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外国語学習で重要なアクセント

アクセントとは何か~方言と訛り

まずは、日本語の中だけでいうと、アクセントは強弱で、イントネーションは高低という感じがする。
文の中で強く言う部分に、アクセントがあるともいえる。

一方、イントネーションは「訛り」だ。
いわゆる「方言」は地方の言い方で、ごはんを「よそう」を「つける」「つぐ」など、別の語彙のことをいう。

Jタウンネット「よそう、つぐ、つける... 日本全国「ご飯の盛り付け」方言マップ」

でも、訛りというのは、「ピアノ」と「ピノ」のようなイントネーションの違い。
だから、標準語を話してる中の一音が違えば、
「今、訛ったよね?!」「イントネーションが違うよね?」
となる。

(脱線すると、「訛り」の訓読みに「あやまり」があった!
い方が変したもの」ってのも中央主義だなあと思ったけど、間違っているが第一義に来るのも、現代には相応しくないのかも。
また、平仮名で書くべき言葉が増える?!)

漢字ペディアより https://www.kanjipedia.jp/kanji/0000688700

ともあれ、訛りも雨と飴のような同音異議語も無理やりなら楽譜にかける。
イントネーションは高低差だ。

しかし、世界的な言語の話になると、日本語は「高低アクセント」というグループで、英語やドイツ語は「強弱アクセント」というグループ。
中国語やタイ語は声調があるけど、これも広義の高低アクセント。

高低(イントネーション)を「アクセント」って言われてしまうと、へ??と思う。
英語で言うと、日本語は「ピッチアクセント」、英語は「ストレスアクセント」だ。

pitchは「ピッチャー」のピッチで、投げること。
英辞郎先生によると、市場に出す、テントを張る、船が横揺れするという動詞がある他、名詞で勾配、強さの度合い、音楽の相対的な音の高さなどがある。
(他にイギリスではサッカー競技場、屋台、俗語で口説き文句、宣伝文句などw)

ストレスは精神的な圧迫、重圧というイメージが強いが、「圧」なので強勢と言える。

なお、ドイツ語Wikiでの分け方は以下の通り。

  • 英語など強弱(ストレス)アクセントグループ---「Akzentsprachen」アクセントのある言語(Sprache)

  • 中国など---「Tonsprachen」音(Ton)のある言語

  • 日本語などの高低(ピッチ)アクセントグループ---「Tonakzentsorachen」音とアクセントがある言語

日本語の「強弱」「高低」というのが一番しっくりくる!
それにアクセントという言葉を使わず、ドイツ語の「言語」みたいに「強弱言語」「高低言語」じゃ、ちょっと不足かしらん。


言語学習で大切なのは、アクセント!

外国語学習では、発音も大事だけど、母語が違うグループの場合は、まずアクセントの違いをきちんと認識した方がいいと思う。

私がそれを実感するのは、ドイツに住んでいるので、外国人同士でもドイツ語で話すんだけど、それで母語の想像がつくところ。
ドイツ語でお互い話しているんだけど、ああ、この人タイ人だな、この人中国人だな、この人日本人だ!と分かる!
Youtuberだいじろうの〇〇人の英語系と同じ。

さらに、大学の授業で純粋ドイツ人より移民系ドイツ人や留学生の方が発音がいいなあと思ったこともある。
全ての人じゃない。
中国系の人は、中国訛りがきつい。(全員ではないけど)
でも、トルコ系、ベトナム系、韓国系の人の日本語は分かりやすい。

耳がいい人、努力している人は、もちろんそれをクリアする。
でも、同じグループだとその努力なしで、楽々できるという話。
ドイツ人は文法が似ているのもあって、英語はとても上手い。(もちろん、発音にドイツ語訛りがある場合もあるけど)

日本語で、似非外国人風に「ワターシ、ニンゴ、ワッカリマーン!」というのは、英語を初めとする強弱アクセントの言語を真似ていると思う。
そう! それが大事!
つまり、日本人が英語を話すなら、外国人が話す日本語みたいにすればいい!

アクセントでいうと、ドイツ語母語の人も「ニンゴ、ワッカリマーン!」となる。
ただ、発音はwaがヴァ、riは日本語にない音(水なしでうがい)で「G」音に聞え、seはゼになるので、
「ヴァターシ、ニホオンゴ、ヴァカ(ギ)マーン!」
みたいになるだろう。
これ、聞いても日本語だって気づかないと思うw

しかし、もし発音が違っても、「ヴァタシ、ニホンゴ、ヴァカ(ギ)マゼン」と強弱アクセントなしに、フラットに言えば、ロボットの日本語みたいには聞こえるはず。
その上で、正しい高低ができれば、発音が正しいけど強弱アクセントがあるより、伝わると思う。

同じ事が日本人が英語やドイツ語を学ぶときに言える。
発音も大事だけど、アクセントにまず気をつけてみるといい。

「I am Japanese.」なら、「ィァムジャパニーズ」のように、強弱をはっきりつける。
発音をいうと、日本語は母音が多いので、子音だけの発音が難しいけど、「ィmジャpニーz」って言ったら、完璧♩
むしろ間のとこは、いっそ不明瞭に言えば、勝手に推測してくれる。
(この点で英語はハイコンテクスト言語だど)

ドイツ語でも「Ich bin Japaner」は、「イッヒビンヤパーナー」じゃ通じにくいとしても、「ビnャパーナー」できっと通じるw
binは『私』に対するbe動詞なので、それだけで頭の中で「Ich」って補ってくれるのだ。
下手「イッヒ」って言われる方が分からない。


発音やアクセントより大事なこと

Youtubeなどで、英語ものがとても多い。
しかも、発音指導を結構見かける。
「通じない発音」みたいに煽ってるやつ。
日本人は英語に苦手意識を持っていて、その理由が発音だと思っているから?

でも一歩世界に出れば、日本人が正しい!と崇拝しているアメリカ英語の発音なんて一部なのよ!!

ここヨーロッパでは、イギリス英語を学校で習うから、私のアメリカ発音は、なんかいつも笑われる。
さらにいえば、シンガポールとかインドとか、一瞬ではもう英語とも判別できないような英語もあるし、外国人が話す英語は日本語を含めて、お国訛り炸裂だ。

もちろん発音は正しくないと伝わらないものがある。
例えば、lightとrightみたいのは、「ライト」だと理解してもらえない。

でも、発音ばかりに注目してても話せるようにならない。
英語は話せるけど中身がない人より、中身があって、英語が話せない人なら、役に立つ、魅力があるのは後者だと思う。
何かの専門家なら通訳を立てれば、それで仕事できる。

私が添乗してたとき、ハンガリーでオバチャンズが
「これ、安くしてもらったの~」
「1つ〇〇だったのを、3つで△△って」
「で、これもおまけにつけてって言ったの」
と、ほくほく顔で言ってきたことがある。
オバチャンズはハンガリー語はおろか、英語も話せない。
英語を話せても、そういう交渉力がなければ値引きをしてもらうことはできないだろう。

だから、日本人の親御さんたちよ、英語英語と言ってないで、どうか母語とその他の学習にこそ時間を割いてほしい。
そして勉強だけでなく、家族の時間、友だちとの時間、買い物などの日常から旅行などの非日常まで、学習の宝庫は目を開くだけで、そこにある。



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