藤本 かなこ

2人の子を持つ30代主婦です。主にセラピストで時々フラメンコと占い師もしています。no…

藤本 かなこ

2人の子を持つ30代主婦です。主にセラピストで時々フラメンコと占い師もしています。noteでは主に思い出したことや日々感じたことを書いてます。 ブログはこちら→ https://ameblo.jp/chiisahi-aoite/

マガジン

  • ちゃんかなの日々

    日々の出来事やふと思ったことを気ままに書いたものです。

  • 思い出した思い出

    小さな頃から20代くらいまでの思い出を書いています。 ぎゅっとコンパクトにまとめてます。

  • ハッシュタグ企画

    noteのハッシュタグ企画に参加したものです。

最近の記事

お通夜の夜

夫が昔お世話になった会社の人が亡くなった。 お通夜に行くという夫にふくさや香典袋、数珠を用意する。 夫は冠婚葬祭のマナーに無頓着なほうだ。 なぜか子どもが藍染め体験で染めた絞り染めのハンカチを持っていこうとしていたのでお葬式用のものを渡す。 遠方のため帰りは夜中を過ぎるから駅からチャリで帰るという夫を説得して車で迎えに行く。 悲しいお別れをしてきた人を寒い夜中に1人で帰らせるのはいやだ。 帰りの車の中で話を聞く。 あっけないくらいすぐ終わって泣く暇もなかった。奥さんと話

    • 衝撃の事実

      自分の子どもに「あなたのお母さんはどんな人ですか?って聞かれたら何て答える?」と聞いてみた。 次女「かみの毛が短いって言う」 長女「うん、あたしもそう言う」 へ〜他には? 2人「ない」 え?ない?いやないことないやろ。見た目だけじゃなくて性格とかでもいいよ。 長女「いや〜だってママがどんな人かよく知らんもん」 新喜劇並みにズッコケた。 生まれてから7年間ほぼ毎日一緒に過ごしている相手をよく知らないという認識。 親はというと、子どものことを何でも知っているような気がして

      • バイバイ、まるちゃん

        さくらももこさんが亡くなった。 おかっぱ頭に赤いスカートの、かわいくておもしろいあの女の子もいつかは死ぬなんてこと、だれが想像できただろう。 ちびまる子ちゃんのコミックス第1巻をはじめて読んだとき、私はたしか小学校の低学年くらいで、「なんだこの漫画!こわい!」と感じた。 当時は今ほどメルヘンな絵ではなくて、ちょっと貧乏でへんな家族の話(ごめんなさい)がなぜ少女マンガ誌に??と疑問だった。 「お父さんは心配性」の岡田あーみんさんと並んで、私の中で「りぼんの二大異質マンガ」だっ

        • にっぽんの夏2018

          夏休みなのに、昼間の公園に子どもがまったくいない。 昨日も、ギターを練習している青年と休憩中の警備員のおじさんorおばさんくらいしかいなくて、なんだかなぁ。 暑さで死なれては困るという気持ちも分かるけど、夏休みっぽい光景を求めている自分。 と言いつつ、我が家のインドア派の子らが積極的に外に出たがらないことにすこしホッとしている。 このあいだ、夕方だからもう大丈夫だろうと散歩したら長女が熱中症になった。 ぎゃふん。 知り合いのお家では庭の木が暑さのせいで枯れてきたらしい。

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        記事

          小麦粉と砂糖とコーヒーと私

          今年の夏はやたらアイスコーヒーを飲んでいる。スーパーで売ってる安いやつに牛乳を3割位入れて飲む。 もともとはコーヒーが嫌いだった。 ただひたすら苦いこれのなにがおいしいのだろうと思っていた。ビールは大好きだったくせに。会社に入って営業をしていたときは、客先でコーヒーを出されると飲むのに苦労した。 それが2人目を出産したあと、気付いたらコーヒーを好きになっていた。 甘いお菓子に甘くないカフェオレを合わせるのが好きで、ドーナツやクッキーなどがあると反射的にコーヒーを用意する。

          小麦粉と砂糖とコーヒーと私

          映画「時をかける少女」

          何度もテレビでやっているし、原作も有名だし、すっかり観た気になっていたけど実は観ていなかったシリーズ。 昨日の金曜ロードショーを録画して観た。 音楽でも本でも映画でもなんでも、私が心を動かされるのは、「時間が過ぎていく切なさ」に関することだとあらためて感じた。 自分が高校生のときは、夏なんて大嫌いだと思っていた。 今思えば、過ぎるとか終わるとかを強烈に感じてしまう季節だから嫌だったのかもしれない。 だれもいない家で、親のタバコをこっそり吸って、窓から見える空が青くて恨めし

          映画「時をかける少女」

          映画「ミッション」

          最近テレビで映画をよく見る。 今日は録画しておいた「ミッション」を見た。 まったく知らない映画だったけど、ロバート・デ・ニーロが出てるのと、キリスト教がテーマのようだったのでチェック。近ごろ宗教に興味がある。 ただでさえ暑いこの夏に、熱帯雨林の中で汗だくの泥だらけになってる人を見るのはなかなかしんどい。実際にジャングルの湿度を体感しているようだった。 本物かどうかは知らないが、原住民役の人々はまったく暑さと湿気を感じさせない。 ヨレヨレの白人たちを見て、やはりゲルマン民族は

          映画「ミッション」

          桃で桃を釣る

          今日は月に一度の歯の矯正日。 手土産に駅前でやっていた岡山県の物産展で桃と白いトウモロコシを買う。 先生のご自宅で手土産を渡して、ふとキッチンに目をやると、和歌山の高級ブランド桃「あら川の桃」と書いたでっかい箱が! やっちまったなと思っていたら、帰りにあら川の桃をお福分けしてくださった。 2個300円の桃を値段貼っつけたまま渡しておいて、こんないい桃をもらって帰るなんて、、、すみません! ありがとうございます! 自宅用にも白いトウモロコシを買って帰って、茹でて食べたら、

