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生きている事のシアワセって?

ホームに入居した母に会ってきた

夕食の時間前だったので
母は 食堂に一人でいた  

私:どう?少し慣れた?

母:早く帰りたいの

私:えっ?何処に?

母:そうよねー ダメよね・・・
  なんかさ 
  気を使うから 疲れるのよ
  一人暮らしで気ままにやりたいわ

DRからは 見守りがないと危険
家族と同居か 施設しかない
と 言われている
我が家は手狭で 同居は難しい
母も それは分かっているので
仕方ないとは思っているが

本音は 「帰りたい」

そうこうしていると
テーブルの隣の席の方がいらした

彼女は
私達の会話を耳にして
お帰りになるの?
と聞いてくるので
いえ 帰りませんよ
と私は答えた

すると
ホントにこの方(母の事)
頑張っているのよー
歳とってこんなとこに来てさ
辛いわよねー
でもね この方がいらして
話ができるから
私も心強いの
お互いに 頑張りましょうね!

と 母と手を握り合って話を続ける

彼女は母より2歳下
歩行が困難で車椅子
息子夫婦と同居していたが
嫁の母も同じ様に介護が必要となり
仕方なく 
息子に迷惑かけたくないと
施設の入居体験して
そのままいる事になったらしい

彼女は しきりに
こんなはずじゃ なかった
こんなところにいたくないわよねー

こんなしわくちゃババアになってさ
なんで こんな事になったのかしら

歳とるって こういう事なのねー
と 地団駄を踏む

彼女の嘆きは続く
母は
楽しそうに話を聞いて
「しわくちゃババア」に笑って 

よかったわ
この方がお隣の席で 
話もあうし
楽しいのよ
と私に言う

彼女:ホントにこの方 頑張ってるのよ
   偉いのよ!
   お互い 頑張りましょうね!

この会話が
ループとなって永遠に続いていく

しかし
ホームでの生活は
頑張らないといけないとは?
どういう事?

母が嫌がっていたホームの生活
それを共有できる人ができた事は
よかった
でも

歳とるって
ホントに大変な事だと
しみじみ思った

歳とるってこういう事なのねー

哲学を感じる

私は 母の入居の前に
アルバムの整理をして
色紙に写真のコラージュを作った

母に 懐かしいわー
と喜んでもらえると思っていたが

恥ずかしい こんなのいらない!
と言われ
ガックリすると共に
私の中でも
セピア色の過去達が消えた

昔の事を思い出し語る回想法は
良いと言われているが
そうでは無い場合があると知った

実家には
母の作った物が沢山飾られていたので
ホームにも持って行ったが
それも要らないと言う

過去は関係ない
終わった事
今しかないって事なのね

ホームの生活は
別の人生って事なのね

生きるって 
ホントに タイヘンな事なのね

高齢者心理
考えさせられた

私は 母の歳になったら
どうやって生きているんだろう

こればっかりは
予想できない事・・・
怖くなってきた

今まで
高齢者福祉には
全く興味なかったが
関心を持たざるを得ない

母には 最後は
シアワセな人生だったと言って欲しい

私もそう言って
この世とサヨナラしたい
しみじみ思う

今後の母の様子をみながら


ホームの生活をこのまま続けるのか
考えたいと思う

何も考えず今を生きているチャー
シアワセだなぁー

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