咲子

クリエイター名は「咲子」です。 Twitterでは「あお」という名前で文章を綴っている…

咲子

クリエイター名は「咲子」です。 Twitterでは「あお」という名前で文章を綴っている時もあります。Twitter account@mizutoaotokaori SM/猥談/性癖/過激な表現含みます。 R18です。 文章で表現することのリビドーを、死ぬまで続けたい。

マガジン

  • 生きているから思うこと。

    思ったことと本音を。140文字でまとまらない想いと。

  • M性感でS嬢として働いた話。

    「M性感でS嬢として働いた話。」をまとめています。

最近の記事

  • 固定された記事

或いは、散歩のようなもの。

きみとの出会いは、犬とあたしの散歩のようだった。 道で出くわした時、きみは野良犬だった。 野良犬だけれど、品があって、毛並みが良かった。 誰かに愛されてきて誰かを愛した子のように思えた。 何も言わずに、黙ってきみはあたしに歩調を合わせた。 たまにどこかに行ってしまったり、かと思えばずっと歩き続けるあたしの隣にまた来たり。 時間と距離をうまくやりくりして、自然とそこにいた。 懐いてるの?と訊いたら、控えめに尻尾を振って答えた。 そっか。あたしもそれ以上は訊かなかった。

    • 24.04.29

      なんでしょうね。最初から惹かれたわけじゃないんです。 どちらかと言えば、警戒していた、に近いかもしれません。 見た目の麗しい男には棘ならぬ、何かがあるとなんとなく察知しているんです。長い人生から。長く、色んな人と接してきた経緯から。 期待しない、という言葉はたまに嘘になります。期待はしてしまいます。だけれど、期待するほどあたしには時間はなかった。 だから目の前を瞬間的にでもこなそうと思いました。愛するつもりもありませんでした。 人と会う時、あたしが常に念頭に置いていること

      • SMと主従のこと

        パートナーと主従関係を解消しました。 というのは少し雑な言い方なので補足すると、あたしが「主従関係を解消しましょう」と言って、相手はお別れしたくないお話ししたいと言ってくれたのに、感情的になってそれをぶった斬って退路を断つような言い方をして、そこから相手のお返事がないので、そういうことなんだなと思っています。 5年くらいでした。長かった。 いろんなことがあったのに思い出って不思議なもので、楽しかったなあという気持ちしかありません。それもこれも彼の努力だったんだと思うと、彼

        • 12月のこと。

          人はいつまで経っても孤独で、どこまでいっても孤独な生き物なのだと思う。その孤独を感じないよう、何かを求め続けるんだろう。 ひとりで過ごして誰にも干渉されたくないあたし。触れられたくない、関わってほしくないあたし。他所に行って欲しい、あたしなんかのそばにいちゃ駄目だよと思うあたし。それでいて、少しでもいいからあなたと何かを共有し、できれば解像度をあげたいとわがままを思うあたし。 秋は何をしていたんですか。記憶があまりありません。夏が終わって冬が来た。あたしの体内から、何かが

        • 固定された記事

        或いは、散歩のようなもの。

        マガジン

        • 生きているから思うこと。
          12本
        • M性感でS嬢として働いた話。
          3本

        記事

          9月のこと

          眠くって仕方がない。 ロングスリーパーとショートスリーパーを繰り返すのが常だけれど、ロングスリーパーの期間がやってきた。とにかく一日中、微睡んでいる気がする。言葉を打とうとしても、iPhoneの画面がうまく見えない。眠り続けて、このまま死ぬように寝たい。 行きたい場所、住みたい場所、はたくさんあるが、また住みたい場所、もあたしにはある。そこにあたしの生まれた家や、育った学校はないが、なぜか「帰りたい」と思う場所。今もあたしの魂の一部はそこで、つつがなく生活をしているのかもし

          9月のこと

          8.31 終わりを思う

          夏も終わる。8月は夏の代名詞で、9月なんてもう秋だ。カレンダーをめくるのと同じように、夏はめくられ、そして落ちる。 毎日何かしらの言葉を吐き出している。この行為は「千と千尋の神隠し」に出てきた、カオナシの行動のようなもの、と自分では思っている。欲望を欲望のまま体の中に溜め込み、悪いものでいっぱいになった体から、本当に欲しいものは得られないのだと現実を知り、絶望して一気に言葉を吐き出す。出し切ったらそこで、終わりなので、いずれはあたしの体も思考も透けて、「あ…」しか言えない生

          8.31 終わりを思う

          8.21 暑さに酔う

          鹿児島に飛ぶ。 割と無理なフライトスケジュール。それでも行きたい理由があった。 きっと本名で呼ばれることより、Twitterのユーザー名で呼ばれた回数の方が多かっただろう、鹿児島。なぜかあたしにとって、そういう場所。 令和の時代においてもまだ、男尊女卑の思想が根強い鹿児島において、女尊男卑なCFNMのSMをしたいと思い始め、相手探しを始めたのが7年ほど前。サディストな女性は少ないどころか、SMバーもない鹿児島が、あたしにとって原点と言えば、原点なのかもしれない。その7年前と

