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お昼ご飯は自分で作る

浜松市で、「働くお母さんを本気で応援する、子どものサード・プレイス」、夏休みの学童保育を開きます。


当たり前のご飯が作れる子に育って欲しい

最初に言うと、わたしは料理が苦痛です。好きじゃないです。時間をかけてやったことが、あっという間に無くなるのが虚しかったり、片付けが苦痛だったり。

ですが、美味しいものは大好きで、いかに簡単に新鮮に美味しく食べるかはつねに追求してます。アレルギーや味覚障害もあって、そういう意味では、なるべく自然素材(こだわりというより、添加物が苦く感じて美味しくない)、手を加えずに新鮮に野菜を食べたい、と思っています。浜松はとても野菜が美味しくて安いんです。それだけでも住む意味があると思うくらい、これは本当に素晴らしい価値です。

子どもたちには、「お母さんが美味しい料理を作ってくれた」という思い出は諦めまして(笑)、でも、食に鈍感でいて欲しくないなと思って育てました。食は自分を作るものだし、「美味しい!」って生きる活力になると思うからです。

周りの助け(隣のおじいちゃんが旬の無農薬野菜を赤ちゃんのときからずっと差し入れしてくださったり、保育園では毎日食育をやってくださったり、賞を取るような給食の小学校へ通ったり、栄養士である母が野菜中心のご飯を作ってくれたり)を得て、食については理想的な教育ができたと思っています。

・・・が、唯一、心残りだったのが、「料理を教えられなかった」ということです。自分自身が面倒臭いと思っているので、子どもに「手伝いを超えた料理」を教えることができませんでした。小さい頃はなんでも一緒にお手伝いしてくれて、それなりに助かっていましたが、小学生になると、仕事の都合で昼のうちに夕飯を作ってしまっていたので、手伝わせることもなくなりました。

一人暮らしをする前に、「当たり前のご飯」だけは自分で作れるようになれるような料理教室がないかなーと探してみたこともありましたが、料理教室はどこも「興味のある子が素晴らしい料理を作る」というコンセプトで、わたしの意図には合いませんでした。

結果として、息子たちはそれぞれ、一人暮らしを始めてみたら、わたしよりもちゃんと料理をする人に育ちました(笑)。なので、結果オーライだったのですが、今も「子どもたちが当たり前のご飯を自分で作れるようになって欲しい」という願いは持ち続けています。

せっかく、日本の浜松に育っているのだから、ぜひ、「美味しい」ということに興味を持って欲しいのです。

学童保育でご飯が作れるように

そこで、ずいぶん早い段階から考えていたのは、「学童保育では、自分で自分のご飯を作る」ということでした。

つまり、毎日お弁当を作る必要はないし、真夏、お昼までに腐らないか心配しなくても大丈夫です。

元々、健太さんが前身のログファームで料理教室を手がけていたので、すぐに具体的に計画を立ててくれました。

健太さんがやっていた料理教室に、わたしの「教育的要素」を組み込みました。つまり、「料理を教える」というより、「自分のご飯を自分で作るということ自体を教える」、似ているようでいて軸が「他人(先生やコンテンツ)」ではなく、「自分」になるようにしました。

そのため、興味があるなし、好き嫌いに関わらず、「当たり前の5種類のご飯を毎週繰り返して作り、夏が終わったら、自分ひとりで作れる」を目標にします。

個人差はあると思いますが、やってみます。やってみて、課題を洗い出して、またトライします。「料理できる」というより、自分が生きていくために、自分の食べるものに興味を持って欲しい、「出てきたものを食べて、文句だけ言う」じゃなくて、自分軸で能動的に食に関心を持ってほしいと思っています。

おうちで作ってみて!

