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「外で食べよう」は外食??

メーデーでの祝日の昨日。
とっても天気がよかったので、外でごはんを食べようと思い、夫に「Wollen wir heute draussen essen?」というと、早速庭の四阿(といっても、屋根はなく、葡萄と藤を這わせてある。元は「パビリオン」として売られていたのを勝手に藤棚にした)の掃除をしてくれた。

Wollen wir heute draussen essen?は、英語なら「Shall we eat outside today?」。
draussenが外という意味なんだけど、ふと思いついて、娘に「日本語で『今日、外で食べようか』って言ったら、外食だと思う? 庭だと思う?」と聞くと、庭だと思ったとのこと。
私ももちろんそのつもりで言ってはいるんだけど、もし自分が日本にいて、日本人に同じ質問をされたら、外食だと思うと思った。

まず第一に、日本の住宅事情がドイツとは違う。
庭があるおうちは少ないだろうし、庭があっても、テーブルをしつらえていないかもしれない。
ドイツは庭がなくても、バルコニーがある集合住宅は人気で家賃も高い。

日本では集合住宅でもほとんどバルコニー/ベランダがあるけど、用途はほぼ洗濯物を干すところ一択か、ちょっとしたガーデニング程度というのが主流で、朝のコーヒーはベランダで、というのが習慣の人は少ないだろう。

とにかくドイツでは、ながーく、くらーい冬のあとは、お日さまがうれしい!!
短い夏を楽しむために、庭でもバルコニーでも、ちょっとでも天気がよかったら外に座る!
夏の間は庭がリビングですというくらい滞在時間が長くなる。
もちろん、カフェなども同じ。
一方で日本は蒸し暑く、外に座りたいと思える季節は限られているのかもしれない。

第二に、「外」の意味するところが違うんだろう。
私の意図したように、ドイツで日本人に伝えたいならば、私はきっと「今日、庭で食べようか」と言ったであろう。

もしドイツ語で「今日、外食しようか」というのであれば、「Wollen wir heute essen gehen?」と「行く/gehen」という言葉を使う。
日本語でももちろん「今日、食べに行かない?(上記ドイツ語と同じ)」という言い方もあるだろうし、その場合は当然外食を指すだろう。
そう考えると「外で食べない?」だけで「行く」という行為がなくても日本語であれば、外食と理解されるのは、やはり「外」の捉え方なんじゃないか。

よくいう「ウチ」「ソト」の考え方だ。
日本語では、庭は家の中ではないけど、「ウチ(内)」の中であろう。
だから、「ソトで食べよう」は、自ずと自宅の敷地外ということになる。

ドイツでももちろん庭は自宅の範疇であろう。
その証拠に庭には結構みんなパジャマとかガウンとかで出てきて平気な顔をしている。
しかし、draussen(英語のoutside)には、あくまで屋外という意味しかない。

そんなことが夕食(結局ホットプレートでお好み焼きになりました!)の話題になるたびに、閉口している我が家の娘たちw
お母さんの好きな言語関連の話は興味はないんだよね。
私はもう一度大学に行くなら、比較言語学がやりたいよ~!


藤が後ろのヘーゼルナッツに絡んでいる! 
芝刈りもしてくれてたんだけど、途中で芝刈り機が壊れ、手前はまだぼうぼうです・・・

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