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Oculus Goで一通り遊んで感じたこと

こんにちは、田畑(@nerd0geek1)です。

先週、知人から布教され、Oculus Goを買いました!

それから15,000円分ほどアプリをダウンロードし、Oculus Goの良い所や悪い所、オススメのアプリ、どういった点に気をつけてコンテンツを作るべきか、といった点について考えるところがあったので、それを書きたいと思います。

セットアップが簡単

こちらの記事などでも取り上げられていますが、セットアップがとにかく簡単です。
各ステップ、アニメーション付きで説明が行われ、説明中に何か別のことをしようとしても、すべきこと以外できないようになっています。

スタンドアロンでかぶるだけ。ケーブルも周辺機器もいらない

Oculus Goはセットアップ時にこそ、iPhone/Androidとの連携が必要となりますが、それ以降はコンテンツの購入含め、全てOculus Go内で完結するようになっています。

他の機器との接続もなくかぶるだけでVR体験を始められるという手軽さは大きなメリットだと感じています。

バッテリーは2時間しかもたない

これは短所になりますが、バッテリーは2~2.5時間ほどしかもたないです。
ただ、Oculus Goをつけていると無限に時間が溶けてしまうので、強制的に現実世界に戻されると考えると、かえって良いとも思えます笑

日本語キーボードがない、Facebookシェアしかできない

キーボードは英語以外にドイツ・フランス・イタリア語など欧米系の言語で8ヶ国語、それにトルコ語と韓国語に対応していますが、現時点では日本語非対応です。
なので、ブラウザ検索がかなりしにくいです。

また端末内で撮影した画像・動画をシェアする経路がFacebookシェアしかない(Windows機であればUSBから画像を取り出せるっぽい)ため、Facebook/Oculus内で完結しない形で画像をシェアしたい場合、一旦Facebookシェアを行った後にそれをダウンロードし、別のSNSにアップするという必要があります。

良かったアプリ

ゲーム

Catan VR
有名ボードゲーム『カタンの開拓者たち』のボードゲームです。
既にiOSアプリなどでもリリースされているゲームなので、「わざわざVRにしなくてもいいのでは🤔」と思いましたが、やってみるとかなり楽しいです。
iOSアプリは画面サイズの制約があるため、表示においてかなりの簡略化が行われますが、VR空間ではその制約が少ないため、現実世界で人とプレイしているのに近い感覚でプレイすることができます。

トイ・クラッシュ
タワーディフェンスゲームです。
飛び出す絵本を開くと、タワーディフェンスのステージになっているというメタファーが用いられており、自分のテーブルの上でゲームをしているかのような感覚を味わうことができます。

非ゲーム

Art Plunge Preview
アートの世界に入っていける、というコンセプトのアプリです。
作品は全部で5つ。
こちらはフェルメールの『窓辺で手紙を読む女』ですが、

本来の作品では描かれていない箇所についてもこのように作られているため、絵画の世界に入り込んだような感覚を味わうことができます。

The Body VR
VR空間内で体内を移動することができる、という教育系コンテンツです。
英語のみの対応ですが、赤血球や白血球などの血液内の細胞について↓の画像のような解説があったり、discovery channel系が好きな人にとっては良いコンテンツではないかと思います。

Monzo VR
Monzo VRはVR空間内でプラモデルを組み立てることができるアプリです。
スポーツカーやF1、クラシックカーなどの乗り物やティラノサウルスやステゴサウルス、トリケラトプスなどの恐竜、ダヴィンチのカタパルトやローマ帝国のバリスタなど多種多様なプラモデルが用意されています。

またプラモデルについては作業中〜完成後にかけて回転させることができるので、このように裏面を覗き込むような形で表示させることも可能です。

残念なところがあるアプリ

Tomb of the Golems
GREEによる古代エジプトを舞台としたアドベンチャーゲームです。
気になった点としては、↓の2枚の画像のように第三者視点と本人視点が場面場面で切り替わるようになっていました。
(ストーリー部分は第三者視点、プレイ部分は本人視点)

視点の切り替えがあると没入感が薄れるので、VRの没入感を活かすのであれば本人視点に統一した方が良いんじゃないかと感じました。

Racket Fury: Table Tennis VR
卓球アプリです。
Wiiスポーツのようで割と面白かったのですが、ユーザー位置の移動がワープのように瞬時に切り替わるようになってしまっており、酔う人は酔いそう&没入感が損なわれてしまっていました。

卓球台はそこまで大きくないのでユーザー位置固定でフォアハンド/バックハンドだけプレイさせるほうが良かったのでは🤔とは思いました。

Smash Hit
App StoreのEditor's Choiceに選ばれる超ヒットアプリ、Smash HitのOculus Go移植版です。
iOS版同様、超良いアプリですが1点だけ。
↓の画像ようにチュートリアルのポップアップが画面下方の手前に表示されます。
ゲームとして奥を見ておく必要があるのに手前に焦点を合わせるという行為は割とストレスが高いですし、そもそも画面下方の手前はかなり焦点が合わせにくいです。なので、この点だけは残念だと感じました。

制作時に何を注意すべきか

VR系のコンテンツを作ったことがないので技術的制約などがあるかもしれませんが、可能であればこうすべきだろうと思ったところを書いていきます。

それは座ってやるゲーム?立ってやるゲーム?
座ってやるものなのか立ってやるものなのか明示的だと、その姿勢でプレイすることにより、没入感を得やすいのではないかと思いました。
 ゲーム内でキャラが座っており、座ることで没入しやすいゲーム
 ・Catan VR
 ・トイ・クラッシュ
 ゲーム内でキャラが立っており、立つことで没入感を得やすいゲーム
 ・Death Horizon
 ・Drop Dead
 ・Racket Fury: Table Tennis VR

人型のモデルでプレイさせる場合、本人視点から移動させない。移動も滑らかに。
『Racket Fury: Table Tennis VR』と『Tomb of the Golems』をプレイして気になった点です。
人型のモデルでのプレイとなる場合、視点の切り替えが少なく滑らかであるほど、没入感が高まると思うので、それが可能かどうか検討する必要があると思います。

操作は視線で行うのか、コントローラで行うのか
これはコンテンツによると思いますが、視線でフォーカスを合わせてコントローラはトリガーとしてのみ使うのか、コントローラでフォーカスの移動を行い、更にトリガーとしても使うのかは相性があると思います。
コントローラを使って細かい操作を短時間で行うのはちょっとストレスだな、と感じるケースもある(トイ・クラッシュ)ので、より目的にあった操作方法を選択する必要がありそうです。

焦点距離をなるべく変化させない
Smash Hitで気になった点です。
コンテンツ内で集中させたい焦点の距離と、補助的な内容の焦点の距離を離したくなるのはわかりますが、焦点を大きく変えるという行為はなかなかストレスが高いです。
補助的な内容を表示する際はゲームを一時停止する、焦点距離を大きく変えなくていい位置に違うトンマナで表示する、などのほうがユーザーとしてはストレスなくプレイすることができるのかなと思いました。

まとめ

それなりのクオリティのVRを体験できる環境が3万円しないで手に入るという点でかなり良いと感じました。

また、このようにツイートしている人もいましたが、自分も割と近いことを感じており、この機会にUnityとAndroid勉強してVRの開発始めるのも面白そうだなと思いました。

若い学生であれば、VRエバンジェリストのGOROmanさんがOculus Goをプレゼントしてくれるチャンスがあるので、この機会に開発始めるのも面白そうです。
(各都道府県1人までなので、もう割と埋まってそうですが)


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