バイバイ、まるちゃん

さくらももこさんが亡くなった。
おかっぱ頭に赤いスカートの、かわいくておもしろいあの女の子もいつかは死ぬなんてこと、だれが想像できただろう。

ちびまる子ちゃんのコミックス第1巻をはじめて読んだとき、私はたしか小学校の低学年くらいで、「なんだこの漫画!こわい!」と感じた。
当時は今ほどメルヘンな絵ではなくて、ちょっと貧乏でへんな家族の話(ごめんなさい)がなぜ少女マンガ誌に??と疑問だった。
「お父さんは心配性」の岡田あーみんさんと並んで、私の中で「りぼんの二大異質マンガ」だった。

こわいし、ふつうのことが書いてるんだけど、なんかおもしろくて読み返してしまう。
まる子はばかだねぇ〜と呆れたり、時々自分のことのようにギクリとしたり。
気づくと2巻以降も揃えてしまっていた。
たまに出る長編マンガは泣かせるし、テレビアニメの主題歌、西城秀樹さんの唄う「走れ正直者」も最高だった。

大人になってからは、旅行記やエッセイ、「コジコジ」を読んでさらに好きになった。
なんて豊かな世界だろう。
さくらももこさんってなんてすてきな人なんだろうと憧れた。
妊娠したときは、妊娠出産エッセイ「そういうふうにできている」を読んで備えた。
人生のどのときも、本棚にはさくらももこさんの本があった。

もう新しい作品を読めないことがさみしい。
たくさんのすばらしい作品を残してもらったことに感謝の気持ちでいっぱい。
これからも私のそばにいてください。

#さくらももこさん

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