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心を奪う文章の書き方(10の法則)

*一部購読してくれてる方以外も、読めるようにしました。

どもども。トムです。

今回は人気シリーズの「書き方のコツ」の第三弾を書きました。

文章というのは本当に奥が深いなと思います。というのも、毎日発見があるからです。ちなみに僕は新卒からずっと編集をやってますが、僕が見つけた「ヒットする文章のコツ」をノートやLINEのセルフトークグループに書き綴っています。

この6年で書きなぐった、A4ノート3冊。まぁそのノートの内容は走り書きで、他人には解読できないのですが、それを一般の人でも読めるようにパッケージしたのがこのnoteマガジンです。

今回は、心を奪う力が強い内容をセレクションしました。

法則①ホールケーキよりもスナック(情報化社会の波に乗るには、ブツ切りにすること)

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昨今いうまでもなく、「WEBを流れる情報が爆発的に増えている」という変化があります。これによって、我々現代人の生活スタイルにどのような変化起きているのか。それは、求められる情報のサイズが小型化されたということです。例えるなら、ホールケーキじゃなくて一口スナック。

なぜフライヤーが流行るのか?それは、現代人が小さい情報を好むようになった。それにより、本というパッケージが、成立しえなくなってるからです。僕も読書家ですから分かりますけど、本読むのってそれなりに時間かかりますからね。ぶっ通しで3時間とか。でも皆TwitterとかLINEとかあるから、集中できずにすぐ離脱しますよね。だから、5分10分で読める要約が欲しがられているんです。

僕たちはそれでも本という媒体を成立させるために、様々な工夫をしています。2時間以内で読めるようにしたり、文字の組み方を緩くしてページをめくらせる快感を設計したり・・・。

今30万部とか行っちゃう超売れ筋本って、皆「本を読まない人」に向けて作ってますよね。それこそ1時間とかで流し読みできちゃうように。あと最近流行りの「大全」という形式は、全部の項目を100個とかに区切って、見開き1ページで独立した項目を作る。『アウトプット大全』とかはまさにこれですね。こういうブツ切りの形式なら、前後に繋がりがないので、読者は「今日はここから読もっと」と途中スタートができる。

つまり「スキマ時間」に入りこめるような作りにしたのです。これはドラクエよりもパズドラが受け入れられた、あの時のトレンド変化に似ています。5分で分かる映画の要約チャンネルとか最近流行ってますよね。

よくも悪くも、今のトレンドは、「ブツ切りにする」ということです。今言われている「情報化社会」というのは、今まで成立してきた「繋がり」を、バラバラにしながら、進行しているのです

そうして我々は、情報と情報が織りなす物語を、掴めなくなっている。皆それぞれ持っているバラバラな断片を議論する。だからフェイクニュースとか、誹謗中傷とか、相互理解の欠如が起こるんですよ。

法則②名前に歪みを加える(新と旧、王道と邪道、正当と遊びの対比)

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以前、紹介した『東京エリア戦略』という本の著者の榎本さんは、商売における「立地」の専門家なのですが、素晴らしいキャッチーな肩書を持っています。それは、「歩くコンサルタント」。これが何がすごいかというと「歪んでる」ということ。

「コンサルタント」に「歩く」という言葉をぶつけて、我々の頭の中の認識を捻じ曲げている。認識とは「コンサルタント」という肩書のことです。

コンサルタントに歩くイメージあります? どっちかっていうと、客先でスーツ着て、パワポでマトリクス書いたり、Excelいじってるイメージじゃないですか。青空の下、東京の街を闊歩して、人々の行く先を観察してるイメージないですよね。

こういう意外性がある言葉は流行る余地があります。分かりやすいものには、大衆が反応するので、メディアが食いつきます。こうやって情熱大陸とかワールドビジネスサテライトの出演は決まっているのです(元ディレクターの方が本で暴露してましたが)。

人の心に残るタイトルをつけるには、このように既存の認識を歪めるということが効果的です。「オンラインキャバクラ」これはナイスネーミングですね。キャバクラなのに「オンライン」なんですよ。しかも「キャバクラ」という相場の高い固定観念を使っていることによって、高単価が請求できます。これが「ライブチャット」とかじゃ4万円とか請求できないですよ。同じ理由で「中田敦彦のYouTube大学」も素晴らしい。「YouTube」なんてチャラいものに、「大学」という硬派なものを組み合わせて歪みを発生させています。

書籍のタイトルは全部これです。「正統派」と「遊んでいる言葉」を組み合わせることで売れます。「一般名詞」に「遊んだ形容詞」をぶつけます

『入社1年目の教科書』もいいですね。「教科書」という固定観念にまみれた正統派の言葉を「入社1年目の~」という遊んだ言葉を持ってきてる。社会に出たら学校のように画一的な答えはないことくらい皆知っています。でも、そこに「教科書」という安心感を持ってくる。これによって、何か学ぶべきシラバスがあることを伺わせる。ここに「歪み」が発生しています。

『お金2.0』は一般名詞に「2.0」をかけ合わせたタイトルです。『お金の教本』なら売れてないですよ多分。逆に遊びすぎても分かりにくくて売れないんですよね。『お金レボリューション2.0ver.』とかだと売れません。

うまく歪ませることに成功したら、あとは可能な限りシンプルにする。これはタイトルや装丁ネームの鉄則です。

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