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散歩道 マックに寄れば 世界見ゆ

ビッグマックのセット

 ウエッブに、「マクドナルドの売上がイスラエル・ガザ・ボイコットで落ち込んだ」とのニュースが上がっていた。散歩の途中でコーヒーを飲みにマックに寄るようになって、マックに関するニュースが目に止まるようになった。この見出しでは何のことやら分からないので本文を読んでみた。

 イスラエルのフランチャイズ店を経営するオーナーが、ガザに攻め入ったイスラエル軍の兵士に無料でバーガーを提供したことが発端で、アラブ諸国、パキスタン、マレーシア等のイスラム諸国でマクドナルド・ボイコット運動が起きている。その結果、マクドナルドの中東・アジア地域の2023年第4四半期の売上高が予想より0.7%低くなったらしい。

 パレスチナのガザ地区の惨状は、朝晩のテレビのニュースを観て知っているつもりだが、その影響がマックの業績に及んでいるとは思ってもみなかった。マックは世界中に約4万店舗あるそうだから、世界各地で起きる種々の出来事に影響受けるに違いない。しかし、このニュースは、マックでコーヒーを飲んで喜んでいる程度の老人の想像力を超えていた。ニュースを読んでいる内に、ビッグマック指数なるものがあったことを思い出した。

 ビッグマック指数は、世界各国のビッグマックのドル換算価格を指数化したもので、各国の物価を比較したり為替レートの代わりに使われたりしている。そんな指数が作れるのは、マクドナルドが世界中の多くの都市で同じビッグマックを売っているからだ。そんなビッグマック指数も業績と同じように世界の出来事の影響を受けている。ロシアのウクライナ侵攻後に、マクドナルドはロシアでの事業を放棄したので、今ではロシアのビッグマック指数は存在しない。

 散歩の途中で立ち寄り、お気に入りの窓際の席に陣取り、街の風景を眺める。自分にとって、そんな身近なマックだが、目を凝らすと世界の色々な動きが見えてくる特別な場所のようにも思えてきた。

(2024.03.09)

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