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E.V.2023 曲紹介 スペイン

アーティスト名:Blanca Paloma
曲名:EAEA

スペインはユーロビジョンBig5の一角。
1961年から参加、今年で63回目の出場、2度の優勝経験を持ちます。
1968年、1969年と二年連続優勝を果たすも、その後は2位や3位の座に甘んじることが多く、実力をうまく発揮できないまま、今に至ります。
しかしながら浮き沈みはあるものの、TOP10に食い込むことが多く、Big5らしい貫録を見せています。

昨年大会で3位を獲得したSloMoは、観客の反応だけでいえば大会一と言ってもいいほどでした。
ちょっと露骨な色気に走りすぎたのが敗因なんだろうか…。

今年の代表アーティストBlanca Palomaは演劇の道を志しながら、セットデザイナー、コスチュームデザイナーとしてキャリアを積んできた、アート系の歌手です。
スペインの芸能界でも目立つ存在とは言えませんが、地味ながらも芯の強い存在感を感じる逸材です。

彼女の歌うEaeaは死の色の濃いコンテンポラリーなフラメンコ。
フラメンコから情熱的な要素を意図的に差し引き、死の純度を高めた原理主義的な試みは、エンターテイメントというよりも、現代芸術に近いものがあると思います。
ユーロビジョンの世界において、その芸術性がどう評価されるのか…個人的に興味がありますね。

昨年の享楽的なアーティストとは打って変わって、芸術性の高いアーティストをぶつけてくるスペイン。
奥深く、多様な文化に根ざしたスペインのアーティスト勢には、他国にはない魅力を感じます。

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