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【日アニおしごと図鑑 Vol.1】キャラクターをプロデュースする!?営業のお仕事

日本アニメーションといえば“アニメを作っている会社”というイメージが強いと思いますが、実はたくさんの部署があって、様々な仕事をしている人たちがいます。
そんな日本アニメーションの仕事を紹介する企画として【日アニおしごと図鑑】を始めることにしました。第1回目はライセンス事業部で営業を担当する2人に話を聞きました。

ライセンス事業部 仲塚陽子さん(2020年7月入社)
ライセンス事業部 上山哲史さん(2021年5月入社)

Q.1 仕事内容を教えてください

上山:
キャラクターのPRではないですが、キャラクターを使った商品やイベント企画の営業をするのが主な仕事です。
私が担当しているのは「世界名作劇場」シリーズで、40年以上前の作品から幅広く扱っています。

仲塚:
キャラクターのプロデュースをしています。
いわば担当するキャラクターとお客様の接点を作るお手伝い役ですね。
私の担当は「ちびまる子ちゃん」と「コジコジ」です。

Q.2 日アニに入る前はどんな仕事をしていましたか?

仲塚:
動画制作をする会社で、YouTuberの動画の撮影とか編集をしていました。
私の編集次第で“どんなお客様”に“どういう印象”を与えるかが変わってきてしまうので、自分がプロデュースしているということを意識してやっていましたね。
全部が私の編集にかかっていたので、YouTuberの方が撮影してきたものを、どうすれば面白くなるかとか変じゃないか、あとは炎上しないかとかを考えていました。
そこが今の会社でも活きているのではないかと思います。

上山:
キャラクターか人かの違いで、プロデュースという意味では同じかもしれませんね。
私はおもちゃメーカーで6年くらい働いていました。
おもちゃだとキャラクターを連想される方が多いですが、私は現場仕事がほとんどだったので、キャラクターを扱うといってもプラモデルのパーツのような“全然キャラクターじゃないじゃん”ってことが多かったですね(笑)
ただ玩具業界にいたからこそ、キャラクターとの相性はよくわかります。
商品によってキャラクターに合う商品、合わない商品というのがあったりして。
そういうところは今も役立っているんじゃないかと思います。

Q.3 日アニに入りたいと思ったきっかけは何ですか?

上山:
もともと前職が玩具関係だったというのがあって、キャラクターを扱うことになんとなく興味がありました。
そんな時にちょうど日本アニメーションの求人を見つけて。
「ラスカル」とか「ちびまる子ちゃん」とか誰もが知っているキャラクターに加えて、ちょうど今着ているTシャツの「やくならマグカップも」みたいな新しいアニメもやっているということで入社しました。
子どものころ「トム・ソーヤーの冒険」の再放送を見ていたんですが、求人とトム・ソーヤーが全然結びつかなくて。
面接で「好きな作品」を質問されたときは、他社の作品を答えました(笑)

仲塚:
私も前職の経験を活かしたいと思っていたので、プロデュースができるような仕事を探していました。
そこで偶然「ちびまる子ちゃん」と「コジコジ」のライセンス管理という仕事を見つけて、「あ、これしかない!」って。
静岡出身なので「まる子!静岡じゃん!」みたいな偶然もありましたね。
あと私の周りに「コジコジ」が好きな人がすごく多くて。
ルームシェアしていた子もずっと「コジコジ」のiPhoneケースをつけていたので、入社が決まったときは喜んでくれました。

Q.4 働く環境についてどう感じていますか?

仲塚:
女性も働きやすいと思います。
そもそも女性が多いですし、社長も女性です。
女性だからといって差を感じることもありませんね。
自分のペースで仕事ができるのでママさんも働きやすい職場です。

上山:
人数は多くないのですが、それが逆に有利に働くというか。
距離が近いので、チームを超えてコミュニケーションをとることが多くて、それが相乗効果を生んでます。
前職は人数が多くて、限られた人だけとの会話になってしまっていましたが、日アニは壁がないというか。
人数が少ない分、若手の意見も通りやすいです。

Q5.入社してみて驚いたことはありますか?

上山:
重複しますが人数に一番驚きましたね。
“あの有名キャラをこの人数で!?”って感じで。
あと入社日にキャラクターグッズが机の上にいっぱい置いてあったのはうれしかったですね。

仲塚:
アニメ好き、キャラクター好きみたいな、何かに熱中している人が集まっていて驚きました。本当に色々な人がいて、アニメを全然知らない人とかもいます。
ただコンテンツが好きっていう共通項を持った人が多いですね。
みんな何かしらのオタクです(笑)
休憩中とかは、アニメの話ですごく盛り上がったりしています。

Q.6 おすすめ作品を教えてください

仲塚:
「コジコジ」です!
「コジコジ」って見た目もかわいいし、ほわほわしているのでそれだけでも癒されるんですけど、やっぱりマンガ・アニメが最高で。
あの世界観とか本質を突いたどこか哲学的なセリフは見た目だけじゃ伝わりません。
悪者の「スージー」というキャラクターは、三日月の時にきらびやかなお姫様になっちゃうんですよ。(アニメ 第27話「スージーの生活」)
みんなはお姫様になった「スージー」に気づかないのですが、「コジコジ」だけは「スージー」だと気づいていて。
私の解釈ですが、”見た目が変わっても中身が変わらなければその人だよ”、”二面性があっても君は君だよ”とコジコジが言ってくれているみたいで。
「コジコジ」は沁みることをすごく遠回しに教えてくれます。
YouTube「コジコジチャンネル」ではアニメ本編を配信しているのでぜひご覧ください!

上山:
「未来少年コナン」ですかね。
前に再放送で部分的に見たことがあったのですが、有名なシーンしか知らなくて。
“コナンが着地するシーン”は記憶に残っていましたが、部分的すぎて正直どんな話なのか分かっていませんでした。
日アニに入社したことをきっかけに初めて全話を見て、テーマの奥深さを実感しました。
会社には「未来少年コナン」の制作に携わった人たちや熱狂的なファンも多いので、制作秘話とかを聞けるのもうれしいです。
来年まで三鷹の森ジブリ美術館で「未来少年コナン」展をやっているので、興味がある方は是非行ってみてください!

次回の【日アニのおしごと図鑑】もお楽しみに!


聞き手:村岡 佑哉

©さくらももこ/日本アニメーション
©柴田亜美/スクウェアエニックス・日本アニメーション
©NIPPON ANIMATION CO., LTD.

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