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   光あれ

夜明け前が一番暗いという
今が そうかもしれない
もうじき 新しい年の日が昇るはず
雲の多い灰色の空が白み
やがて ところどころ薄桃色に染まりだす
辛抱強く 静かに待つ
変わっていないようで 確実に変化している
光は満ちてきている
空も 雲のすき間に薄青く見えてくる
やがて 光があふれだす
傷みも 悲しみもなく
陽は 輝きに満ちている

いろいろなものの色が 鮮やかに目に映り始める
空は やはりもっと青かった

光によって 殻をわって出てきたトベラの赤い実が
粘液に包まれて輝いているのがわかる

日陰になる草地のBlood berryも
新年の光に数珠のように連なった赤い実をひっそり輝かせている

定されたビブネイの生垣も
子どもの指先程の小さな実を抱えている
薄緑から赤 さらに赤黒い色へとグラデーションのように様々な
色を表現している

光の中にあるものは こんなにも鮮やかに
豊かな色とりどりの世界を広げている

光あれ
わたしの内に
わたしの街に
あなたのいるところに
世界中に

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