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弱者男性も救われる!?アメリカで新党を立ち上げたアンドリュー・ヤンを知っているか?

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米国には非常に多くの政党が存在する
だが、力を持っているのは共和党と民主党であり、米国は二大政党制となっている。
そんな中で、2022年に新しい政党が誕生した

それが「Forward Party(フォワード党)」である。

米共和、民主両党の元幹部ら数十人が27日、中道新党「フォワード」の設立を発表する。二大政党制に幻滅している有権者に「第3の政党」としてアピールする狙い。

米共和・民主両党の元幹部、「第3の政党」設立へ | Reuters

「Forward」は"前進"を意味する単語で、毎日新聞は直訳し「前進党」と呼んでいる

フォワード党の創設者、アンドリュー・ヤン

フォワード党は、移民二世の起業家であるアンドリュー・ヤン氏立ち上げた政党である。

ヤン氏は起業家だけではなく、政治活動家としての顔も持っており、2020年の大統領選や2021年のニューヨーク市長選に立候補して有名になった人物だ

元々は民主党に属する政治家だったが、2021年にフォワード党を立ち上げた

ヤン氏が立ち上げたフォワード党は、2022年に2つの政治団体(Renew America MovementServe America Movement)と合併し、新党として現在のフォワード党になった

男性はどんどん厳しい立場に追いやられている

そんなフォワード党の創設者であるアンドリュー・ヤン氏は、ワシントン・ポストに男性の権利に関する記事を寄稿したことがある。

以下はそれを紹介するGIGAZINEの記事である。

アメリカ疾病予防管理センターの統計によると、同国では男の子が注意欠陥・多動性障害と診断される可能性は女の子の2倍以上とのこと。また、少年院に入る確率は5倍以上で、高校の卒業率は男子生徒の方が低い状況にあります。

こうした傾向は、高校卒業後も続きます。アメリカでは、2021年までの5年間で大学生の数が150万人減っており、減少分の71%が男性でした。これにより、2021年度の大学生に占める男性の割合は40.5%で史上最低となりました。また、2022年1月における男性の労働市場参加率は67.9%で、男性の3分の1以上が失業中かまたは非労働者となっています。

男性の給料も少なくなっており、実質ベースでの男性の賃金の中央値は1990年から減少しています。就業率と収入の両方が減ったことを反映してか、18~34歳のアメリカ人男性では、パートナーと同棲している人より親と同居している人の方が多い状況にあります。さらに、中年男性の間では自殺や薬物およびアルコール依存症などによる死亡、いわゆる「絶望死」が2000年以降の過去20年間で空前の件数にまで増加しました。

こうした点から、アンドリュー・ヤン氏は「地域や民族を問わず、アメリカの少年や大人の男性は長年にわたり落ちぶれ続けています。これは我が国にとって破滅的なことです。男性の落ちぶれはさらなる男性の衰退を生み、社会に不利益をもたらします。それにもかかわらず、メディアや政治的指導者はこの危機に対処しないどころか、少年や男性たちを助けが必要な人々ではなく、むしろ問題そのものとして位置づけてきました」と主張しました。

男性はどんどん厳しい立場に追いやられている - GIGAZINE

男性の困窮をエビデンス付きで訴えるヤン氏…。

ここまで正面から男性の困窮者…日本でいう"弱者男性"について取り上げる人間がこれまでいただろうか?

日本の大手メディアで取り上げられる"弱者男性論"は、どれもこれも「弱者男性は"有害な男らしさ"に囚われているから苦しんでいるだけ」という自己責任論、もっと言えば二次加害を展開する記事ばかりだ(海外も似たようなものだと思っている)。

時には、弱者男性を単なる"非モテ"に矮小化し、みんなで小馬鹿にするような意見さえある。

連中のやっている事は、性暴力被害に遭った女性に「あなたの服装が原因では?」「ブスなのにセクハラされたのですか?」と直接言い放つのと同じである。

要するに、日本の大手メディアに掲載されているのは、差別主義者による"弱者男性論"ばかりなのである(何なら、一般層もそうした差別主義者ばかりだと思う)。

しかし、ヤン氏の記事は弱者男性を二次加害をしないのだ

※女性の顔色を伺うような記述はあるが、これは差別主義者フェミニストらから攻撃されない為の工夫であり、男性を追い詰める意図は無いと思われる(どこの国でも、男性の権利を訴えた者は性別問わずフェミニストに攻撃されるのだ)。

ワシントン・ポストに寄稿したコラムだけではない。
ヤン氏は、実際に政治家としてもユニバーサル・ベーシック・インカムの導入を掲げている
つまり、弱者男性も福祉の対象にしようと考えているのだ。

このような人間は極めて稀有な存在ではないかと思う。

認知という名の福音

アンドリュー・ヤン氏のような、男性にも人権を認める政治活動家が名乗りを上げるのはとても素晴らしいことだ。

どれだけ困窮しても、無視どころか社会の癌として扱われている弱者男性たちからすれば、自分達が苦しんでいる事を認めて貰えるだけでも福音ではないだろうか?

アンドリュー・ヤン氏…そしてフォワード党が、米国の弱者男性に人権を与えてくれるかもしれない。

(アイキャッチ画像:Wikimedia Commons

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