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手荒れは防ぐことができるかも《子供のお手伝い》

「手荒れは防ぐ事ができる」という27年以上も前の私の新聞投稿の事を令和3年11月にnoteにも投稿した。あれから3ヶ月が経ち、手荒れの事をそろばん塾の小学5年生女子のTちゃんに教えようと思う出来事があった。

彼女が練習を始めようとした時、指先が気になり「ちょっと掌を見せて」と言うと、パッと右手の掌を広げて見せてくれた。すると、Tちゃんの右手の指先が、乾燥しカサカサに荒れていた。「お茶碗を洗ってるんじゃない?」
「うん、洗ってるよ」
「偉いね、お手伝いをしてるんだね」
私は、心底感心したと同時にその指先をなんとかしてあげたかった。そろばんを弾(はじ)く時は、片手の人差し指と親指を使う。もう片方の手では、そろばんをしっかり押さえなければならない。指先が肝心要である。そして、彼女が大人になり母になった時のために伝えておきたいと思った。
「あのね、先生が手荒れの事をネットのnoteというサイトに記事を投稿しているから読んでみて、後でメモして教えるね」
唐突だった私の言葉に頷くでもなく、ただ無表情だった。「台所用の合成洗剤を石けんに切り替えるといいんだけどねぇ」と小さな声で呟くように続けたが、更に意味不明だったに違いない。

彼女は練習が終わり「さよなら」と言って教室の部屋を出ていった。慌てて後を追い「ちょっと待って」と呼び止めた。不要になった印刷済みのコピー用紙を棚からサッと取り、真っ白な裏側に急いでメモをした。
『note  RYOKO 満天の星 手荒れは防ぐ事ができる』
「これで検索してみてね」
「ねぇ、先生これなんて読むの」と筆記体でサラサラと書いたNを指差したので、noteと活字体で丁寧に書くと理解してくれた。そして、これは読んでくれるだろうと確信し、noteをしていて良かったと感じた瞬間だった。

こちらは良き事だと思っていても、相手にとっては甚だ迷惑な事だってある。しかし、お節介は生まれ持っての性格だから、それに蓋をしてしまっては、もはや私ではない。と分かったような台詞を自分に投げかけ笑顔で彼女を見送ると、Tちゃんは笑みを浮かべて帰って行った。

いきなり小学生に合成洗剤と石けんの違いを理解させる事は困難かも知れないが、まずは簡単に分かってもらえるように考えてみようと思う。


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