          8.21 暑さに酔う

          8.18 思いつく限りを

          自論。恋愛とかSMとかって宗教だと思う。宗教じゃなきゃいけないのかもしれない。盲目的に盲信していい。でなければ受け入れることなんて難しいのかもしれない。だって言ってることもやってることも、わりとぐちゃぐちゃだもの。痛いのに気持ちいいとか、愛してるから壊したいとか。脇の下から産まれたりとか、処女から産まれたりとか。似ている。 悲しさが怒りになるわけがない。ただ、たまに、「ありがとう、これでどこまでもあたしは残酷になれる」と感謝してしまう時はある。あたしはどこまでも冷酷で非道で

          8.18 思いつく限りを

          8.17 そして眠る

          AM5:20 もう起きる時間。夜中に目が覚めたのに再び入眠できなくて、解決したはずの、或いは終止符が打たれたはずのことを考えてしまって、そのまま朝を迎える。不毛で可愛い。 同じ言葉しか浮かばなくなってきたのは、言いたいことを全て吐き出したのだという証拠でしょうか。それとも主張など最初からなかったのだろうか。書くのをやめたから考えるのをやめたのではないことは、確か。きっとこの、ずっとどこかにある気持ちはこの先も、自分が向き合い、浄化させてやるしかないとわかっている。 いろん

          8.17 そして眠る

          8.16

          8月15日。7年前。どこにいたかと思い返せば長崎にいた。爆竹や花火を派手に鳴らし、先祖を供養する。その光景はあたしの知っている送り火ではなかったが、とてもノスタルジックで忘れられない夏だった。 終戦記念日、盂蘭盆、灯籠流し。それから今日は京都の五山送り火。離れて何年経っても容易に思い出せる故郷の夏の終わり。 まだまだ暑くて頭も痛いのに、季節の行事は夏を終わらせてゆく。 どれだけ時間をかけて作り上げたものも、壊れてしまう時は一瞬で壊れる、と改めて思った。壊れる。或いは、忘れて

          8.15

          何ひとつ失っていないのに、喪失感が重たくあって、抜け殻のような気持ちで目が覚める朝。失ったものはおそらく、時間。それと、ずっと支えあってきた感情の一部の崩落。 内陸の、深い山の中で生まれ育ったから海を見ると気持ちはあがる。大人になってから海沿いに何年か住んだ経験もあるのに。 それでいて海が怖い。全部をのみこんで、引き潮と共に遠くに連れて行ってしまわれるみたいで。 無気力の域をなかなか出ないでいるが、何とか今日まで漕ぎ着けたので、泳ぐ力はまだ残っているなと感じる。目の前で起

          8.14

          眠れたのか眠れていないのかわからない日々を過ごしている。2週間ごとにショートとロングを繰り返す睡眠スタイルのあたしにとって、いまの期間は一体何なのか、よくわからない。浅い眠りはほぼ夢の中で、その夢の中でいろんなことを考えてしまう。なのに夢に誰かは出てこない。誰か出てきてほしい。あたしの手をとる、誰か。 人は変わらないか? を常に考えている。ヒトは、20歳を超えたあたりには人格の基盤はできてしまう。だから、どんなことがあっても、特に、大人は変わらない。尊敬する人がそんなふうに

          8.13

          ようやく頭が少し回転してきたように感じる。やらなければならないことが山積みなので、お盆が明けたら動き出そうと思う。絵を描いたり、本を読んだり、文章を書いたり。いずれも、励ますだけの役をする。 人間は眠ればなんとかなるものだと思っている。眠れない限り、精神状態も悪化する。それから時間というものは少なくとも、何かを癒してくれる。傷口だったり、傷んだ肺だったり、悩みすぎた脳みそだったり。 夏も夏休みも、幼い頃からずっと苦手だ。不安定に感じる。あたしからいろんなものを奪う。そんな

          8.12

          夢か現実かわからない夢うつつを明け方によく見る。3時と5時には目を覚ますから、その浅い眠りがよくない。20代に精神疾患を患って、それを寛解させるために始めた早起きだけれど、立派な大人になった今でも本当は苦手。いまは病気に関わらず早く起きることが常となっているけれど、それでも本当はずっと眠り続けてそして死にたい。今日も生きるけれど。 体調が(ようやく)戻ってきたので生活スタイルを立て直し、5時に起きてよくわからないビタミン豊富な果物のジュースを飲みながら少しだけ本を読む。本谷

          8.11

          そろそろ生活をまた規則正しくしようとして、結局一度は夜中に目が覚める。それでもよく眠れたかもしれないという実感があった。 エゴマゾかどうか調べるのは簡単で、返事がすぐ来なくなるのがエゴマゾだし、返したくなくなる時はあたしにエゴサドモードが発動している。 毒親、という言葉があるが、あたしは毒親育ちではない。ただし、毒祖母育ちである。おそらく彼女は精神疾患も患っていたのだと今となると思う。彼女の性格は非常に支配的で、我が家は女系が強く女主人だったのもあり、家族が自分の意のまま

          会いたい時に「会いたい」と言えて会いに行けることの大事さ。

          かつて「肩まで沼にはまる」という表現がぴったりの相手がいた。 セックスもする関係で、簡単にまとめるならセフレだったのだと思うが、ただ会ってセックスするだけではなかった。 強く噛みながら痣を残してゆっくりゆっくりと射精をさせたり、女装させて女の子扱いした上であたし主導のセックスをしたり、騎乗位の最中に首を絞めたり、つまりそういう関係であった。 それを、主従の伴うソフトなSMだとは言い切れないが、お姉さんと愛弟子のような関係であった。 あたしは勝手に盛り上がり、精神的な繋がり

          会いたい時に「会いたい」と言えて会いに行けることの大事さ。