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「イチニン」とは、何か



イチニンは

 こんにちは。
 はじめまして。
 シンクアイ合同会社の技術責任者の新谷雄紀と申します。
 「イチニン」の技術的な部分を担当しております。

 「新谷」は「にいや」と読みます。
 弊社には「新谷(しんたに)」という社員も在籍しておりまして、「しんたに」の方はお客様対応やマネジメント業務に従事しております。
 ややこしいですね。
 私もしんたにも間違えられるのは慣れっこなので、皆様は特にお気になさらず、どちらともなくお気軽にお問い合わせください。

 さて、このイチニンというサービスなのですが、始まりは単なる社内ツールです。
 弊社は元来、というより今もそうですが、太陽光発電設備を発電事業者様にご提案する立場の販売業者でもあります。
 ご提案に使用していたのは私が以前にエクセルで作成した自社製のご提案ツールです。
 我ながら優れた提案ツールでして、アレイ条件別の20年分の発電量の計算はもちろん、見積もり書作成機能、ローンシミュレーター機能、法人税計算機能、それらを統合したキャッシュフロー作成機能、そうした情報をまとめてご提案書として出力する機能を備えておりました。
 後に「イチニン」の前身となるシステムです。

 時は流れて2021年、”自家消費型”太陽光発電の隆盛に伴い、前述のシステムは一瞬にして陳腐化することになりました。
 このシステムは月ごとの発電量の総量を計算することしかできなかったためです。
 全量売電用のシミュレータであればこれで必要十分でした。

 しかし、自家消費型太陽光発電に必要なのは「発電した電気をどれくらい自家消費できるか」であって、「どれくらい発電できるか」は前提条件にすぎません。

 そういうわけで、発電量計算を1時間ごとの日射量から算出するよう改良したり、デマンドデータを読み込んで1時間ごとに使用量を計算したり、デマンドデータが1年分に満たない場合には足りない部分を類推するアルゴリズムを開発したり、そうした紆余曲折を経て完成したのが弊社製の自家消費太陽光ご提案ツールだったのです。

 「イチニン」の黎明期からお世話になっている代理店様はご存知とは思いますが、イチニンの始まりはまさにこの「お客様のご要望に合わせて社内ツールに情報を入力し、PDFを返送する」という作業に手数料をいただくサービスだったわけです。

 その業務の中で、我々の想像を遥かに超えるご高評と、ニーズをいただくにあたり、今では弊社の基幹事業として「イチニン」というサービスと、それを担う「エネルギーデザインチーム」が発足しました。

産業用の自家消費型太陽光発電設備や

 前段でも触れましたが、「自家消費型太陽光」の自家消費量計算というのはこれまでの全量売電型の売電量計算とはまた次元の違う難しさというものがあります。

 式に表すとこうです。
全量売電の場合
 年間売電量=年間総発電量


自家消費の場合
 年間自家消費量=(当該時間あたりの発電量、当該時間あたりの需要量)
のうちのいずれか小さいもの*24時間*365日

 各種係数や変換効率は省略してありますが、もう見るからに面倒ですね。
 まあこの計算自体はエクセルでも全然可能なのですが、では
・アレイ別の発電量を加味して
・ピークカットも考慮して
・デマンドデータが1年分ない場合には適宜補完して
・電気料金がいくら削減できるかも考慮して……

 となると、なかなか一筋縄ではいかないわけです。
 
 こうした悩みを抱える事業者様に、弊社が開発したツールをあまねく共有し、再生可能電源を普及させていきたい
 それが弊社の、そしてこの事業のミッションの一つです。

 この「自家消費」についてですが、実はもう一つ全量売電にはない独自の課題があります。
 それが「どれくらいの出力の太陽光が最適なのか」という問いです。
 御存知の通り、蓄電池を導入しない場合には(導入する場合にはまた別の課題があるのですが)余った発電電力はすべて無駄になってしまいます。
 お客様(エンドユーザー様)からすれば、この無駄になる部分がどの程度抑えられていて、どれくらいが有効活用されるのか、そして本当にその規模が適切なのか、というのは導入にあたって至極当然の疑問であって、これにどう応じることができるかが極めて重要です。

 その点、イチニンでは代理店様からいただいた電力使用状況の情報から最適な数値を算出することが可能です。
 これは太陽光のプロである弊社スタッフが試算して算出するもので、代理店様に特別な知識や経験は必要ありません。

 もちろん、イチニンでは「発電した電気をどれくらい利用できるか」、「需要量をどれくらい発電量で賄えるか」といった点についても詳細に、かつわかりやすく分析・表現してあります。

