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早期退職者の冬の旅(北海道編)

サラリーマン時代、北海道には5年勤務しました。
自然は危険なほど豊か、食べ物は抜きん出てうまい、普段はさっぱりした関係でも、助けを求めると親身になってくれる人間性など、1年に数回は訪れたい大好きな場所ですが、コロナ禍になり訪問が途絶していました。今回は3年ぶりの北海道です。

【ゆとりが増した】
仕事を辞めたため時間的ゆとりができました。道程の航空機やホテルは早割を活用しリーズナブルに予約できました。サラリーマン時代は取引先由来のイレギュラーな事態発生によって、楽しみにしていた旅行自体がなくなったり、幾度となくキャンセル代請求の憂き目に遇いましたが、もうそんな心配は全くありません。
最近になり「今までは沢山のことに束縛されていたんだな」と改めて実感しています。伴い、心のゆとりが少しずつ増している感じもしています。

【さっぽろ雪祭り】
まずは雪祭り会場に。
三年ぶり開催の雪祭りは大変な人出でした。来場者の半分以上は外国人かと思われます。例年より雪像の規模は縮小されていますが、来場者はコロナ禍から開放され心から楽しんでいる様子でした。

酒屋さんの雪中配達も懐かしい

【ススキノの夜】
その夜は仙台で知り合い札幌に転勤した友人のNさんと久しぶりに会って食事をしました。
「仕事を辞めたと聞いてびっくりしました」
Nさんは仕事を辞めた理由や事情を私に聞くようなことはしませんでした。仙台での思い出や共通の友人の楽しい話に終始しました。
また「早期退職のお祝い」だと言って食事代を出してくれました。Nさんの配慮が心にしみました。

寒くても暖かい街ススキノ

【札幌ランチ】
お気に入りの喫茶店「ロア」が無くなっていました。他にも閉店していた飲食店がいくつかあり非常に残念です。
しかし老舗そば店の「東家本店」は健在でした。シャッキリした麺と、濃厚ながらキレのある出汁の健在ぶりに歓喜。しみじみ味わって食べました。

ミニ天丼付1,100円

【ポテトライナーで十勝へ】
高速バス「ポテトライナー」で十勝の清水町へ。
釣り友だちのKさんと合流。三日間家に泊めさせてもらい、ワカサギを釣ります。
清水町の飲食店はコロナ禍を耐えてほとんど健在でした。それには役場に勤めるKさんたちの陰日向の努力もあったようです。

鳥せい本店のザンギ

【かなやま湖のワカサギ】
かなやま湖は活況でした。
家族連れも多く、あちこちのテントから弾んだ声が聞こえます。

週末の湖はにぎわってました

2日間7:00~14:00の釣り。
釣果はKさんは計320匹、私は180匹。穴は50センチしか離れてませんが…。

寒さに甘酒。なまらウマイ

【釣ったら食います】

居酒屋で揚げてもらう

銭湯のサウナに入ってから居酒屋へ。
3年ぶりのワカサギは感動的にうまかったです。
「ホクホクふくよか」「ほんの少しハラワタのニガミ」はビールが合いました。

【Kさん】

孤高のKさん

Kさんにはいつも世話になっています。私より年下ですが「兄」のように頼りになる存在です。
私の服装を見るなり「そんなんじゃ、ここの寒さを堪えきれない」と言って、ダウンの上下を貸してくれました。
また「そんな道具じゃ釣れない」と言い、敏感穂先の釣竿と電動リールも貸してくれました。
Kさんはいつも自由な空気を漂わせています。
会社を辞めて真っ先に会いたくなったのがKさんでした。

翌日の月曜日の朝、スーツに着替えたKさんが最寄りの駅まで送ってくれました。
「またいつでも来てください」
「はい、今度は夏に来ます」とKさんと約束して別れました。

特急は真っ白な壁になった日高山脈に向かって走ります。
そんな北海道らしい広大な風景を見ると気持ちがさらに明るくなりました。


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