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火の要素を雷と水と土に分ける神の力と科学的目線

雷が5月1日、日本列島を駆け巡りました。


雷は古来より神そのものとして捉えていました。


雷には土壌を改善させる力があります。

自然の肥料を与える雷様

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植物の成長に欠かせない三大要素は窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)と言われています。これらを外部からバランスよく施すことが、稲の収穫量を上げるうえで大切になります。

この三大要素の中で特に注目して頂きたいのが「窒素」。私たちが生活する上で必要な空気には、酸素の他に窒素が含まれています。割合を見ると、窒素は約8割を占めているのです。もし、この空気中の窒素を植物に与えることができたら…。これを実現しているのがなんと雷。

雷放電により空気中の窒素は酸素と結びつき、窒素酸化物となります。これが雨に溶けて降り注ぐと、稲の肥料となり成長を促進させるとのこと。
そこまで多い供給量ではないものの、稲が成長する上で雷は非常に重要な存在のようです。


七十二候「雷乃発声」 雷には植物を育てる力がある?
30日からは「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」です。季節の変わり目で、遠くで雷が鳴り始める頃と言われますが、そんな雷が私たちの食生活に欠かせないあるものの成長を助けていたってご存じですか?
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そして、雷が発生するには、地中または地上に火の要素が溜まったとき、上昇気流が発生し、積乱雲を形成する事で条件がそろいます。



火を分けると水と電気を発生し、それが地に帰る。



これは、貴船の神、闇龗、高龗、磐長姫の働きそのものでもあります。



自然の営みを、神宿る力として感応していた時代の力を取り戻しているのかも知れませんね。




また日本書紀には次のように記されています。
一書(第七)にいう。伊奘諾尊が剣を抜いて、軻遇突智(かぐつち)(火の神)を斬って、三つに絶たれた。その一つは雷の神となった。一つは大山祇神(おおやまつみ)となった。一つは高龗となった。
かくして火の神から生まれた水の神が高龗神です。人にとって火は大事なものでありますが、使い方を間違えると大きな災いをも招きます。荒ぶる火を鎮めるため、火の神から水の神が誕生したのです。

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高龗神と闇龗神
貴船神社の御祭神である高龗神は闇龗神とも伝わります。社記には「呼び名は違っても同じ神なり」と記されています。降雨・止雨を司る龍神であり、雲を呼び、雨を降らせ、陽を招き、降った雨を地中に蓄えさせて、それを少しずつ適量に湧き出させる働きを司る神です。一説には、高龗は「山上の龍神」、闇龗は「谷底暗闇の龍神」と言われています。 水は万物の命の源。生きとし生けるものが命をつなぐために片時もおろそかにすることができない大切な水の供給を司る「水源の神」です。

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貴布禰総本宮 貴船神社
貴船神社は万物の命の源である水の神を祀る、全国二千社を数える水神の総本宮です。
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