見出し画像

【寄稿】売れる広告コミュニケーションの歴史

どもども。本割と好きマンです。

今回は友人であり広告代理店で活躍しているマーケター、エルモさん(@elmo-marketing)に、1万字近い記事をガッツリ書いてもらいました。内容は「広告の歴史とこれから」についてです。

僕もプロダクトを作って・流行らせて・売るという職業なので、広告業界本を読んで日頃勉強させていただくのですが、そういった本で指摘されているトレンド変化の要点が、エルモさんの洞察を交えながらまとまっています。

「広告」というのは、我々にとって当たり前のように存在するものですね。YouTubeでヒカキンさんを見て笑っていれば、スクロールバーが黄色い縦線に差し掛かると、うっとおしいサプリの広告が動画視聴の邪魔をして、イライラします。しかし、単なる黄色い線やバナー、動画などの表層を超えて、「広告」という社会・経済を動かしている機能の本質まで潜っていくと、非常に奥が深いテーマだなと思います。

僕もマスコミの端くれですから、代理店の方々と付き合いがありますし、友人にも多いです。雑談する中で感じるのは、彼らが扱っているのは「早い情報」だということです。モノ余りの現代では、ガラパゴス島の生物ばりに多様多種な商品があり、色とりどりの流行が生まれますが、それぞれのトレンドが生まれる前夜には、先にBtoBのお金の流れがあることを節々に感じます。それは、広告予算とまだ市場に出回らないサービスの情報を預かって、「さぁこれから仕掛けるぞ」という最前線のステージです。

また僕のようなクライアント側の人間にとっては、彼らが世の中を動かしていくステージにも目を見張るものがあります。代理店って良家のコネ採用やって、有力者のネットワークを日本中に張り巡らせてますよね。昔いた出版社社長のご子息も、某大手広告代理店勤務でした。別の某代理店の女性(同級生)がハードウェア会社の案件を持っており、「パパんとこが買ってやるよ」の一声で大量受注が決まったとか。案の定、「パパ」はとある有名不動産会社の常務…。僕の観察範囲でも、そんな話がゴロゴロしてます(笑)

そんなこんなで、彼らは日本社会に張り巡らされた蜘蛛の巣の中心部で早い情報を握っており、「トレンドの拡張と収束」について鋭い感性を持っている人種だなと思います。中でも、エルモさんは文章表現力がすごく、物書きとしての才能を感じさせる人で、洞察力に富んだnoteを公開してくれています。

今回の記事は、「SNS社会での動き方」のヒントが詰まった内容でした。

最近「会社員インフルエンサー」が持て囃されていますが、広告業界はその先駆けとも言えます。昔から大手代理店は、戦略的にクリエイティブディレクターやコピーライターの方々を世の中に打ち出していますね。佐藤可士和さんや水野学さんをはじめ、カリスマクリエイティブ・ディレクターがベストセラー本を生み出しました。

しかし、個人がメディアとなった現代、クリエイターとクライアントが直接メッセージのやり取りをできるようになり、新しい広告ビジネスの形が生まれてくるんでしょうね。そんなことを記事を編集しながら、ふと思いました。興味ある方は、ぜひご一読ください。

本編

画像21

こんにちは。このたび、寄稿の機会をいただきましたエルモです。

広告代理店で広告プランナーをやっております。

本業では、TVCM、新聞広告、ネット広告、インフルエンサーマーケティング、ときには新聞に折り込まれるチラシのプランニングまで、いろいろやってきました。何でも屋ですね。ここまでいろいろ手をつけている広告マンは、業界内でもかなりレアだと思います。

さて、トムさんとはたまに安居酒屋で飲む仲でして、お互い匿名アカということもあり、いつの間にかメチャクチャ仲良くなっていました。もちろん、出会いの場はtwitterですw

今回、そんなトムさんから、「広告マンの視点から、なにか話を書いて欲しい」とお題をいただきました。読者層の大半は、出版の編集者、メディア人、インフルエンサーや社長などの商売人と伺っております。釈迦に説法な部分はあるかと思いますが、マーケター視点から、広告にまつわるメディアと、売れるコミュニケーションについて書いていきます。

今日の主題はズバリ、「売れる広告コミュニケーションの歴史」です。

ここから先は

9,127字 / 20画像

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?