蓄電池を

 太陽光発電と、というよりも自然エネルギー発電と切っても切り離せないのが「蓄電池」です。
 太陽光業界にいながらこんな事を言うのもなんなんですが、太陽光発電はベース電源としては極めて不完全です。
 その最大の原因が「天候によって左右され、特に夜間には全く発電できない」という点です。
 しかし十分な容量と出力を持つ蓄電池システムを運用することで、この弱点は克服することが可能です。
 自家消費型太陽光発電設備をご提案されていらっしゃる会社様なら、この蓄電池の有用性を認識されていらっしゃるものと思います。
 ただ、ここで難しいのが効果の試算です。

 蓄電池の効果を試算するためには、時間あたりの蓄電量、放電量、そして蓄電池の残量の計算が必要不可欠ですが、これは「非常に難しい」とまでは言いませんが、プログラミングの知識のない方にとって、とても片手間にできる計算ではありません。
 
 イチニンももちろん蓄電池の効果計算に対応しており、案件ごとの各種数値(放電量、充電量、サイクル回数、Cレート等)をご提供することが可能です。 
 当然ながら「数値としてご提供できる」という意味にとどまらず、そのままお客様とのご商談に持ち出すことのできる「提案書としてご提供できる」のが弊社の強みです。

企業様に御提案するBtoB企業様向けの

 イチニンは低圧電力(動力)、及び高圧電力契約事業者様向けのサービスとなっており、家庭用(従量電灯など)には対応しておりません
 主な理由は一般家庭の電気利用が不規則なため正確な試算が難しいということと、バックオフィス型というサービスの形態上、家庭向けの営業活動には速度感が合わないためです。

バックオフィス型の

 ここがイチニンの最もユニークな点なのですが、このサービスは「バックオフィス型」です。
 つまり、代理店様にソフトウェアをご提供するのではなく、弊社に案件情報をご送付いただき、弊社のスタッフが資料を作成し、返送させていただく、という形態です。

 これには主に2つのメリットがあります。

 1つ目は、「代理店様の人員を割く必要がない」という点です。
 これはつまり、御社の営業ご担当者様、設計ご担当者様が提案書作成システムの取り扱いに精通する必要もなければ、作成に時間を使うこともないということです。
 
 そして2つ目は、「太陽光シミュレーションのプロが作成する」ということです。
 弊社の対応スタッフは自家消費型太陽光のプロでありベテランです。
 些細な記入ミス等であれば弊社の方で補完したり、あるいは別料金オプションも用いればこれまでの案件から最適な数値を援用したりすることで、本来であれば正確なシミュレーションをお出しすることが難しい案件であってもご提案することが可能です。

 もちろんデメリットもあります。
 まず、月額定額使い放題ではありません。スタッフが対応いたしますので、毎回の委託料金が発生いたします。
 そして、スタッフが対応する都合上、最長で2営業日のお時間をいただきます
 これはバックオフィス型サービスのいわば限界で、この部分については代理店様にご不便をおかけしております。

提案書作成サービスです。

 ここがイチニンの最大のアピールポイントなのですが、「提案書の完成度が非常に高い」です。
 現在ご契約いただいている代理店様からも大変ご高評をいだいており、イチニンをお選びいただく最大のメリットとなっています。
 また、エンドユーザー様からの評価も高く、
 「他の業者に提案されてもイマイチよくわからなくて導入に踏み切れなかったけど、イチニンの資料を見たら理解できたので導入することにした」
 というお声もいただいています。

 これは何故かというと、サービスとして展開する以前から、営業ツールとし社内でPDCAを回しまくっていたからです。
 「提案書をデザインする→営業スタッフが提案に持っていく→トークのやりやすさ、お客様の反応を開発にフィードバック→デザインを改良」
 というサイクルを社内で回すことができていたので、自家消費太陽光の営業に特化した資料を作り上げることができたわけですね。

 HPから資料をDLすることも可能ですし、WEBミーティングで資料活用の流れをご説明することもできますので、ぜひともイチニンの資料を御社の営業スタッフの方に共有させてもらえればと思います。

おわり

 2023年現在、自家消費型太陽光向けのシミュレーター・提案書作成サービスは日本に5社ほどありますが、どれも個性的なサービスで、料金体系も得意とするところも千差万別です。
 それぞれのサービスとお客様の営業方針・ビジネススキーム等で合う・合わないもあると思いますので、ぜひイチニンもご検討ください。
 ご興味をもたれた方は、メールでもラインでもお電話でもお問い合わせください。
 担当スタッフから詳細をご説明させていただきます。
 
 文字ばかりで長々と説明させていただきましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
 引き続きシンクアイ合同会社と「イチニン」をよろしくお願いいたします。

  新谷雄紀
 


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