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初の挑戦!JVCインターン企画〜アラジ×JVC交流会〜

こんにちは、日本国際ボランティアセンター(JVC)インターンの細川です!
急に暑くなってきた日々ですが、みなさんはお元気でしょうか?

今回は6月28日に実施したオンラインNGO交流企画の報告をしたいと思います。
連携先はシエラレオネの子どもたちの教育支援を扱う、NPO法人アラジ(Alazi Dream Project)さんです!

今回の投稿では、JVCとアラジさんがどのような経緯で交流会を開催することになったのか、そして交流会ではどのようなお話が展開されたのかご紹介します!


♢開催までの経緯

JVCとアラジさんとの関わりは、2021年にJVCスタッフの一人がアラジさんのマンスリーサポーターになったことがきっかけに始まりました。

そして、今年3月には国際協力×子育てというテーマで共同のオンラインイベントが開催されました。過去のイベント告知の記事はこちらになります!

このような繋がりから、是非とも同世代同士で関わる機会を頂きたいという思いで、交流会を企画することにしました。

NGOインターン生として、
・NGO間での同世代の関わりがあまり身近に感じていなかったこと
・中の人の価値観や理念を知る機会がほとんどなかったこと
・どのような想いで国際協力やNGOの活動に携わっているのか知りたかったこと
が背景にあり、交流会を設けてみるのはお互いの理解を深める良い機会になると思いました。

そこで生まれたのが今回のイベントです。、自己紹介・団体プレゼン・交流会から構成される、おおよそ2時間のミーティングでした。

参加者はアラジさんからスタッフ2名(金澤さん、小川さん)、JVCから企画者(細川)と、他のインターン生2名(佐野、ターナー)でした。

(記念の一枚)

♢当日の内容

自己紹介では、自分に関連するキーワード3つを挙げながら、話を進めていきました。みんな何かしらと国際協力につながるようなキーワードや、意外な一面の見れるキーワードなどを取り上げていて、緊張感なく楽しくお話することができました。さすが、自己紹介慣れしているみなさんでした。

(参加者が談笑している様子)

団体紹介や個人の活動紹介も、カジュアルな雰囲気で行いました。歴史や活動分野など、初めに簡単な団体紹介を行ったのちに、インターン/スタッフの活動のきっかけや活動理念、活動のビフォーアフター、個人的な国際協力への想いなどを共有しました。

(NGO活動を通して気づいたこと共有しています)

プレゼン後は、自由な交流会が展開されました。個人の経験を共有したり、NGOの強みと限界、今後のアクションについてディスカッションしたりするなど、幅広いテーマで話し合いました。話が膨らみ、予定の2時間以上話し続けてしまうほど充実した時間になりました。

♢交流会を終えて

雑談も交えつつ、交流会では主に国際協力に必要な心構えや理念について考えを共有しました。

根本にこだわることや現場に入っていくことは、アラジさんとJVCの類似している特性であると感じたとともに、これらに心掛けることが国際協力に関わる個人にとっても重要であると考えました。また、現地の人々のニーズに寄り添った支援とはどういうことなのかを概念的にではなく実践的に理解することも課題であるという共通認識があったことが分かりました。

取り残されている人々に寄り添うというNGOの責任に関する話題では、ターゲット選定の話が印象的でした。規模に関わらず、多くの場合、支援団体は対象を絞る際に基準を作成しますが、設定する項目によっては漏れが生じやすいことがあります。また、支援の条件として、ターゲットとの連絡と支援を継続的に行える事が重要であることを踏まえると、そういった基準の検討がより柔軟で、手続きが長引きにくいNGOの方が、草の根レベルでの支援においては大きな政府機関や組織よりも効果的に行えるのではないかと考えます。

顔の見える支援を行うという点でNGOは、一人一人との絆と信頼関係を築きやすい特徴がありますが、実際に支援を受けている側の思いについても気になりました。支援を受ける側は、必要のない支援に対しては乗る気にならないだろうし、一方で自分のやりたいことを支えるような支援ならば頑張りたいと思うものではないかと想像しつつ、本当に現地の人々のためになる支援とはなんだろうと考えさせられました。また、支援者側がどうしても受益者よりも優位な立場になってしまうことで、本音が出にくくなっているのではないかとも思いました。

様々な葛藤はあれど、現地を訪れることの醍醐味は、現地の人々の視点をより理解することができるという特徴にあり、これは旅行や留学とは異なった感覚だそうです。現地の人々の目線に立つことができるということは、大規模の機関の関わりや支援のステップの実態を間近で知る機会になります。そこで欠かせないのが、初めて足を踏み入れる時の関係づくりであり、いかに謙虚さを持って信頼を得られるかが重要になってくるのだと思いました。

ただし、プロジェクトを実施するために現地に入ったとしてもずっと現地に留まって支援をずっと行うわけではないことを念頭に入れるべきであり、これはどの支援者も苦労するところらしいです。逆に受け入れ側は、支援者が訪れる度に印象を良くしたり、支援者側の設定した数値的な基準を満たすことにとらわれて本来測るべきところを疎かにしてしまったりすることが少なからずあります。これは支援者側の基準による支援の程度や成果を評価しようとする傾向の現れであるとはいえ、基準を設定しなければ支援の効果を客観的に評価したり報告したりすることもできないため、いかにNGOの中の人々がこれらの可能性と限界を理解し、心掛けることが重要であるかがわかります。

