「魔王」が「トイツマスター」にチートイツの一太刀で、オーラスに大逆転しました。

　2024年３月31日(日)の「麻雀最強戦2024・伝説を継ぐ者」のＡ卓です。

　上位２人が決勝に進出します。

　KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人プロが３着目で迎えた南４局。劇的な跳満をツモり、２着目の最高位戦日本プロ麻雀協会・土田浩翔プロをまくりました。

　決め手は土田プロの十八番を奪うチートイツです。

　Ａ卓は日本プロ麻雀連盟・前原雄大プロ、日本プロ麻雀連盟・沢崎誠プロ、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人プロ、最高位戦日本プロ麻雀協会・土田浩翔プロの並び順。

　南４局を迎え、持ち点は西家・沢崎45900、東家・土田37400、北家・寿人20700、南家・前原－400です。

　寿人プロは前局にめくり合いに敗れ、土田プロに放銃。土田プロはホンイツ・白の3900点(＋3300)をあがり、沢崎プロとともに勝ち上がりに王手をかけています。

　トップ目の沢崎プロが９巡目にカンチャンの４筒を引き入れ、６筒・９筒待ちでいち早く聴牌しました。

　大きくリードしている沢崎プロは黙聴に構えました。

　絶体絶命の寿人プロ。９巡目に６索をツモりました。まだリャンシャンテンです。

　３着目の寿人プロは２着目で親の土田プロと16700点差。逆転するためには、跳満ツモが必要です。

　狙いはドラの３索を重ね、リーチ・チートイツ・ツモ・ドラ２です。

　寿人プロは10巡目に東をツモって１筒を切り、11巡目には二萬を引き入れ、６索を外しました。

　沢崎プロはなかなかあがれず、黙聴を続けています。

　寿人プロは12巡目に待望のドラの３索を重ねました。場に２枚切れの東を切ってイーシャンテンです。

　寿人プロは13巡目に西も重ね、チートイツを聴牌。場に１枚切れの中ではなく、１枚も出ていない二萬単騎待ちでリーチしました。

　得意の「ヒサトイツ」の字牌単騎待ちではなく、山に残っていそうな数牌の二萬を選びました。

　これがチートイツを得意とする土田プロのお株を奪う的確な一打となりました。

　沢崎プロは14巡目に二萬をつかみ、オリに回りました。

　寿人プロは15巡目に二萬をツモ。リーチ・チートイツ・ツモ・ドラ２の3000、6000で大逆転の２位です。

　Ａ卓の結果は沢崎42900、寿人32700、土田31400、前原－7000。

　沢崎プロと寿人プロが決勝進出です。

　結果的に「チームがらくた」を代表し、劇的な一撃で勝ち上がった寿人プロの勝負強さが光る一局でした。