に過ごす時間だったり、畑での作業だったり、お昼ごはんだったりするのかもしれない。

酷暑の中での、さつまいも除草

ぼくたちの畑のあり方は、本当にお客さんたちに助けられて、支えられて実現できている。農業を始めたばかりの時は、今とはほど遠く、他の農業者さんたちみたいに、"良いもの"を、"たくさん"、バリバリと出荷していくスタイルを目指していた。それがかっこよかった。憧れて、自分もたくさんつくろうと、機械も買い揃えたし、農地もたくさん増やした。

でも、畑と向き合い、野菜が売れていったり、売れなかったり、廃棄になってしまったり。笑顔が見られる関係性の人たちと一緒に過ごしたり、反対に、誰が食べてくれているのかもわからない流通をすることがあったり。「良いものをつくる」、ということの「良いもの」の基準が常に変わり続けてきた。「形」なのかな「鮮度」なのかな「顔が見える」なのかな。いろんな尺度があった。

雨が心配される中でのさつまいも定植

きっと、経済的には、収穫量を増やすことや、単価を上げること、顧客を増やすこと、秀品率を上げることなんかが正解なんだろうけど、たくさんの経験をさせてもらって、なんだか、その「経済ルール」の中で野菜を育てる、ということが、自分の中でどうもうハマらなかった。

農業を始めたばかりの頃の、ムダのない、きれいな、草がほとんど生えていなかった畑からは、見違えるほどに、今では草が生え、収穫しそこねた野菜たちはそのまま放置され、たくさんのちょうちょが飛び交う畑になった。作業は遅れ、品質も落ち、収穫量も驚くほどに減った。

酷暑すぎて外仕事を諦めたときのじゃがいも選別

けれど、そんな中で、たくさんの仲間たちが手伝いに来てくれて、一緒に、草だらけの畑を愛し合って、語り合ってくれた。経済効率の悪い、ムダだらけの畑は、今、とても理想に近い状態になっている。経済の話になるとややこしいのだけれど、今では、この先に未来を感じている。いろいろとやりくりしながらにはなるのだけれど、あのときに憧れていた先輩たちとは、また違ったかたちでの未来が作れれば、と思っている。

「いや、そりゃそうでしょ!今の先にしか未来は無いって!」って言ってくれる仲間たちが、かんたんに目に浮かぶ。ちょっと前の、それこそ「"良い"とされている野菜」を、一生懸命に作っていた頃にはなかった自信が、今ではある。

いや、自分語りみたいになっちゃったな。こんなはずじゃなくて、「いつも本当にありがとう!」という話がしたかっただけです。その一言を言うために、1200文字も前置きしちゃいました。いつものクセです。ごめんなさい。"ムダ"が多いと怒られそうなので、今日はこのあたりで。またこれからもたくさん手伝ってください!!

スギヤマでした。

畑のお手伝い、随時募集中です。一緒に遊んでやってください。「お手伝い」というよりも、「畑で変なことしているやつを、ちょっと見に行ってみよう」くらいの感覚が合うと思います。いろいろ悩みを聞かされます。笑 お待ちしてまーす


あ、じゃがいもの再出品しましたので、ぜひ。農場直接購入もできます。ソッチのほうがお買い得です。

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