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「おほなゐ 〜1995.1.17 阪神淡路大震災へのオマージュ〜」

 こんにちは、NEW-S Wind Ensembleです。

 先ほど、各種SNSで「おほなゐ 〜1995.1.17 阪神淡路大震災へのオマージュ〜(天野正道)」を演奏会のメイン曲として取り上げることを発表しました。今回は、この作品についての説明と選曲に至った経緯などをお届けしたいと思います。


「おほなゐ 〜1995.1.17 阪神淡路大震災へのオマージュ〜」


 まず、ブレーン公式サイトに掲載されている楽曲紹介をご覧ください。

 この曲は陸上自衛隊東部方面音楽隊からの委嘱作品で、同楽団第36会定期演奏会(2001年9月28日)にて初演された。
 委嘱にあたり作曲者は、1995年1月17日午前5時46分に発生し、人的、物的にも未曾有の被害を出した阪神淡路大震災、その記憶を風化させないための作品を、という要望を受けました。この作品のタイトル「おほなゐ」とは「大地震」を表す日本の古語で、委嘱者である岡野隊長と、隊員達の発案によるものです。

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 曲は「第1楽章 瓦解」「第2楽章 荒廃、Requiem」「第3楽章 復興そして祈り」の3つの楽章で構成されていて、総演奏時間は約27分です。

 この曲の大きな特徴は、第1楽章を中心に震災発生時の様子をリアルに描写しているという点です。地震の揺れによって突如奪われる日常、崩壊する建物、街を飲み込む火の海。人間が敵うことのない圧倒的な自然の力を、吹奏楽を使ってあまりにもリアルに表現しています。

 こうした背景から、本作品は天野氏の他の作品に比べると、阪神間ではなかなか取り上げられることの少ない作品となっています。


選曲の経緯


 もともとNEW-S Wind Ensembleは、この「おほなゐ」を演奏会で取り上げたいという想いから生まれました。

 来年1月、阪神淡路大震災から30年を迎えるということは、阪神間に住む人々にとっては大きな意味を持つことだと思います。20代全員が震災後に生まれた世代、つまり「震災を知らない世代」になる新しい時代に、20代の私たちにできることはなんだろうか。その考え先にあった一つの答えが、この「おほなゐ」に取り組むということでした。

 アマチュア吹奏楽、特に20代を中心とした企画バンドが盛り上がりを見せているこの時代に、「おほなゐ」をメインに据えた演奏会を企画することで、新しい時代に震災の記憶を繋いでいくことができるのではないか。そんな新しい可能性を求めて企画がスタートし、今回の曲目発表までこぎつけました。


曲に取り組む目的


 今回、私たちはこの作品を通して、「鎮魂の祈り」「復興の努力への感謝」「未来の防災への決意」を演奏会に関わるすべての人と共有したいと考えています。

「鎮魂の祈り」

 阪神淡路大震災をはじめとする、自然災害によってこれまで犠牲となった方々の御霊に鎮魂の祈りを捧げる。

「復興の努力への感謝」

 震災発生から30年間の復興の道のりを辿り、そこに関わったすべての人に感謝の念を表する。

「未来の防災への決意」

 震災の記憶をこれからの社会につなぎ、未来の防災社会の一角を担っていくきっかけにする。

 演奏会を通じて「1.17」にアクセスし、これら3つを新しい社会につないでいきたいと思います。


最後に


 今年1月17日、運営メンバー数名で三宮・東遊園地で祈りのつどいに参加し、震災を経験した方や遺族の方の姿を目にして、声を耳にしました。その中で、発災から29年となる現在も「阪神淡路大震災は終わっていない」ということを強く感じました。災害の爪痕に苦しむ方がいる限り、震災は続いていきます。そして、今年1月の能登半島地震をはじめとして、全国各地には今この瞬間も被災者として生活している方がいます。

 そうした方々に今回の演奏会はどう映るのか、正直運営メンバーの中にも不安に思う気持ちはあります。でも、私たちが「おほなゐ」を演奏するのは、そうした方々の存在を忘れることなく、これからの社会をともに歩んでいくためでもあります。これから直面するかもしれない様々な問題としっかり向き合いながら、最後はすべての人が納得できるような演奏会を作っていきたいと思います。

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 これからメイン曲以外の曲目も随時発表していきたいと思いますので、少しでも興味のある方はこのnoteアカウントやSNSアカウントをフォローしていただけますと嬉しいです!

 以上、最後までご覧いただきありがとうございました!


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【NEW-S Wind Ensemble】
2025年1月11日(土)西宮市民会館アミティ・ベイコムホールにて開催!

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E-mail : newswindensemble@gmail.com

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