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新卒でホテル勤務、エスパーになった話

今から約15年前。
新卒で5年半、ホテルの飲食部門で勤務していました。
思い返すと、この時の経験は今の私の根っこなので感謝。
20代前半の時にしか耐えれなかっただろうなぁ(遠い目

■ざっくり5年半

✔ 全部門の研修1ヶ月
✔ 本当はベルガールしたかった
✔ 飲食配属後1年単位くらいでいろいろ異動
✔ バチバチの体育会系
✔ 先輩に「泣いた振りすれば大丈夫」と教わる
✔ 週4で業後にお酒
✔ ワインは1日1人2.5本まで
✔ 車通勤に限界が来て引越し
✔ 酒の一滴は血の一滴

■「ホテル」という非日常的な空間で学んだこと

✔ 私もホテルの装飾の一部ということ
✔ 笑顔だけが正義ではないこと
✔ 先の先の先を読むこと
✔ 自分の体調・機嫌・忙しさはお客さまには関係ないこと
✔ お客さまは一生に一度の経験だということ

きらびやかな装飾、清掃が行き届いた空間、おしゃれに盛り付けられた料理、窓から見える青い海と空。

毎日過ごすと当たり前になるけど、お客さまにとってはたった一度のことかもしれないし、この日が特別な日かもしれない。

ホテルマンは女優だ
20歳そこらのわたしは、この言葉に魔法をかけられた。
「呪われた」のほうが正しいかもしれない。

レストランのレセプションをやっていて、最初にインプットされたのが
「主任(レストランの店長みたいなもの)と、夫婦のようになりなさい」
これを何度も何度も耳にタコができるくらい言われてた。

主任が考えていることを言われなくともわかること。
今何をしているか、何を気にしているか、
今日の予約はどうか、今週の予約は空いているか、
予約のお客さまで主任にインプットすべき予約はあるか、
現在の売上は?着地予想は?
機嫌はいいか、スーツはキマっているか?
靴は汚れていないか、所持しているペンのインクは大丈夫か…

もちろん、20歳そこらの社会人1年目にできるはずもなく。
ただただ毎日後出しじゃんけんをする日々。
先輩に怒られ、泣きまねをし、毎日をやりすごしていた。

ただ、それも毎日毎日続けているとパターンが体にしみつくもので。
数年経ったある日、表情をみなくとも主任の足音で機嫌がわかったり
「お、これは中間の売上だな」がわかるようになっていた。

主任の動きを先読みすることで、主導権を握れることも何度もあった。
動かされてるはずが、いつしか主任を動かすこともあった。
お父さんがスゴイ人のように見えるけど、本当はお母さんの手のひらの上で転がってるようなそんな感じ。

時を越えて思い出すと、
「オーナーシップを持って、フォロワーシップを発揮する」
ということの難しさ、
組織にとって表に出ないけどこういう役回りの人も大切だということに改めて気づけました。

これを今日から、エスパースキルと呼ぶこととして、
ふたつめのnote記事を終わりにします^^

読んでいただき、ありがとうございました!

「小学生の頃、ホテルで鬼ごっこして怒られた大人が主任だった」
という話はまたいつかどこかで。


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