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初心。

今年の夏は刹那的だった。

夏が本気をだす6月も終わるころ、
あっという間に決まった
初めて飛び込んでみた職種の会社。

5人にも満たない会社で、
久しぶりの本格的な社会復帰にドキドキした。

こんな少ない人数の職場で自由に
お休みとれるのか?とか。
家庭や子どもとの両立や、
足を引っ張ることにならないのか?とか
細々と.…とはいえ今まで働いてきた
職場と掛け持ちが本当にできるのか?
などいざ働き始めると不安が大きく
膨らんだ。

念押しで、もう一度私の希望条件で
本当に働かせてもらえるのかを
確認したほどだった。

元々、何年、何十年、数人で業務を
こなしてきていたようだが
もう一人雑務をやってくれる人がいたら
楽になるかな?くらいの求人だったようで、
私の不安が顔に出ていたのか、

「大丈夫、大丈夫。あてにして
 ないから 」…と 笑

一見、冷たく聞こえるも、
私にはなんだか不思議と
ありがたく安心できる言葉だった。

実際、みんなが同じように誰が
いなくても業務が進む感じの
ベテランさんで運営されていた。

私の仕事は簡単だけども、
その業務に時間をとられなければ
もっとベテランさんが効率よく
仕事が進むという具合の雑務だった。

私がいなければベテランさんが
自分達でやるだけのことだけど、
積もり積もれば大変そうである。

多忙の時は誰でもそうだと思うが、
空気はピリピリするし、
いつもより語気も強めにはなる。

私に業務を教えることはベテランさんが
時間も使う事になるから、こちらも必死で
覚えていく。年齢が進むと前のように
記憶もすっとは頭に入ってはいかないので、
失敗しながら体に刷り込んでいくしかない。
あたって砕けてみたほうが、私の記憶には
残っていく。

苦い気持ちを転換していくしかない。

失敗リストを見たくも思い出したくも
ない時もあるが1日の終わりに
あえて作っている。

それでも仕事に一段落ついた時は、
ベテランさんが「助かったよ」と
皆さん声をかけてくれるので、
失敗した時は滅相もなく思うが、
もっと頑張ろうとやる気も
出てくる。
単純である。

明日は今日よりすこしだけでも
うまくやれますようにと思う。

体力的疲れは時に心地よいが、
精神的疲れはなかなか抜けずで、
こちらの疲れが抜けるまでには
もう少し時間を要しそうだ。

8月8日に立秋を迎え、
台風がくるたびに涼しく
なる季節になっていく。

今日自宅の玄関へ入る時、
いつの間にか秋の虫の鳴き声に
変わっていることに気がついた。

私の好きな秋がもう
そこにきていた。

早く涼しくなりますように。








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