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現像現場8

今回は私が複数回撮影をお願いしているリンネさんの写真の現像を行います。

元画像です。窓が白トビしないよう少し暗めで撮影しました。それにしても少し暗すぎました(笑)
まずは露出を上げます。モデルは少し明るすぎるぐらいです。私の場合、そのあとで、ハイライトと白レベルを下げるからです。
ハイライトと白レベルを下げ、シャドウを上げて明るさのバランスが良い感じになりました
モデルさんの肌がテカっているので、少しだけテクスチャと明瞭度を下げます
テカリハは消えましたが少し平滑な肌になりました。この後暗部を締めていくのでその具合で再調整します。
少し背景を暗くしたいので、トーンカーブから調整しますが、モデルの顔は暗くしたくないのでその場所にポイントを置きます。
次に暗くしたい部分にポイントを置きます。この場合階段上部
階段上部のポイントを下げます。モデルさんの顔の明るさは変わらず、背景を暗く落としました。
HSLでモデルさんの肌を仕上げます。
今回はオレンジの、色相を赤方向へ、彩度を下げる、輝度を上げる。という調整を行いました。
カラーグレーディングで、建物の冷たさを表現するためシャドウを青に振ります。
ノイズが気になるので
ノイズ軽減を33まで上げました。
雰囲気を出すために周辺減光を少し入れます。
周辺綱領は「レンズ補正」からと「効果」から補正出来ますが「効果」から修正すると、後でトリミングしても、周辺減光が引き継がれますのでオススメです。
階段部をもう少し暗くします。
モデルさんの彩度が上がってしまったので彩度をさげます。
下げてみました。モデルさんの顔に重きを置いて現像するのが私の現像の仕方です。
現像完成


次は窓際のショットです。

基本的に、人間の目よりカメラの方がダイナミックレンジが低いため、撮影画像は人の目より明暗差が大きい画像になります。
モデルさんの顔の影はあった方が立体感がでますが、影が強いと硬い表情に見えてしまいます。(主観です)
顔の明るい部分、影の明暗差を少なくするために現像時に白レベル、ハイライトを下げ、シャドウを持ち上げます。
明暗差が低くなる分、画像が平滑になり、いわゆる「眠い」画像になるので、黒レベルを下げて、画像を引き締めます。

露光量を上げ、ハイライト、白レベルを下げて、シャドウを上げ、黒レベルを下げて引き締めます。
ホワイトバランスがアンバー過ぎるので青方向に修正します。
肌のテカリ、影の明暗差を柔らかくするため、明瞭度とテクスチャを少しだけ入れます。
こちらはやり過ぎと不自然になるので要注意です。
まだ暗部が暗すぎるのでトーンカーブで持ち上げます。
モデルさんのお顔は明るさをなるべく変えたくないので、モデルさんのお顔にポイントを置きます
暗部を持ち上げます
一番暗い部分が暗すぎるので暗部のポイントを増やして・・・。
最暗部の明るさを持ち上げます。
肌の仕上げ。オレンジの色相を赤方向、彩度下げる、輝度上げる。
少しノイズが気になります。
ノイズリダクションを25まであげます。
少し鼻の影が気になるので
明瞭度を調整
因みに、明瞭度を最高に上げると、不自然な画像になります。
ホワイトバランスを調整したために、お顔の暗部が青被りしているのでマスクを使って戻していきます。
モデルさんの右頬のみアンバーに戻します。
完成です。

いかがでしたか。撮影時になるべくゴールに近いように撮りたいと思い、ある程度出来るようになってきたと思っていたら、今度は、以前より色や明度の拘りが強くなって色々と調整するようになってしまっています。ただマニュアルで撮るようになった分1カ所で撮影した写真は同じ現像を適用するだけなので、ワークフローは楽になっています。

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