これは20年前からずっと、ミューレの指導方針は、「ミューレ内でだけ、何かできる風にするんじゃ意味がない。本当に子どもの身になることをやる」です。

子どもに何か教えている方なら分かってくれると思うんですが、これ、通わせる保護者さんから見たら、たぶん、びっくりするくらい、「それだけ?!」なんです。本当に子ども自身の身になる、って、すごく大変。大人がお膳立てして、「ほら、こんなにすごいことができるようになりましたよ!」って見栄えだけ良くする方がずっと簡単です。

元々、リトミックが「身にする」教育なので、その地道さは熟知しています。

すっごい料理を手際よく作れるようになるわけではないけれど、当たり前の5種類を、自分だけで「なんとなくの量の材料を用意して最後まで作る」、ゆっくり地道にやりたいと思っています。

そこで「あー、やった、やった。いい経験だったねー」で終わりじゃなくて、ぜひ、おうちで作って欲しいと思います。家族のために祝日の昼ごはんを任せてもいいかもしれないし、2学期が始まったら、早帰りの日は自分で作ってもいいかもしれません。「続きはおうちで」、ぜひ、身になるまで続けて欲しいです。

「当たり前に作って食べる」、これを目指したいです。

朝ごはんも食べます

朝は起きたまま、パジャマで連れてきてOKです。

理由はこちら↓

つまり、朝ごはんも食べさせます。が、お子様にサービスするわけではないので、自分でおにぎりを握ったりお味噌汁を作ったりして食べます。素晴らしい、旅館みたいな朝ごはんじゃないですが、子どもたちが一人暮らししたとき、「このくらいなら作ろうかな」と思う程度のものを考えています。あくまでも子どもの生活が基本です。

お味噌汁は黄金の万能料理ですからね〜、これさえあれば、ですよね。日本家庭料理、ばんざい!!

もちろん、食べて来てもOKです。自由です。それぞれのご家庭の価値観でお過ごしください。

海外に留学すると、子どもたち(といっても大学生)は自分で自分の朝食を用意して、ランチも自分で作って(りんごのみ、とかもあり)持っていきます。夕飯だって自分で作ります。わたしは、何度もホストファミリーの男子大学生にトマトソースパスタを作ってもらって、レシピも教えてもらいました。

2〜3週間に一度くらい、ママがラザニアなどのオーブン料理を作ってくれると、家族みんな、「うちのママってすごいでしょ?」と、大絶賛します。ほぼ毎日、作れる人が作って、家にいる人に「作るけど食べる?」って聞いてました。お母さんだけが毎日3食、手の込んだ料理を作る日本って、本当に情けないな、と思いました。

・・・が、時は過ぎ、息子の学校のPTA役員会議で、「この学校に入り、留学させてもらって、朝ごはんになんとコーンフレークが出てきて、しかも自分で用意しなくちゃいけなくて、何でもやってくれるお母さんのありがたさを改めて知った。ありがとう、と息子が言った」という(お父さんの)スピーチに拍手が起こったことがありました。

「コーンフレークを自分で用意しなくちゃいけないなんて、息子が不憫だった」とのことでした。ギャグかな?と思いましたが、マジでした(笑)。

夕ご飯も食べます

20時まで、連絡なしにお預かりするので、夕飯も食べさせます。

が、十分に意図をお伝えして、「子どもの生活」を中心に利用していただけたらと思っています。親の仕事のシフトや残業によって、がみがみ、イライラ、子どもも寝不足でお腹空かせて・・・、となるくらいなら、こちらで安定した生活のサポートをしますよ、という感じです。

利用されるご家庭と、個別に相談しながら、いちばん良いバランスでお手伝いできたらと考えています。

いずれにしても、夏が終わったころ、「自分の生活を自分で考える」という習慣ができているといいなと思います。

ミューレ+ログファームを活かします

「自分で作る」を実現するにあたり、健太さんがログファームで料理教室をやってきた経験、ミューレではイベントごとにみんなでご飯を作って食べて来た経験が生きてくると思います。

何度も言いますが、料理の技術を教えるのではなく、友だちといっしょに、刺激を受けながら、「必要なので作る」「生活なので作る」ということを伝えていこうと思います。


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