以上のディスカッションを踏まえて、みんながNGOに進む予定があるのかという問いが話題になった際、私は次のように答えました。特定の組織や団体に入るにしてもしないにしても、まずは人に寄り添うというところでいろんなアクターを見て、支援の姿勢を学んでいき、どこで自分が一番貢献できそうか自問し続けていく必要があると考えています。例えば、まず現場で人々を支援する経験を積んだ後に大きな組織に参加すれば現地の人々に役に立てるのか、それとも政府や地域の体制や動き、必要な手続きを理解した上で現場に入る方がより妥当で審査に通りやすい支援ができるようになるのかをよく考えさせられます。国際協力の業界は就活のような戦略がないため、様々な国際協力の関わり方を知り、自分自身の貢献できる場所とタイミングを見つけていきたいと考えています。このような想いは、まだ本業として国際協力に携わっていない、特にJVCインターン生の間で共有されていると思いました。

♢参加者の感想

ここからは参加者のみんなからのコメントを寄せています!是非ご覧ください〜

アラジさん

これまでNGO・NPOといった他の国際協力の分野で働かれている同じ年代の方と交流する機会があまりなかったので、とてもいい交流会となりました。同じような大きな国際団体にはできないNGOの支援の強みであったり、魅力について語り合うことができて、自身の業務の大切さを再実感することができました。また、国際協力の限界や課題について語り合うことができ、これからの社会課題解決のための手がかりを掴むことができた気がします。またこのような交流会を他の団体の方も交えて開催していけたらと思います。(小川)

同年代、各国からの多様なバックグラウンドを持った仲間が、国際協力という志を同じくして活躍していることが非常に励みになります。交流会と言いつつも、有意義なディスカッションとエンパワメントの場になったのではないでしょうか。こういったアプローチの仕方の異なる団体の若手スタッフ・インターン・ボランティアでの意見交換の場を増やしていくことで、横の連帯を保ちつつ、多角的な視野から国際協力に携われる人材を育成できるかもしれませんね。(金澤)

JVC

シエラレオネで活動を展開されているアラジさんとの交流の機会を頂けてとても嬉しかったです。JVCと別の国に活動を実施しながら、現地の人々が抱えている社会問題とアラジさん、JVCそれぞれがとっている対応にどういう共通点があるのか話し合えたのが興味深かったです。
特に私にとって興味深かったのは小川さんの「white saviour」(白人の救世主)のお話でした。植民地支配から解放されたアフリカの人々の貧困からの自立を助ける責任を持つという考え方がオーストラリア、英国、米国などの国ではかなり浸透していると思います。日本人としてもどのように現地の人々を捉え、関わっていくべきか、そして現地の人々の独立を尊重することとはどういうことなのかのお話を伺えたのはとても印象的でした。この内容はきっと今後の支援のあり方を形作る上でも参考になるものになったと思います!(ターナー)

同じNGO団体でもJVCの行う事業との違いが見えて、とても興味深かったです。アラジさんは特に、どの活動も教育の普及にフォーカスしたものであることで、その理念や活動内容に支援者の方もイメージ・共感のしやすさがあると感じました。
また同じNGOでの業務という観点でも、アラジさんのスタッフさんはもっと事業に関わることをしていたり、事業や理念への理解が深いと個人的に思いました。これは若者という立場でもこんな責任の大きいことができるんだという驚きと、私も挑戦してみたいという刺激になりました。ぜひ他の団体の方も巻き込んで、また開催出来たらと思います!今回はありがとうございました。(佐野)

♢企画者より一言

現場経験のあるスタッフさんの発言からは、一味違ったリアリティを強く感じました。期待と現実、理想と現実の間で闘いながらも、それでも支援を続けようとする辛抱強さやより意義のある支援の方法を追求しようとする姿勢が伝わってきました。このように、JVCとは異なる分野で活動しているアラジさんでも、支援者としての心構えに共通するものを感じ、私もインターン生としてそれを目指していきたいと思いました。こうした交流が、お互いの新たな理解を生み出したり、お互いに刺激や活力を与え合ったりするのだと思いました。異なる活動や業界でも、共有の想いをもつ仲間たちとの交流を大切にしていきたいと思います。
このイベントを企画・進行する機会を頂き、光栄でした!参加者のみなさん、本当にご協力ありがとうございました!(細川)

♢読者のみなさんへのメッセージ

これから色々な国際協力への関わり方がある中で、ボランティアであったり、インターンという形でも、NGOでの社会貢献を一つの選択肢として考えていただきたいです。NGOならではの細やかなケアを、これからも微力ながら続けていきたいと思います。(小川)

NGOの魅力や、国際協力の楽しさ、仕事のやりがいなど、皆さまともお話できること楽しみにしております。私は19歳で、学業や他の活動と両立しながらNGOのスタッフとしてアラジに関わっております。皆さまもぜひ!(金澤)

国際協力に興味がありましたら、その業界に働いている方に連絡を取ってみるのを強くお勧めします!将来の夢について、今支援するために出来ること、NGOの仕組みに関してなどどんな内容だったとしても、お話を伺ってみるという価値は十分にあります。お互いから学べることは無限大にあります!(ターナー)

活動は違えど、私達に共通しているのは「現状に疑問を持つ姿勢」や「それをどうにか変えたいという想い」だと感じました。私は何の知識も経験もなく飛び込んだ世界でしたが、同じ志を持ち活躍している方とこういった形で出会えることは素敵だと改めて思います。(佐野)

今回の交流イベントは、単にインターン業務を探しに行くだけでは得ることのできなかった、貴重な経験になりました。国際協力に関わらず、私がみなさんにお伝えしたいのは、機会を待つのではなく、自ら追求し、なんなら自ら創り出す勢いで様々なことに挑戦してほしいと思います。誰にでも、国際協力を身近にすることができます。話を聞くことだけでも、その最初の一歩になりますので、その勇敢な一歩を踏んでみてほしいです。(細川)

♢最後に

完読していただき、ありがとうございました!
JVCは今後もインターン生主体の企画を実施予定です。
活動の更新までお楽しみに!

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