見出し画像

「寄り添う」のワナ

今ちょうど病院などでは、新旧入れ替わりの時期。
新しい職場で看護を開始される人も多いかと思う。

医療界で流行っているのが、患者さんに「寄り添って」だ。
如何にもである。と感じているのはわたしだけなんだろうか。

ここに疑問を持つだけで、たぶん一般の方からすれば危険。
でも、そう感じている現場の医療者も多々いるのではないだろうか。

寄り添うって何?なのだ。
このフワッとした、良いこと感が嫌いである。

ある程度の採用面接をしてきてホントに思う。
患者さんに寄り添った看護をしたいと思い、ウンヌンと
履歴書に書く人に、ロクな看護師はいない。
ホントこの言葉使うのやめてほしい。

現場の現実は、シビア。
痛い経験を積んできた人は、そういう表現はしない。
相手の立場になってとか色々共感の技術があるのは当たり前で
変な表現ではあるが、その人に憑依するような感覚なのである。

あるいは、映画や本の物語を観るような想像力かもしれない。

最近見た映画で、お勧めなのがこの映画。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/セント・オブ・ウーマン/夢の香り
視覚障害、嗅覚、人の見かけと中、生き方、背景、人との関わりなどなど
映画1本だが、改めて見て感じ学ぶところがたくさんあった。

日本とはいえ、ほんとに様々な人に出会う。
きっとあなたの価値観は吹っ飛ぶような状況に出会うんだ。
それでも、日本ではまだマシな方かも。

日本はハイコンテクストの社会であることを忘れないで欲しい。
日本では、コミュニケーションにおいて
ハイコンテクスト文化であるが故の思い込みや押し付け、共依存などなど
心理的ワナがたくさんある。

人が人を理解することは、本当はとても困難で、
あり得ないことを前提として、実感して
どうするか考えてもらいたい。

医療現場は特異な環境だけど、
ただ人と人との関わりの中で、
あなたはどう生きる?ということだと思う。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?