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新しい若きバンドを好きになる熱量を私はまだ失っていなかった

忍び寄る老いを密かに恐れていた

今年に入ってから2ヶ月が過ぎようとしているけど、実にその1/3ほどの日数を布団の中で過ごしている。2016年に #双極性障害 を発症してからは寝込むのはいつものことだけど、ここまで酷いのは初めてのことで、私も家族も頭を抱えている。

調子のいい時でも月に2-3日は起き上がれずひたすら寝て過ごす日々がある。計算してみて驚いたのだけど、年間平均すると1〜2ヶ月は寝て過ごしていることになる。寝ている間は、ただ横になるだけではなく本当に【睡眠】しているので、食事もしないし水も飲まないしトイレにも行かない。それを平均して36時間ほどぶっ通しである。

*私の病気についてはコチラを参照

アラフィフにもなると、普通に生活していても筋力の衰えが気になってくるというのに、こんな寝てばかりの生活じゃあ、筋力の衰え問題は「気になる」だけでない「死活問題」にまで迫ってくる勢いだ。
その筋力をなんとか取り返そうと、Youtubeで #たけまりダンス を初めてみたのだけれど、私が恐ろしく体力がないもので、軽いものを続けただけで調子を崩して寝込んでしまう。Instagramのストーリーズで「みんなも一緒に たけまりダンスがんばろう!」って呼びかけたものの、私があんまり高頻度に体調を崩すのを単に見える化・露呈するだけの結果に終わってしまった。

今年11月に50歳になる。
生理はもう3ヶ月ほど来ていない。
母親からの情報によると、閉経後は筋力劇落ち・脂肪激増。

8年前はジョギングで5キロ走っていたのに、気持ちよく走っていたのに、今は運動をすることすら病気の症状に繋がってしまう。病気になったのが44歳で、まだまだ40代もこれからよね!と思ってたのに、病気で頭の中に濃い霧が立ち込めてしまい、その霧が晴れたときには47歳になるところだった。
一気にアラフィフ。
あれ?私ってもっと若かったよね?

起き上がれないし食べれないしで限界を迎えた日

2022年2月某日、日曜日か?祝日か?そんな日の朝、家族が揃ってくつろいているリビングへ行き、夫にこう提案した。
「私、しばらくの間ビジネスホテルかどこかで暮らすよ」
寝てることしかできない自分、家事や育児の一切を夫にさせている自分、仕事の予約をすべてキャンセルにしてもらわないといけなかった自分、母親としての役目を果たせていない自分、家族のお荷物で目障りな自分の存在を消すしかないと思った。

元気になりたいのに、全然食欲が湧かなくて食べられないから回復するためのエネルギーも無い。どん詰まりだ、もうダメだ。

そんな私に夫ははじめて優しい視線を向けてくれた。
大事件。
嬉しい、嬉しい、私を見てくれた、嬉しい、嬉しいぃぃぃぃぃいいいい!!
ゲヘゲヘゲヘと変な笑い声を立てて笑った。
私が病気で寝込むといつも、すべての感情を取り払った無の死んだ視線を私に寄越すようになっていた夫。私という存在を最初から無かったことにする強い意志を感じる視線、それがいつもの(私が病気のとき限定の)夫だったから。

彼はかなり重度なスマホ中毒の私からスマホを取り上げて、とにかく横になって休むようにと命じた。ソファにゴロンと横になると、毛布を持ってきて掛けてくれた。そしてラジオを傍に置いて、ONにした。
ラジオから流れるのは地元・北九州のFMラジオ局、クロスFMだ。私が大学生の頃に開局して、何度もスタジオに遊びに行ったりラジオに出してもらったりした思い出もある、大好きなラジオ局だ。

175RのSHOGOさんがパーソナリティを務める番組が始まった。175Rがバンドとしてライブ活動をはじめた頃、私もD.D.T.というバンドで北九州を中心に毎月ライブをしていたので、何度か対バン(同じ日にライブハウスで共演すること)をしたことがある。「今からがんばっていくので、よろしくお願いします!」とバンドのステッカーを手渡しながら各バンドを挨拶して回ってるのが印象的で、礼儀正しい若い子たちだなーって思っていたら、アレヨアレヨと有名になってメジャーデビューしてた。

あの10代だった少年が、もう40歳くらいになるんだなぁー、私も年取ったよなぁーなんて感慨に耽りつつ聴いたりして。

積乱雲の下で、が流れて。震えたわたしの心

その番組とは別の番組で、どういう流れだったか忘れたんだけど、立て続けに私の琴線に触れる楽曲が2曲流れた。1つはhomecomingsの『アルペジオ』。もう1つがクレナズムの『積乱雲の下で』。

このサウンド、歪むギター、ヴォーカルの女の子の声、低音で歌うところとか、歌詞の世界観が見事に私の心にヒットして、泣きそうになってしまった。
こんな、高校生の青春みたいな内容の歌詞に、心震える私がいる。
こんな熱量を、私はまだ持っていたんだ。

普段聴く音楽といえば、20代の頃に流行ったオルタナティブロックやUKロックばかり。邦楽も聴くけれど、ほとんどが1990年代や2000年代のものばかり。今時のアーティストの名前を聞いても全然わかんないし、もう昔のものばかりを聴いて過ごす懐古主義の中で生きていくんだろうな……って、少し寂しく感じてた。

ラジオから気になる曲が流れればラジオ局に電話をして「誰の曲ですか?」と尋ねたり、発掘したアーティストのライブとあれば大阪や東京へもすっ飛んで行ったあの頃。

その熱量が、今、わたしの中にある。

微熱が続く日々のその先にあるもの

もう1月の下旬から体調がすごく不安定だ。もっと言えば年末からそうだったのかもしれない。でも年末はクリスマスの家族イベントがあるし、年末はお節を作ったり色々、そして年が明ければ娘の誕生日で色々あるから、元気でいるより他なかった。

成人式の撮影(我が家は写真館なので)というイベントを終えた頃、少しずつ崩れていったのかも。ちょうど冬土用に入っていくタイミングで。だって、年末に絶対に企画したいと思っていた無料遠隔ヒーリングが出来なかった。自分の体力的に無理だと判断せざるを得なかった。そして、年明けにあらためて企画しようと思ってたのに、それも無理だった。

2月に入ると立て続けに寝込むことになり(突然に激しい睡魔が来て、布団に寝ると、次に目覚めるのは36時間後、とか)、起きれる日がほとんどない。節々の痛みや倦怠感、さらには37度台前半の微熱が全然下がらない。抗原検査では陰性なので、コロナや季節性のインフルでもない。
更年期障害……で片付けることも出来るけど、何か他の要素がある。
何か、宇宙からのメッセージが隠れてる。

ここには書かないけれど、今、聞こえた。

何かを決心すると、それで安心してしまって、決心した内容そのものをおざなりにしてしまうのは、私の昔からの悪い癖。そして、目の前のやるべきことから焦点が外れて、すぐにもっと面白そうな刺激がありそうな遠くのものに焦点を合わせてしまう。

その辺のことが、宇宙からのメッセージには込められていそうだ。

そして、クレナズムというバンドとの出会い。
私は歌うことからすぐに逃げようとする。好きなのに、ずっと歌っていたいのに、すぐに目を逸らす。音楽人としての私の胸の炎が、まだしっかりと熱く燃えていることを教えてくれた。

メッセージをちゃんと受け取って、咀嚼して、自分のものにしてゆける道筋ができたなら、私はいつの間にか元気になっているのかも。

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