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老人は バス・タクシーが 頼りなり

駅前のバスとタクシー

 バス停のポールに赤地に白抜きで【急告】と記した張り紙があった。何事かと思ってみると、「4月から土曜日も休日ダイヤで運行する」との知らせである。「乗務員の人員不足ならびに自動車運転手の基準改正への対応のため」と理由が書かれていた。「2024年問題」が、早くも我が身に降りかかってきたのだ。

 ニュースでは「2024年問題」を、新たな残業規制でトラックの運転手が不足し、それによって物流が滞り、経済全般に影響が及ぶ問題として取り上げられていた。しかし、問題は物流だけでなく人流にも影響を与えることを思い知った。続いて、電車の中の広告スクリーンにバスの運転手の求人動画が盛んに流れていたことを思い出した。

 自動車運転手の残業規制は、トラック、バスばかりでなくタクシーにも及んでいるに違いない。車を持たなくなって以降、移動をバス、タクシーに頼る身としては、バスの減便やタクシーの運行台数の減少は大問題だ。そんなことを考えていたら、ライドシェアーが解禁されたとのニュースが流れた。これは、タクシーを利用する人間いとっては朗報である。但し、これもどこまで普及するか推移を見なければ分からないので、ぬか喜びにならないことを願うばかりだ。

 高齢者の移動手段の確保のための次なる一手は、自動運転バス、タクシーであろう。しかし、過疎地域の一部で自動運転バスの導入実験が行われているものの、東京のような過密地域で実用化されるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。そうなると、運転手確保のためにバス会社、タクシー会社に頑張ってもらうしかない。

 運転手の確保に要するコストは、誰が負担するのか。利用者負担が原則だろうが、高齢者にその覚悟はあるか。覚悟はあっても負担能力がないってことにならないか。

(2024.04.28)

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