戦国時代の王子様

私が好きになったのは夢の国の王子様。
決して戦国時代の武将に惚れたわけじゃない。

例えて言うならそうだなあ、
ディズニーランドにいるミッキーだから好きなんだよ!


 私にとってはチケット代もCD代もすべては夢の維持費。「好きなひとのために何かをしたい」という気持ちの受け皿がたまたまそこにあっただけであって、心情としては神社のお賽銭箱にめちゃくちゃ願いを込めてえいや〜!っとお札を投げているようなものに過ぎない。誰に強制されるものでも強制できるものでもないと思っている。

 だからやれ売上だ、数字だ、ランキングだと言われるとディズニーランドで原価率を叫ばれているような気分になる。夢の国に突然火の粉が飛んできて決闘が始まるのだ。そこはもう夢の国なんかではない。

 戦国時代の第一線で戦うファンと夢の国を守りたいファンが否が応にも対峙してしまうCDリリース時期。結果として、とっても楽しみにしていたCDとそんなに楽しくない思い出が手元に残った。勿論、楽曲とパフォーマンスは期待以上だったし手にしたCDは最高に素敵な作品だった。私の好きなひとはやっぱりただただ王子様で、ただ彼を取り巻く環境は多分これからもどんどん変わっていくんだろうなあとも思った。

 アイドルにとって売上は全てで、絶対で、それは紛れもない事実。みんな自分の好きな人のために必死なだけできっと誰も悪くないことはわかっている。だからこっちも腹をくくるしかないのかなあ。

 令和のアイドルファンは時に火の粉を被りながら戦国時代の王子様を応援するしかないのでしょうか。夢の国で楽しんでいたいならオフラインの世界に引きこもるべきですか。環境に左右される愛は本物の愛ではないですか。

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