          桃で桃を釣る

          対岸の空気

          うちの前には大きな川が流れていて、向こう岸には土砂をどうにかする会社がある。 たぶんトラックか船で運ばれてきた土砂を、文字通り山のようにてんこ盛りにして、それをまたトラックか船に乗せてどこかに運んでいるようす。一度、その砂運び船に犬が乗っているのを見た。茶色の中型犬。 ほとんど人の気配がしないのだが、日曜と祝日をのぞいて朝7時位から夕方5時位までずっとクレーンやら砂を運ぶ機械やらがガチャガチャウイーンボボボボと動いている。 この間、窓を開けていたら、初めて人の声が聞こえた。

          対岸の空気

          就活するポンポコリン

          大学に入ってからの3年間、ぼーっとして過ごしていた。基本ずぼらでぐうたらな人間なので、自分の将来について考えることなどしなかった。4年生になって、まわりの雰囲気に背中を押されまくり、就職活動をすることになった。 しかし、何から始めたらいいのか分からない。なんとなく黒いスーツを着て、なんとなく目にとまった会社説明会に出かけた。 初めて訪問した会社は先物取引の会社だった。100人は入れそうなだだっ広い会場に、学生は私を含め3人しかいなかった。3人とも「あれ?なんかまちがったかも

          就活するポンポコリン

          ど田舎生まれJ-POP育ち

          通っていた小学校では、朝の始業前と帰る前に、歌を歌う時間があった。 歌はクラスによって異なり、何を歌うか決める係もあった。 担任によっては、個人的な趣味から曲を指定する人もいたが、基本は最新の流行曲の中から選ぶ。そして雑誌「myojo」の付録の歌詞カードを見ながら模造紙に歌詞を書き写し、それを見てみんなで歌うのである。 まだヒット曲はクラス全員が歌えて当たり前の時代だった。小学生30人が直立不動でtkこと小室哲也のダンサブルなナンバーを熱唱する光景は異様なものがある。しかし

          ど田舎生まれJ-POP育ち

          車とタバコと真梨子

          小さい頃、車に乗ると必ず気分が悪くなった。 わが家の車は5人乗りで、運転席に父、助手席に母、後ろに兄、私、姉と座るのがお決まりだった。兄と姉は年子で、当時はケンカばかりしていた。せまい空間でとなり合うとすぐもめてしまうので、真ん中に私という緩衝材を置いて座ることになっていた。 父はヘビースモーカーで、運転中も絶えずスパスパ吸っていた。カーステレオからは父の好きな高橋真梨子。特に「桃色吐息」という曲が流れるともうダメである。 <♪金色銀色桃色吐息~> ああきもちわるい。けむ

          車とタバコと真梨子

          北島三郎の息子 その2

          「北島三郎の息子 その1」の続きです。 おじさんは話を続けた。 「俺はさ、親父が、おっと、北島三郎さんが好きでさ、何回も会ったことがあるんだ。2ショットの写真だってあるよ。見るか?ほら、ふふん。いつも持ち歩いてんだ」 周囲の乗客からの「あの親子、ヤバいのに絡まれてるけど大丈夫かしら」という同情の視線をひしひしと感じる。 「その子、干支は何だい?ヘビ?ヘビはいいよ~!巳年の女はきれいになるんだよ。上の子は?なにウサギ?卯年の女はだめだね~。あれは執念深くっていけないよ」

          北島三郎の息子 その2

          北島三郎の息子 その1

          2人目が産まれて間もない頃、子連れで電車に乗った。右手には2歳の長女、抱っこひもの中には0歳の次女。目的地まで1時間はかかる。私は緊張していた。 30分位経つと、長女が飽きてきた。そのタイミングで次女も目を覚ましてしまった。そこへ、通路を挟んだ隣の席に1人のおじさんが座った。 パンチパーマに派手なスーツ、金のネックレスにセカンドバッグ。なんて分かりやすい制服。一気に緊張が高まる。ここで愚図って因縁を付けられたら子どもの命が危ない。いったん降りるか。 ドキドキしていると、お

          北島三郎の息子 その1

          スクール水着は永遠に

          小1の長女の学校でプールの授業が始まった。事前に学校から配布されたお知らせには、水着の色や形の指定が書いていなかった。 「へ~公立でもスクール水着じゃなくてよくなったんだ。時代は変わったのね」と思い、幼稚園のときから着ているピンク地に水色の貝がら模様の水着を用意して学校に持たせた。 その日、担任の先生から電話がかかってきた。4クラスの中でスクール水着じゃなかったのは長女だけだったらしい。別に強制ではないけれど、1人だけピンクだから心配になったので、できればスクール水着を用

          スクール水着は永遠に

          祖母の魂の叫び

          祖母の介護を手伝っていた頃の話である。 足腰が弱り、1人でお風呂に入るのが難しくなってきた祖母。心配なので、私も一緒にお風呂に入ることにした。 約25年ぶりに見る祖母の裸は、すっかり痩せて残るは骨と皮ばかりだった。幼い頃から田んぼや畑に出て働き詰めだったせいか、背中や腕には濃い日焼けの跡があった。 祖母が滑ったり溺れたりしないか緊張しながらも、久々の祖母と孫水入らずお風呂である。何かいい感じの思い出話が聞けるのではないかと期待していた。祖母が口を開いた。 「昔はほんまにお金が

          祖母の魂の叫び