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「吉本ばななが友だちの悩みについて答える」を読んで②

誰にでも起こりがちな「友だち」にまつわる相談に
吉本ばななさんならどう対処するか
が書かれています。

前回の投稿記事①はこれです!

今日はまた少し読み進めることができました。
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<お悩み(要約)>
5年前ケンカ別れをしたままになっていた親友が自殺してしまった。
意地を張って仲直りをしなかったことを後悔している。
どうやって「罪悪感」を乗り越えればよいのか?
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こんなお悩みに対しての吉本ばななさんの実体験が書かれていました。

<実体験(要約)>
吉本ばななさんの知人は「泊めてください」と言ってはいろいろな人の家を泊まり歩いていた。際限なく居座るものだから、毎回家主とトラブルになり最後は追い出されるのがいつものパターンだった。
ついに吉本ばななさんにも「泊めてください」と連絡があった。
しかし、彼女はキッパリと断った。
理由はそこまで親しくないし、彼女に時間を奪われるのが嫌だったから。
あとで断った吉本ばななさんを彼女が恨んでいること知った。
その1ヶ月後彼女は自殺した。

「吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる」より

私にも同じような経験があります。
自殺ではありません
「泊めてほしい」と言ってきた友人がいたことを思い出したのです。


Aさんとの出会い

私とAさんの出会いは同じ会社で働き始めた同僚でした
転職した会社でちょうど同時期に入社した人だったのです。
お互いに新人。一緒にお昼を食べながらおしゃべりするうちに
楽しい時間を共有できる人だと感じ仲良くなりました。

ところがその会社をほぼ同じタイミングで辞めることになったのです。
それがきっかけでますます意気投合したように思います。
職場が変わっても時々連絡を取り近況報告をしあいました。

一緒に旅行に行ったこともあるくらい「親友」みたいな関係でした。

Aさんからの突然の電話

流石に職場が違うと会う頻度も間隔も減ってきました。
そんな頃、突然Aさんから電話がかかってきたのです。

「今日、泊まらせてほしいんだけど」

私は実家に住んでいました。
Aさんと私の家族の面識は一度もありません。
それにAさんは私の実家の場所を知りません。
それなのに突然そんなお願いをされて私は驚いたのです。

「理由は聞かないで」

Aさんはそう言いました。
何があったのだろう?と不思議な気持ちと不安な気持ちが
押し寄せてきました。

とはいえ、我が家は友だちであっても
他人様を自宅に泊めるという習慣のない家でした。
私も家族も「泊めさせる」ことに慣れていない
しかも「今日」となると急すぎます。

そこで私は電話口でキッパリと断りました。
でも、Aさんはなかなか引き下がりませんでした。

「いいでしょー お願い!」
「一日だけでいいからー」

そのやりとりが何度か続き、埒が明かないと思った私は
半ば強引に電話を切りAさんの「お願い」を終わらせました。

その件以来、Aさんとの付き合いは終わってしまいました。
私も連絡しなかったし、Aさんからも連絡が来ることはありませんでした。

Aさんに何があったのか?

今となってはどうでもいいのですが
あの執拗に「泊まらせて」と懇願する理由は何だったのだろう?

彼氏がいることは知っていました。
何か彼氏とあったのか?

両親と不仲ということも聞いていました
家出した?

「1日だけでいいからー」
ってどういうこと?

もう、ただの妄想でしかないし
この本を読むまでAさんのことは
すっかり私の記憶から抜け落ちていた人でした。

吉本ばななさんのキモチと一緒

この本を読んで「同感!」と納得しました。
私があの時Aさんを泊めなかった理由を代弁してくれていました。

Aさんに時間を奪われるのが嫌だったからだ

その判断に「親しい」の度合いは関係ありません。
親しい人でも親しくない人でも
自分の時間を奪われるのは避けたいと思うからです。

Aさんは今

きっと同じ街に住んでいると思います。
でも見かけたことは全くありません。
仮に、もし自殺していたとしても
私の耳に入ることはないでしょう。

人生のいっときだけ「親友」だった人は過去の人となった
できれば健やかに暮らしていてほしいと願うばかりです。

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