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Pentecostes 聖霊降臨祭

キリストの昇天を経験した使徒たちは孤独感を味わいました。
しかし、聖霊降臨祭の日曜日に集まったとき、使徒たちは自分たちのところに聖霊が下りてきたことを感じたのです。


○聖霊降臨祭とは
イエス・キリストが復活(イースター)して50日後、昇天して10日後に,
祈りを捧げていた使徒たちの元に聖霊が下りてきて、聖霊に満たされたことを祝うお祭りです。収穫感謝祭の「五旬祭」の日でした。
ギリシャ語で50日目を意味する「Pentecostes ペンテコステ」を語源としています。2022年は6月5日です。

ドイツ語では「Pfingsten プフィングステン」です。まずはドイツのお話を2つご紹介しましょう。

“Pfingstbaumpflanzen” 「聖霊降臨祭の植樹」
ニーダーザクセン州から広まった伝統で、家の前などに細長く切った紙やリボンで装飾した白樺の木や枝を飾ると悪霊から守られると言われています。

“Pfingstritt” 
バイエルン州の街「Bad Kötzing バード・コッツィング」で開かれる聖霊降臨祭の乗馬のお祭りです。
聖霊降臨祭の月曜日に、男性の騎手900人が隣町までの7キロの道のりを馬で行進します。

○ペンテコステにみる2つの色

『白』 
白鳥、白い鳩、コウノトリ、白百合、、

聖霊を象徴するものとして、昔から神話や芸術の中では、白鳥や鳩、コウノトリが描かれてきました。地上の世界と霊的な世界を結ぶ役目を果たしているのです。

子どもが生まれるとき、宇宙から降りて地上の肉体を結びつく魂は、コウノトリの姿で示されています。また、キリストがヨルダンの洗礼を受けるとき、白い鳩がこのようなお告げの象徴として描かれています。
聖母マリアのお告げ(受胎告知)のときも、この白い鳩を見つけることができます。なお、聖母マリアの無垢の象徴として白いユリも描かれています。

『赤』 
シャクヤク、燃える炎、、
聖霊降臨祭はドイツ語で「Pfingsten プフィングステン」であり、「Pingstrose プフィングスローゼ」は 聖霊降臨のバラ =シャクヤクのことです。
ちょうどこの時期に咲くシャクヤクは、キリスト教で母の愛のシンボルとされています。

ペンテコステは使徒たちに聖霊が下ったこと、それをきっかけに使徒たちの宣教活動が始まって教会が生まれたことを記念する「教会の誕生日」とも言われています。聖書には、聖霊が「炎のような舌」の形で使徒たちに下ったと記されており、ペンテコステの色は赤、教会の色です。赤は聖霊の炎と、聖霊を受け世界に述べ伝えた使徒たちを象徴する色です。教会の講壇は赤く彩られます。ペンテコステには赤い花を飾るという風習があるようです。神の恵みが聖霊を通して私たちの間に今も生き生きと働いており、その力によって教会が建てられているということです。



○子どもたちのために
紡いてない羊毛から白い小さな鳥を作りましょう。巣に見立てた籠に入れたり、緑の枝に吊るしたり、小枝に吊るして鳥が飛んでいるように動かしながら遊ぶことは、子どもにとってワクワクする体験となるでしょう。そして、この鳥たちのことを歌った歌やリズム遊びをし、日々の詩も鳥の詩とします。

幼い子どもたちに、聖霊降臨祭の意味を届けることは難しいですが、後にこれらの記憶がこのお祝いの重要な意味へと導かれていくように、子どもと共にお祝いをすることが、大人が子どものためにできることなのです。

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