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ライティング力の本質は「書き方」より、「何を書きたいか」。


私が好きな本で、「言葉になるは武器になる」というものがあります。
「言葉にできないのは考えてないのと同じである」という、衝撃なフレーズから始まる梅田悟司さんの本です。

オンライン化の加速で、仕事の仕方や人との出会い方が変化した今、以前よりも自分の思いや考えは、自分のなかだけに留めないで書いてみたり、言葉で発することが大事になってきました。

先日TVで見た、有名な経営者さんも、アウトプットの大切さ、「書くことで自分の思いに責任が出る」から、決めたことは常に書いてよく目につくところに置いておくと話していました。

確かに、いくら自分で素晴らしいことを考えていても、発しないかぎり誰にも伝わらないのです。

まさに、「言葉になるは武器になる」の時代。

この本で、私が好きなフレーズがこちら。

「言葉は単にツールではない」

伝わる言葉とは、その発言者が「自分と向き合い、自分の体験、本心から伝えたいという使命感のような思い」があってこそ、内から出るというもの。

先日も言語化力のことをお話ししましたが、文章を書くときの原点は、やっぱり「自分が何を捉え、どう考え、何を感じているか」を明確にすること。

つまり、書くことで、自分と向き合い、内省を深める。

自分は何を発し、何を伝えたいのかを。


私はライティングの講座をしていますが、その生徒さんのライティング力に差が出てくる瞬間があります。

それは、自分の内から出てきた「自分の言葉」で書くことができたとき、文章にその人のオリジナリティが出てきます。

自分が捉えたもの、感じたものを、どう伝えるかを内省して出てきた言葉は厚く深みがあり、そして説得力も高くなるのです。


昨今のライティングブームで、書けるテンプレートや雛形というものがたくさんありますが、それをいくら利用しても、自分の言葉で発したものがない限り、伝わる力は弱い。

いくらノウハウを学んでも、ライティング力向上は難しいのです。

ライティングはあくまで、アウトプットの仕方の一つであって、大事なのは、「何を考えるかという自分の核」「自分というコンテンツ」なんです。


私も5つの女性誌で15年、WEBメディアで3年半と20年弱、女性メディアの編集者として、企画をし、コンテンツを作り、ライティングをしてきましたが、編集者として、いつも大切にしてきた思いが、この本の中にはあります。

この本を読むと発する言葉の大切さや物事の考え方などを感じとり、編者の初心を取り戻すことができます。

もし、あなたが、”書くネタが浮かばない”、”ライティングを習っているけど、どうも上達しない”と思ったなら、ぜひ、一度この本を読んでみてください。

「書き方を習うより、何を書きたいか」がライティング力向上の鍵。

そんな、目から鱗的な、発見があるかもしれません。

おすすめです!


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